EPISODE108の主な出演者:ディレクター(湯浅崇)、通訳(溝端育和)。

 

錠一郎がサニーサイドをピアノで弾いている。時は2022年。錠一郎とるいの髪はだいぶ白くなっている。るいはコーヒー豆にお湯を注ぎながら、「おいしゅうなれ。おいしゅうなれ…」と呪文を唱えている。そこへひなたからの電話。るい「Dippermouth Bluesです」。つまり、Dippermouth Bluesの経営を引き継いで岡山に移住しているらしいことが分かる。ちなみにカウンターには「店内でのお支払いは現金のみとなっております」の注意書きが。るい「今どこ?」ひなた「関空」。ひなたはマスクをしている。るい「どっち帰るの?東京?京都?」ひなた「京都」。ひなたは2022年時点で二拠点生活を送っていることも分かる。電話を切って、るい「朝ドラの時間やで」。錠一郎がそうやと言ってTVをつける。すると『カムカムエヴリバディ』のOPが始まる…。

2003年末に時は戻る。岡山でのクリスマス・フェスティバルに合せ、ひなたは明日から有休をとっている。そこへジョージと再会する。ジョージはアニーは居ない、京都には来ず、明後日には日本を発つと言う。ひなた「Will she be coming back to Japan again?」ジョージ「I'm afraid she won't. She said this would be her last trip to Japan.」ひなた「I expected to see her again.」ジョージ「I'm sorry.」ひなた「I know both of you are busy. But if you have the cance, …」と言って、クリフェスのチケットを2枚ジョージに渡す。

 

Dippermouth Bluesにトミー、錠一郎、るいが来店。慎一「クリスマスの偕行社は日版のニューオリンズですよ」。るいは緊張し、出番がはるか先にも関わらず、ボイトレをするという。

 

アニーの大阪でのホテルの部屋。アニーが到着するとジョージが居た。ジョージがひなたに会ったこと、クリフェスの券をもらったことを話す。アニー「Why jazz?」ジョージ「She said her father is a musician. In Okayama. It's a strange coincidence. I think this is a great opportunity.」アニー「No! I'm going to leave Japan tomorrow, and never coming back!」

 

クリフェス当日。ひなたが会場に到着すると、錠一郎もトミーも居なかった。桃太郎は居て、るいは緊張していると言う。ひなた「いっちゃんのおばちゃん、分かってるわ」と言って一子から預かってきたお茶をるいに差し出す。一子は昼は弟子の指導があって、るいたちの出番までには来ると言う。るい「どっちか言うたら、お酒でも飲みたいわ」。桃太郎「酒の力で歌うやなんて、みっともないで」。

 

そこへ錠一郎が竹村クリーニング店の和子を連れてくる。錠一郎「僕が招待したんや。アメリカのお母さんのために歌う時に大阪のお母さんが居てたら心強いかなあ思て」。和子によると、平助が「体を悪うして、店畳んで里へ帰ったんや」と。もう遠出は無理だと言う。るいは泣く。

 

次にトミーが車椅子の木暮を連れてくる。錠一郎はもっと大泣きする。桃太郎「お父さんの懐かしい人?」トミー「大阪で俺もジョーも世話になった」。

 

テーブル席で健一と勇が話している。勇「兄さんが中学の頃から通っとった喫茶店の…」。健一「稔さんがよう言うとった。家じゃ弟が邪魔ばあするけん勉強ができんと」。勇が顔をしかめると「じゃけど野球がでえれえ強えんじゃって、そりゃあもう得意がっとった」。勇「わしは発見したんじゃ。ジャズは野球じゃ。野球は半分の人間が休んどる。じゃがただ休んどるんじゃねえ。味方のバッターの打席を見ながら、相手の出方を、試合の展開を先読みしとんじゃ。ジャズの楽器と楽器の駆け引き。ありゃ野球の間じゃ」。健一「そりゃ、新しい理論じゃのう」。

 

