EPISODE078の主な出演者:千代之介(東山龍平)。※ 役名変更
助監督が控室まで五十嵐を探しに来る。五十嵐は千代之介が殺された後の死体役で出演予定だったのだ。榊原「大抵はそこからそたーとなんや」。すみれの最後の台詞。「まこと破天荒なお方でアッとこと」。助監督「美咲しみれさん、撮了でーす」。
控室ですみれが休んでいる。榊原にひなたが連れられてくる。ひなた「あのー、さっきはホンマ申し訳ありませんでした。差し出がましいことばかり言うてしもうて」。すみれ「お茶」。そして「私は忘れてた。あのシーンのこと。おゆみを演じてたことも」。ひなたは黍之丞シリーズのおゆみを潔ようて侍みたいで、と評す。すみれは破天荒将軍の台本にサインして渡す。榊原「やめたんと違うかな。テレビにしがみつくんは」。
破天荒将軍の最後の立ち回りが終わる。轟監督が五十嵐を呼び止め。「さっきはアホしか喜ばへんマンネリてよう言うてくれたな。二度と使わへんで」。しかし「虚無蔵さん。こいつの面倒見てや」。五十嵐をコンテストの時の侍だと認識し、ひなたに着られた演技を「アドリブにしては悪なかったで」と。
五十嵐が大月の熱々の回転焼を1個注文する。ひなたは「ごめん。何も知らんと」と言うと、五十嵐はスタジオだからまだましという。今の季節(真夏)のロケの死体役では汗かくなと怒られ、真冬の土座衛門役はもうこのまま死んだ方がましに思えた。その撮影の後この店の回転焼を食べた。「生き返った気がした。それからやめようかと思うとき、気合を入れたいと思うとき、ここに食べに来るんだ」。そこへ桃太郎が来て、「あ、お姉ちゃんに斬られた侍だー」と余計なことを思い出す。五十嵐が去っていくのを見ながら、るいが「素直なええ子ね」。ひなた「どこがー」。
EPISODE079の主な出演者:茶屋の主人(高見健)、マネージャー(今仲ひろし)、CM監督(行澤孝)、なぞの振付師(濱田岳)。※ ひなたにとって謎であるだけで、視聴者にとってはるいの伯父で安子の兄。
夏休み最後の日、毎度のことながら夏休みの宿題をひなたは仕上げている。一恵と小夜子がそれを手伝っている。小夜子「結局何やったん?時代劇を救うとか何とか?」ひなた「それが未だによう分からへんねん」。そこへ虚無蔵が訪ねてきて些少だがと言って、夏の間のバイト料として5円玉と50円玉数十枚をひもで束ねたものをひなたに渡す。ひなたは自分の進むべき道を見つけた。
1984年4月2日、新年度最初の平日であるこの日、榎木孝明主演の朝ドラ『ロマンス』第1回が放送される。ひなたは条映太秦映画村に就職し、業務部に配属された。直属の上司は榊原だ。
ある日、これが終わったらようやく帰れるとひなたが思っていると、榊原から連絡が入り、お茶を3人分届けるようにと。そこへ行ってみると、何とモモケンとそのマネージャーが居た。映画村のCMのための打ち合わせだったのだ。
榊原から大月ひなたですと紹介されると、モモケンは何やら大月と言う名前に覚えがある様子。今でも時々スタッフに大月の回転焼を差し入れしているからだ。家に帰ってから。そういえばあの時生まれたお子さんは元気ですかと問われ、元気です、モモケンさんにあやかって桃太郎という名前ですと答えたら、いいお名前ですねと言われたと家族に話す。桃太郎は剣太郎の方がよかったと不服を言う。
CM撮影で。桃山剣之介「映画村でしか見られぬショーがある。映画村でしか買えぬ土産がある」。そして立ち回りの後「条映太秦映画村、どうぞお運びください」。そこへ謎の老人が「いけーん」とダメだし。「こねえなもん、1個も面ろねえがや」。監督が「お前誰や」と問うと「団子ちゃんの親友じゃ」と答える。団子ちゃんとは剣之介の前の名前団五郎、つまり現モモケンのことだった。
