俺たちの旅 ~十年目の再会~ (1985年9月4日)
オメダ(田中健)は勤めていた会社が倒産して、妻の神崎小枝子(左時枝)の実家、鳥取の赤碕港に居た。洋子(金沢碧)は嫁ぎ先の仙台に居た。大学講師の夫(角野卓造)は自分の研究のために洋子と別れたがっていた。(夫「飯野教授から貴和子さんとのことはっきりさせろと言ってきた」洋子「私あなたの研究のため協力してきた」)カースケ(中村雅俊)はフランスなど外国と日本を行き来し、事業を一人で行っていた。

 

ワカメ(森川正太)が妻のかずえ(田坂都)と十年ぶりに東京に出てきた。懐かしい井の頭公園は昔そのままだったが、いろは食堂があったあたりはきもの屋に変わっていた。グズ六(秋野太作)と紀子(上村香子)の家も下はNS(なんでもする)サービス、上はマンションに様変わりしていた。2人の間には里香(土井千恵子)とダイスケ(石上大介)の2人の子どもが居た。ワカメがグズ六にカースケやオメダの消息を聞いたが、4年前のオメダの母(八千草薫)の葬式以来会ってないという。ワカメはカースケら3人のおかげで友情の大切さを知り東大をあきらめた、仲良くしてくれないと困るとグズ六に訴えて去る。(カースケ・オメダ・グズ六・ワカメは短髪になっていた)

 

そこでグズ六が鳥取に連絡を取ってみると、オメダが蒸発したとの知らせが入った。カースケはグズ六とオメダを探しに鳥取へ向かう。ホテルで落ち着くと電話が掛かって来て、カースケが下に降りてみると真弓(岡田奈々)だった。真弓はパーマをかけていた。離婚して、オメダに呼ばれて鳥取でブティックを経営しているらしい。真弓からオメダが隠岐の島に居るらしいと聞き、カースケは真弓と2人で隠岐の島へ向かう。(グズ六は大阪から女を呼んだため一緒に行けなかった。しかし結局後から追いかけてきた)

 

船の中でカースケが真弓に離婚の原因を聞くと、あんまり好きじゃなかったが母が亡くなって寂しくて結婚したが、離婚するため自分から浮気したという。母の葬式で会った洋子は幸せそうじゃなかったと言うと、カースケは洋子から離れて行ったんだと言う。真弓はカースケはみんなを不幸にする、お兄ちゃんの蒸発の原因もカースケが活躍しすぎるからだと言う。3人でオメダを探していると、カースケは偶然かつての恋人・洋子と再会する。洋子はオメダから電話をもらい、オメダを探していると言う。洋子がある民宿でオメダのことを尋ねると、佐伯弓子(永島暎子)は知らないと答えた。オメダは隠岐の島への船の中で弓子母子(中垣克麻)と出会っていたのだ。

 

結局カースケとグズ六、洋子と真弓が同部屋で民宿に泊まる。洋子は真弓に1万円を借りる。翌日諦めかけてたとき、真弓が車を運転しているオメダを見つけ、カースケが追いかける。オメダは車を止め、カースケが蒸発したのは俺のせいかと問い掛けると、オメダは俺は昔の俺じゃないよと言ってカースケを殴る。カースケが母子2人を乗せて車で去っていくのを見て、4人は女のせいかどうか話し合う。洋子は女のせいなら津村君に対してあんなに突っ張らないと言う。

 

カースケや洋子が行くとけんかになるからとグズ六が一人民宿古木に事情を聞きに行く。オメダは船の中で弓子とカツシに出会った。昔母と2人で船で旅したことがあって、昔の母と自分だと思った、この2人を幸せにしたらカースケに勝てる、だってカースケは誰も幸せにしてないじゃないですか、洋子も真弓も、という。それを陰で聞いていた弓子は街に出て悪酔いする。オメダが駆け寄ると、私は母親じゃないのよ、女なのよとオメダをぶち、オメダは抱きしめどこにも行かないと言う。翌朝、弓子が行ってと懇願して、オメダは4人と一緒に島を船で去る。

 

洋子はカースケに夫と別れるかもしれないと言う。するとカースケは別れたら俺のところに来いよ、来てくれと言うと、洋子は津村君に同情されるのなんてイヤ、と言って去る。真弓から汽車で帰るらしいと聞き、米子駅1番ホーム(入場券140円)で探すも、ちょっとしたすれ違いと洋子がカースケに気付いて隠れたこともあって会うことは叶わなかった。皆生グランドホテルに戻るとオメダが来ていると言う。家の前まで行ったが入れなかったらしい。ということで、最後はカースケ・グズ六が妻の実家までオメダを送り届けて終わり。

 