出演者控室でひなたがラジオを付ける。桃太郎が和子を勇たちのテーブルに置いてきたと言って戻って来る。桃太郎「ジャズと野球と洗濯を勝手に話して盛り上がってた」。桃太郎がひなたに「サムライ・ベースボール」の券を1枚せびる。ひなたが彼女いないの?と言うと、桃太郎がお姉ちゃんに言われたない、と。さてひなたがつけたラジオでは磯村の番組で「サムライ・ベースボール」を取り上げていた。そしてゲストはキャスティング・ディレクターのアニー・ヒラカワさんですと紹介された。磯村「ウエルカム」。アニー「Hello, nice to meet you!」磯村「アニー・ヒラカワさんは1925年、シアトルで生まれた日経アメリカ人…」。

 

EPISODE109の主な出演者:小川未来(紺野まひる)、ケイティ(メリッサ・ダンスタン)、タクシー運転手の声(清水康司)。※紺野まひるは祖母の小川澄子と二役。

 

時は2022年。ひなたがパソコンのテレビ電話機能(っていうのとは違うと思うが、アプリで相手も動画で映しながら会話するやつ、Zoomかもしれないが詳細は不明)で外国人相手にビジネス会話している。その電話を切ると同時に「はじめまして。NHKの小川未来です」という件名のメールが入る。

 

ひなたは未来と後日会う。二人ともマスク姿だ。会話からひなたは2年ぶりの帰国であり、未来はひなたが日本にちょうどいて良かった、という。未来は雑誌から得た、ひなたがラジオ講座だけで英語がうまくなった話が本当か質問する。ひなたは肯定し、留学したのは40過ぎと答える。2003年当時、ひなたは38歳だったわけで、その数年後に留学したようだ。未来「こんなことなら父の言うこと聞いとけば良かったなあ。英語ならラジオ講座で勉強すればいいのにと。家族でカムカム英語を聴いてたんだそうです」。ひなた「平川先生の?」未来「ええ。どこかの子連れのお母さんと一緒に…」。※つまり未来は澄子の孫で敏夫の娘。未来の言う父の言うこととは敏夫の言うこと。ちなみに澄子にはもう一人博子という娘が居た。そしてもちろん、子連れの母はひなたの祖母・安子でその子どもは母・るいだ。

 

未来「それで大月さん。私たちは2024年度に新しい英語講座を開設したいと思ってます。大月さん、講師になっていただけませんか?新しい英語番組を作りたいんです。大月さんが講師の」。

 

時は再び2003年。岡山でのクリスマス・ライブの日、ラジオから聴こえてきたのは、アニー・ヒラカワの声でした。磯村「日本が誇る映画スター・モモケンはともかくとして、伴虚無蔵をミラー監督に推薦したのはアニーさんやと聞いておりますが?」アニー「Right.」磯村「実にたくさんの日本映画を見てらっしゃる。感心しました」。アニー「Not only Japanese movies. But yes, it's my job.」磯村「さてここからはですね。アニーさんご自身についてお話いただけますでしょうか」。アニー「I'd be happy to.」磯村「アニーさんは1925年、シアトルで生まれた日系アメリカ人なんですよね?」アニー「That's right.」磯村「シアトルのワシントン州立大学で演劇を専攻してはったそうですね」。アニー「Yes. That was a long time ago though.」磯村「で、そのころから映画お好きやったんですか」。アニー「Well, wating movies is a national pastime in the U.S.」磯村「初めて見た映画、覚えてらっしゃいますか」。アニー「I'm not sure. Maybe "Gone with the Wind"?」磯村「1939年公開の言わずと知れた名作です。この年はまた名作ぞろいでしてね。日本ではね、初代桃山剣之介の棗黍之丞シリーズ第2作、『棗黍之丞 仁義剣』が公開されてるんですよ。アニーさんご覧になりましたか?この映画」。稔と安子が映画館でその映画を見たシーンが回想される。アニー、感極まる。

 