謎の振付師の指導で、立ち回りも無くなってらしくないCMが出来上がる。最後にみんなで英語でCome and Enjoy the Samurai Park! なぞの振付師「わしに任せてえたら間違いねんじゃ」。剣之介「これは映画の宣伝にも協力してもらわねばなりませんな」。それを見ていた轟監督が制すると、モモケンはもう映画村に来ている方々には発表してもいいでしょうという。「先代の桃山剣之介の遺作『妖術七変化 隠れ里の決闘』をこの私・二代目桃山剣之介の主演で再映画化します。乞うご期待」。
EPISODE080の主な出演者:記者(桑原良二・角真也)。
『妖術七変化 隠れ里の決闘』の再映画化にはひなたには想像もつかない侍たちの思惑が交錯していた。記者会見にて、モモケンから相手役・小野寺左近役を広くオーディションで募集するとの告知があった。
一恵がひなたを頼って映画村のバイトに応募する。父が日本舞踊のお師匠さんで母がお茶の先生で「なんやら生まれた時から人生決められてるみたいで嫌なんです」と榊原に訴える。だから短大の間にいろんなことをしてみたいんだと。
そこへすみれが「榊原ー」と呼び捨てで入って来る。「何で女優のオーディションはないのよ」。榊原は自分の管轄じゃないことと、ミス条映のお披露目もあるのでモゴモゴと。すみれ「若いだけの大根じゃない」。
そば処・うちいり(店の近くの電柱に北野白梅町駅すぐそこの看板がある)でひなたはすみれに酒を付き合わされる…ってまだすみれは未成年のはずだが。それはともかく、この回はいろんなことが明らかになる回だ。すみれ「そもそもモモケンはロクな男じゃないのよ」。ひなた「おゆみちゃんから黍之丞の悪口聞きたくないですー」。
すみれ「先代は映画一筋の人だった。二代目はこれからはテレビの時代だって先代と仲たがいしたの。条映の中じゃ有名な話だけど、あの映画は元々親子共演で企画されていたの。でも既にテレビのスターだった二代目が断って。それで先代は当てつけみたいに大部屋の一人だった虚無さんを抜擢したの。でも動員数も振るわず評論家からも酷評され、先代は失意のうちに亡くなり、虚無さんは大部屋に逆戻り。そしたらすぐに二代目剣之介を襲名し、今度は再映画化でしょ。虚無さんに対しての一世一代の嫌味じゃない」。
するとひなたたちに背を向けて座っていたあかにし一家(清子・吉右衛門・初美・吉之丞)の吉右衛門が振り向き、「それで長年の疑問が解けたわ」と言う。(※ちなみに初美はこの蕎麦屋の元店員だった。cf. EPISODE062)吉之丞がすみれに気付きサインをねだるが、箸袋にサインしようとしてすみれを怒らせ、初美が伝票の裏を出すがもっと怒らせる。そこですみれを含めた3人が色紙を探しに出て、ひなたと清子・吉右衛門の3人が残された。
吉右衛門は自分が生まれた年に初代がデビューしたと古い話を始める。あの日は朝早く豆腐屋くらいしか開いてない時に清子が産気づき、ラジオを付けっぱなしにして吉兵衛が産婆さんを呼びに行った隙にラジオを盗まれると話す。そう。ひなたの大伯父・算太が盗んだあの事件だ(cf. EPISODE001)。
清子「近所の和菓子屋さんの子ぉのいたずらやった」。ひなた「いやいや、いたずらじゃ済まんでしょ、奉行所に引っ立てんと」。清子「和菓子屋の大将が紅白饅頭持ってお祝いに来てくれはって、主人もそれで期限直したんえ」。二人「もう店の名前もあの子の名前も忘れてしもたなあ」。ってここで思い出してればね、その後の展開も色々違ってたんだけどね。清子「戦争中でね。ひどいこと言うてしもた。あれが今生の別れになると思わんと」。吉右衛門「お父ちゃーん」。清子「あなた!」。※店では都はるみ・宮崎雅「二人の大阪」と細川たかし「北酒場」が流れていた。
道場で虚無蔵が雑巾掛けしている。五十嵐が私がやりますと雑巾掛けした。五十嵐「左近の殺陣を教えてください」。虚無蔵「断る」。しばらくしてから、モモケンが道場の前を通りかかる。モモケン「悪く思わないでくださいね、この度のオーディションのこと」。虚無蔵「モモケンさん。わしも受けます…。オーディション」。