俺たちの旅~二十年目の選択~ (1995年9月1日)

オメダはボンでビールの視察をした帰り、チューリッヒ帰りの洋子とばったり再会する。洋子はまだ籍は入れてない夫がチューリッヒに企業留学したので、会いに行った帰りだった。そこでカースケの話題になる。カースケは妻聡子(石井苗子)の会社・宮前精工を再建し社長に就任していた。聡子は息子の直也(山田侑磨)を有名小学校に入れようと必死だった。カースケは一度浮気したことがあり、義母の宮前恭子(岩崎加根子)が秘書室長になってカースケのことを常に監視しているようだった。役員会でカースケの義兄の江島俊英(平泉成)が研究所の吉村所長(北村総一朗)の処遇を議題にしたが、カースケは研究とはすぐに成果が出ないものだと言って取り合わない。グズ六は人材派遣会社・NSビジネスを経営していたが、浮気がばれて紀子や娘の里香(小島聖)、息子の卓郎(山口雄三)の住む家の近くに部屋を借りて一人で住んでいた。

 

そんなカースケらにワカメ(森川章玄)から身延で田中屋旅館を始めたので開業記念に招待状が届いた。ワカメは不倫で前の妻と別れ、田中千晴(神田うの)と2年前に結婚し田中姓となっていた。オメダは真弓と身延に先着、そこへカースケとグズ六が車で途中2人の女の子を拾って到着。すると洋子や紀子も招待されており到着。宴が始まった頃、カースケを怪しんだ聡子が到着し、カースケは狼狽える。それを見て洋子は、もっと堂々として、そんな津村君見たくなかったとカースケに言う。カースケは聡子が帰っていくのを追いかけて帰る。

 

再び役員会で江島俊英が吉村所長の15万円の私的流用を問題にし、解任しようとする。するとカースケは所長を解任するなら私も辞めると啖呵を切るが、宮前恭子が決を採り吉村の解任が決まってしまう。帰ってから、聡子はあなたまで辞めることないと言うが、カースケは社長はやりたい人がやればいい、それより家族3人でマジョルカ島に行かないかと言うが、聡子から一笑に付される。マジョルカ島は元々グズ六が浮気相手と行こうと画策していた仕事だった。カースケは北上の研究所で吉村に挨拶した後、仙台によって洋子に会う。昔のあなたでいてと洋子に言われ、自分らしくマジョルカ島へ一人で行くことにしたと言うと、洋子は妻子を説得していくように言う。

 

帰ってからカースケは聡子を説得しようとするが聡子は拒否、別の日に直也に聞いても拒否された。グズ六は子どもたちの説得で自宅に戻ることになり、子はかすがいと感慨にふける。そしてカースケにマジョルカ行きを諦めるように言う。さらにオメダが今度市長選に立候補することになったと伝える。洋子が聡子を呼び出し、津村君と一緒に行くよう説得する。恋愛は2人で生きる2人の人生、結婚は2人で生きる1つの人生と諭す。帰宅後、聡子はカースケにあなたの人生に自分の人生を重ねることはできないと改めて伝える。

 

カースケは退社の意思を改めて義兄と義母に伝える。恭子から亡くなった宮前が会社を放り出しても家族を放り出してはいけないと言ってたと伝える。カースケは仙台に赴き、洋子に一人でマジョルカ島に行くことを伝える。洋子はそれが津村君らしい生き方だわと言い、実は今度子どもが生まれるとカースケに言う。10年前に津村君と別れて一生懸命幸せになろうした、津村君も幸せになって、と涙を流し訴える。カースケはグズ六の家族4人に見送られてマジョルカ島へ旅立つ。神崎隆夫が市長選有力との新聞記事を読みながら…。

 

俺たちの旅 ~三十年目の運命~ (2003年12月16日)

グズ六がたちばな荘の跡を尋ねると、ワカメ(森川正太)が先に訪ねていた。グズ六の会社は紀子が社長でバリバリやっており、グズ六はやることもなく更年期障害に悩んでいた。ワカメは身延の旅館の東京支所長で、千晴が迎えに来ていた。グズ六は、3期目の市長選で奮闘中のオメダを訪ねる。グズ六はオメダの妹真弓が子どもを抱えて離婚したこと、マジョルカ島のホテルがつぶれた後ベニスに渡ったカースケが徳島県海部の港に居るらしい事を聞く。

 

グズ六とオメダが海部の鞆奥漁港へ向かうと、そこには島の住民・睦美(根本はるみ)の尻を追いかけているカースケが居た。漁師たちが昼間海岸で酒盛りするのにオメダやグズ六も参加した。カースケたちは睦にしょぼくれていたグズ六に言い寄るよう仕向ける。それを見て、カースケと帰りの飛行機が一緒で一時的に漁師町に居ついている節子(十朱幸代)がいつまで青春やってるのよ、今まで生きてきていいことなんて一つもなかったと言って怒ってその場を去る。