番組ディレクターが合図を送り、磯村が「じゃあここで1曲聴いてもらいますか」というと、アニー「見ました」。ひなた「え?」アニー「1939年、昭和14年に私は『棗黍之丞 仁義剣』を見ました」。ひなた「アニーさん、何で日本語?」アニー「のちに夫になる人と」。磯村「あの、え、アニーさんのご主人と言いますと、戦後シアトルの大学で教鞭をとられていた…」。アニー「大阪の映画館でした」。磯村「大阪?」アニー「もう二度と会わない覚悟で彼に会いに行きました。やがて私たちは結婚しました。ひと月も経たないうちに彼は出征しました。娘を授かったことも知らずに。彼は帰ってきませんでした。遠い海に行ったきり、戻りませんでした。私は娘を連れて家を出ました。貧しくて苦労もしましたけど、幸せでした…。あの日、娘の顔に傷をつけてしまうまでは」。

 

アニー「私は娘を連れて夫の実家に戻りました。でも歯車は狂ったきり止まりませんでした。家業だったお菓子屋を再建したい、義父の財力に頼らず娘の傷を治してやりたい。若かった私は、自分の気持ちばかりで大切なことを見失っていました。幼い娘の胸の内を本当には分かっていませんでした…。るい。るい。お母さん、あれから何べんも考えたんよ。何でこねえなことになってしもうたんじゃろうて。私はただるいと二人、当たり前(めえ)の暮らしがしたかっただけじゃのに…」。回想。るいが安子がロバートに求婚されるシーン。しかしその後の安子の返事を聞く前に立ち去り、岡山に戻った安子に「もう来ていらん。二度と会いとうねえ。I hate you!」回想終。アニー「じゃけど私ゃあもう向き合うことができなんだ。ただ消えてしまいてえと思うた。るいの前から消えることが、るいにしてやれるたった一つの詫び方で、そして祈り方じゃあ。そねん思った。るい」。途中から泣きそうな顔でラジオを見つめていたるいが立ち上がる。アニー「おいしゅうなれ。おいしゅうなれ。おいしゅうなれ。るい…。るい…」。磯村「えーっと、あの、本日はアニー・ヒラカワさんをお迎えしてお話を伺いました。あ、さてここで1曲お聴きいただきたいと思います」。

 

るいは「お母さん。お母さん。お母さん」と言いながら控室を1周する。桃太郎「お姉ちゃん。アニーさんがいつまで日本に居てるか聞いてる?とにかく引き止めよう!」錠一郎「ここはひなたに任せよう。僕らは予定通りサニーサイドを演奏するんや。お母さんに届くように」。ひなたが放送局に電話する。ここで磯村のラジオ番組名が『みんな集まれ磯村銀です』であることが判明する。榊原にアニーの予定を聞くと関空今日の13:40発の飛行機で発つらしい。ひなたはタクシーを岡山駅に走らせる。

 

EPISODE110: 時は2022年。ひなたは映画村に居た。虚無蔵「おひなではないか」。ひなた「ご無沙汰してます」。二人ともマスク姿だ。虚無蔵「なんぞあったか。ここへやって来るは何かに想いを巡らすためであろう」。ひなた「虚無蔵さん、かなわないなあ。ラジオで英語教えてみませんかて言われたんです」。虚無蔵「おひな。そなたが鍛錬し培い身に着けたものはそなたのもの。一生の宝となるもの。その宝は分かち与えるほどに輝きがますものと心得よ。御免」。と言って去る。

 

時は再び2003年末。健一、勇、和子のテーブルに車椅子の木暮も加わって、4人で談笑している。お菓子を食べ、和子がおいしいというと、健一が「横須賀に居った時からのお気に入りの店じゃ。この会のスポンサーにもなっておる」と。

関空。アニーとジョージがエスカレーターで昇っていく。その頃ひなたは新幹線でもうすぐ新神戸に着くあたり。その後、新大阪まで行ってタクシーに乗ったか、その辺は分からないがひなたも関空に着く。「アニーさん。ジョージさん居てますか?Anny? Jeorge?」と探し回るが見つからない。コンサート会場の控室の柱時計が1時50分を指している。そこへひなたからの電話が桃太郎に入る。ひなた「あかんかった。おばあちゃん、言ってしもた。ごめん」。るいが電話を替わる。るい「もしもし、ひなた。ご苦労さんやったね。ありがとう」。ひなた「ごめんお母ちゃん。堪忍や。でも居場所は分かったんやさかい、こっちから連絡したり会いに行くことはできるえ」。るい「もうええんや。お母さんのことや。アメリカに帰ったら、キャリアも何もかも捨てて、そのまま姿消す思う。そういう人やさかい。私のお母さんは」。