EPISODE081の主な出演者:サンタ黒須(濱田岳)、CMナレーション(浜本広晃)、村娘(古部未悠)。
前回の続き。虚無蔵「モモケンさん。わしも受けます…。オーディション」。モモケン「虚無さん、あの映画のこと上がなんて言ってるか知ってますか。虚無さんじゃなければヒットしたかもしれないと。受けたところで恥をかくだけですよ」。
控室で流れている映画村のCMをひなたが見てるとあの振付師がやってきた互いに自己紹介して、ひなたの大伯父はサンタ黒須と名乗る。ひなた「サンタさん楽しそうですね、踊ってるとき。何やこっちまで楽しなります。今日はどないしたんですか」。サンタ「団子ちゃんに呼ばれてきたんや」。そしてサンタは『妖術七変化 隠れ里の決闘』のリバイバル上映のタダ券2枚をひなたにあげる。
ひなたは一恵を誘うが一恵は断る。横から五十嵐が来て土下座して見たいと頼む。左近の殺陣を研究したいのだと。結局ひなたと五十嵐は2人でリバイバルを見る。五十嵐は借りを作りたくないとひなたにポップコーンを買ってくる一方、自分の分は買わなかった。
その帰り、ひなたの家の前まで一緒に来るが、五十嵐は「またにする」と言って五十嵐は回転焼を買わずに帰ろうとするが、その場でうずくまる。腹痛ではなく空腹だったのだ。ということで五十嵐が大月家で夕食を共にする。錠一郎「食べるもんも食べんと健気に励むやなんて偉いな」。桃太郎「こういうの、武士は食わねど高楊枝言うんやで」。
ひなた「あんた、どっから来たん?」五十嵐「東京だよ」。ひなた「え?生意気」。五十嵐「俳優になるって言って家を飛び出したんだから甘えられるわけないだろ。(中略)でっかいスクリーンの真ん中でモモケンにも誰にも負けない世界一かっこいい立ち回りを俺はしたい」。帰り。五十嵐「映画見たら怖くなってきた」。ひなた「アラカンの五十倍なんやろ。頑張り。応援してるから」。ひなた心の声「あれ?何で私応援してるなんていったんやろ?」
EPISODE082: 虚無蔵が道場を雑巾がけしていると五十嵐がやってきて、雑巾がけしながら左近の殺陣を教えてほしいともう一度頼むが、虚無蔵は「断ると言ったはずだ」。するとひなたもやってきて雑巾がけしながら「私からもお願いします」と頼む。すると虚無蔵は「拙者も受けるからだ、オーディションを」。2人「え?」ひなた「今現代語しゃべった」。五十嵐「そこかよ」。※つまり五十嵐はオーディションを受けることに驚いたがひなたはオーディションという言葉をしゃべったことに驚いたのだ。
虚無蔵「皆が言うてることやない。(二代目が親子共演を拒否したのではなく)初代がモモケンさんを拒否したんや。映画を見限った団五郎を円が二は出さんと。(中略)先代が声を掛けてくれはった。団五郎と年も近いし、息子にしてやれんことをわしにしおてくれてはるようなところがあった。一世一代の当てつけやったと思う。あの映画当たらなかったのはひとえに拙者の不徳の致すところ。図らずも先代の遺作になり、拙者の悔恨は募るばかり。着流し姿で侍言葉をしゃべるのは日々鍛錬を忘れぬためだ」。
左近のオーディションに1000人以上が応募し、50人が最終選考に残った。その中に虚無蔵も五十嵐も居た。7月8日(日)10時から最終選考が始まる。1番対2番、3番対4番、…で役割を入れ替えて殺陣を行う。奇しくも29番五十嵐対30番虚無蔵の対戦となった。前日、五十嵐が大月の前まで来たが、ひなたしかいないので五十嵐は帰ろうとする。
しかしひなたは熱々の回転焼を五十嵐に食べさせたくて、特訓して焼けるようにしていたのだ。ひなたの回転焼を食べた後、ひなた「明日頑張って」。五十嵐「ありがとう。これで頑張れる」。