 

オメダが市議会での一番の味方を病院に見舞うと、隠岐の島で出会い、原因不明の病で3年も息子のカツシが入院中の弓子と偶然再会する。弓子はカツシの入院費の支払いにも事欠くようだった。突然カースケの妻聡子が息子の直也(東新良和)を連れてカースケの前に現れた。直也は学校でいじめを受けているらしく背中は傷だらけでも、本人も学校も何も問題ないと言って不登校にもならずにいた。聡子はこの島のフリースクールに直也を入れるからよろしくとだけカースケに言って去っていく。漁師の清七(布施博・友情出演)から、フリースクールの教師・延子(床嶋佳子)は昔結婚したがDV夫にひどい目にあった後男を寄せ付けなくなったと説明を受けた。

 

節子に直也のことを話すと、節子は自分の身の上話を始めた。八木美容学校の事務員で、創立者の女性の息子と結婚し、子どもを作る暇なく働かされたが、旦那には外で子どもを作られたと。しばらくすると延子から、直也が下級生にいじめ行為をしているらしいとカースケは聞かされる。さらにしばらくしてオメダと真弓がカースケを訪ね、洋子が亡くなったことを伝える。オメダの選挙事務所の電話番で今年の大東大の卒業生から、保田教授(森本レオ)の奥さんが亡くなった、その奥さんが洋子だったと。

 

カースケは東京に保田を訪ねた。保田から鳥取砂丘の砂の入った砂時計を形見分けにカースケは受け取る。カースケは保田に子どものことを聞くが、子どもはいない、どうして子どもができたなんて言ったんだろうと保田は言った。保田は洋子が病床で人生はパイの取り合い、誰かが幸福になれば誰かが不幸になる、でも本当はそうじゃない、私は幸せだったのよとも言っていたと話した。その帰りにカースケがグズ六を訪ねると、グズ六は洋子が子どもの件で嘘を言ったのはカースケに心置きなくマジョルカ島に行かせたかったからじゃないかと言う。

 

東京に行っていたため、フリースクールの課外授業である定置網漁に節子を代わりにやったカースケを、延子は叱る。カースケはあんたは本気で人に惚れたことはあるのか、本気で人に惚れられたことがあるのかと怒鳴り返す。その後カースケは、直也に人を恨んで生きるな、人のせいにして生きるなと言い、直也が笑うと直也にビンタを食らわす。直也は走り出し、海に飛び込む。追いかけてきた延子に手を貸すなと言い、直也には生きたければ死に物狂いで泳げと言い、直也はなんとか助かる。

 

カースケは井の頭公園に直也を連れて行き、さらに米子に連れて行く。米子の神崎事務所を訪ねると、オメダに隠し子スキャンダルが出ていた。オメダはカツシの入院費を支払い、カツシを大学病院に転院させていたのだ。オメダに直接理由を聞くと、自分らしい政治をしたいからと答える。それを真弓に伝えると、真弓は洋子が亡くなってからお兄ちゃんは変わったと言う。洋子が亡くなった今、今度は私を頼ってねと真弓はカースケに言う。カースケはオメダのために退院したいという弓子をも訪ね、オメダが戦っているからあなたも戦ってと言う。カースケにあちこち連れまわされ、少し元気が出てきたようだ。節子は探偵に探し出され東京に帰ることになり、カースケにキスする。

 

オメダが市長選に勝利し、小枝子や真弓が米子で、カースケも漁港で、グズ六も東京で、弓子も病院で喜ぶ。グズ六・オメダ・真弓・小枝子がカースケを訪ねる。小枝子はカースケに、ようやくあなたたちのことが分かった、隆夫は俺を決断させたのは洋子だったと正直に話してくれたと言う。カースケは小枝子に、洋子は俺にとってもオメダにとってもただの女じゃない、特別な女なんですと答える。

 

ある夜、節子は職員室の延子を訪ね、カースケのことを50過ぎて子どもみたいなこと言うけど憎めないと話す。延子は結婚に失敗したことを話し、みんなは夫が暴力を振るったと勘違いしてるけどそうじゃない、優しかった、けどそれが見せかけだけの優しさだから別れたと言う。節子が駅から旅立つのを、カースケたち3人が見送る。延子は過去のいろんなことを洗い流せるかしら、と呟いて海に飛び込む。カースケたちは3人で社長室の紀子のところに乗り込み、グズ六と紀子を抱きつかせ、カースケとオメダはそれじゃなきゃ困るんです、と言う。カースケとオメダは再会を誓い合って別れる。