 

司会の慎一が「本日のメインステージ。トミー北沢&大月錠一郎です」。What's modernが演奏される。例の席には桃太郎もついて5人になっている。失意のひなたが会場の偕行社前に戻ってくると、コンサートの看板の前でたたずんでいるアニーを発見する。後ろから「おばあちゃん」と声をかけるとアニーは逃げ出す。ひなた「待って。待って、おばあちゃん!」回想。るい「二度と会いとうねえ。I hate you.」ひなたはアニーを追いかけながら「鍛え方が違う」と。とは言え、38歳vs78歳だから、すぐ追いつくかと思ったけど、この回の中で追いつくことはなかった。

 

控室でるいが一人いるところへ一子がやってくる。一子「サッチモ。木暮さんが居て、懐かしいて泣いてしもうたわ」。るいがそれじゃ何で客席に留まらなかったか聞くと、桃太郎から行ってあげてと頼まれた、と。一子「なんかあったんか?」会場ではRhythm exchangeが演奏され始めた。一子はるいにお茶を立てる。るい「今日はお母さんに届けるために歌うつもりやったけど、お母さん自身がもう私に会わへんて決めてるんやったら、歌う意味あるんやろか」。一子「私も分らんわ。そのお茶に意味があるのかどうか。けどな。意味があるのかないんか分らんことをやる。誰かのことを思てやる。それだけでええんとちゃう?」

孫と祖母の追いかけっこ。最初は商店街。途中、岡山城の周辺を経て、ひなたはアニーに追いつかぬまま、アニーは稔との思い出の神社まで到達する。息も絶え絶えで、拝殿の前で跪く。「るい」と言ってその場で倒れる。

 

EPISODE111の主な登場人物:ウィリアム・ローレンス(城田優、語りとも)。

 

2024年、マスク姿の小川未来がキューを出す。ひなたは緊張する。講師パートナーのウィリアム「Don't be nervous. I'll help you.」ひなた「Thank you.」そして番組が始まる。ちなみに講師の二人はマスクはしていない。ひなた「Hello, everyone. Welcome to Hinata's Sunny side English. I'm Otsuki Hinata, and here with me is…」ウィリアム「William.」ナレーション「A long time ago…」そしてOPが始まる。

 

時は再び2003年末。証城寺のメロディに合わせ、♪Come, come, everybody. How do you do, and how are you? Won’t you have some candy? One and two and three, four, five. Let’s all sing a happy song. Sing tra-la la la. 安子が幼いるいをおぶって、そして現代のひなたが安子をおぶって歌う。ひなた「おばあちゃん。もう逃がさへんで」。安子「下して」。ひなた「Choose the path with least regret. Choose the path on the sunny side.」とかつての祖母の言葉に新たに一文付け加えて返す。

偕行社の会場。トミー「もう1人のメンバーを紹介します。ジョーの糟糠の妻・るい・サッチモ・大月です」。一子「なんちゅうネーミングや」。ジョーがかつて吹いたトランペットのサニーサイドが流れてくる。木暮「ジョーの音や」。トミーが「笹プロで採った音源、奈々に探してもろた」と隣のるいに説明する。そしてジョーのピアノ。時を超えた、ジョーのトランペットとピアノの共演。るいが歌いだす。♪Grab your coat and get your hat. Leave your worries on the doorstep. Life can be so sweet. On the sunny side of the street.

 

そこへひなたが安子を連れて会場に入る。するとるいはすぐに気付く。しばらく歌えないが、すぐ♪I used to walk in the shade…と歌い続ける。そして歌い終わって、まっすぐ母のもとへ歩き、抱き合う。それを見てひなたは涙ぐむ。勇は笑っている。一子、桃太郎の泣き顔、健一の顔。るい「お母さん」。安子「るい」。るい「I love you! お母さん」。回想。若き日の安子は笑顔で岡山の雉眞家に戻り、笑顔の幼少期のるいと抱き合う。

 

ステージ後。アニー「あっ痛たたた」。るい「動かんといて。何情けない声出して」。安子「そねえなこと言うても痛えもんは痛えんじゃ」。錠一郎「初めまして。錠一郎です。お義母さん。るいを産んでくださってありがとうございます」。安子は涙ぐむ。ひなた「ああもう、泣き止んだとこやのに、泣かせること言わんとき」。桃太郎「初めまして、おばあちゃん。桃太郎です。今は雉眞の野球部に居ます」。錠一郎「いっつも特別になるなあ。このステージのクリスマス・ライブは」。安子「昭和23年のクリスマスですか?定一さんがサニーサイドを歌った…」。アニー・ヒラカワ。本名安子・ローズウッドは、るい・るいの築いた家族と夜遅くまで語り合った。そして安子とるいの間にあった誤解もわだかまりもクリスマスの夜空に溶けていった。

 

年が明け、サムライ・ベースボールが大ヒットとなった頃、安子は再び日本に戻ってきた。勇と二人、あの神社に参拝する。勇「せえでどねんしとったんなら。アメリカ行ってから。なんであんころ屋のあんこがハリウッドのアニー・ヒラカワになったんじゃ」。安子「ボビーは、ボビー言うんはロバートのことじゃけど。アメリカに行くと決めたあの日からずっと支えてくりょうった。シアトルの暮らしは大変なことももちろんあったけど、ボビーのご家族は異邦人の私を温こう受け入れてくれた。本当に木漏れ日みてえな人じゃった」。勇「アニー・ヒラカワいう名前は?」安子「名字は平川先生にあやかって。名前は…」。勇「あんこ?」安子「そうじゃ。あんこのアニーじゃ。勇ちゃん」。勇「なんなら」。安子「私が一番うれしいのぁなあ。この映画で稔さんの夢がかのうたことじゃ」。回想。稔「どこの国とも自由に行き来できる。どこの国の音楽も自由に聴ける。演奏できる。僕らの子どもにゃあ、そんな世界を生きてほしい。ひなたの道を歩いてほしい」。そして妄想。安子と稔「聞こえる?あの楽し気な音。あれは幸せな君の足音。ひなたの道を歩けば、きっと人生は輝くよ」。※ ♪Can't you hear that pitter-pat? And that happy tune is your step. Life can be so sweet. On the sunny side of the street. の和訳。

 

EPISODE112(最終回)の主な出演者:語り(ウィリアム・ローレンス)、水田花菜(小野花梨)、大月剣(藤原詩音)、夫の田中(徳井優)、赤螺小夜吉(石坂大志)、赤螺伝吉(中川聖一朗)、安子・ローズウッド(森山良子)。※水田花菜は水田きぬの孫で小野花梨は二役。大月剣は桃太郎の息子(桃太郎より剣の方が良かった)で藤原詩音は幼き日の雉眞勇との二役。赤螺小夜吉は幼少期は中川聖一朗が演じた。その弟・伝吉を中川聖一朗を演じる。

 

1925年。京田「あーあー、聞こえますか。JOAK、こちらは東京放送局であります」。2024年。ウィリアム「A long times ago, at the same time as Japanease radio broadcasting began, a baby girl was born. That girl gave birth to a baby girl in the middle of the war. And that girl gave birth to a baby girl during a period of economic glowth in Japan. This is a family story that spans one hundred years.」ひなた「Lesson 112. In Okayama, happy and surprising encounteer awaited Yasuko.」つまり『カムカムエヴリバディ』はひなたの英語講座のテキストだったのだ!

 

2004年。Dippermouth Bluesにて健一と安子が話している。健一がクリスマス・フェスチバルのスポンサーにもなってくれた和菓子屋のおはぎを安子に出す。安子「おいしい」。健一「たちばないう店じゃ」。回想。金太が安子に「たちばなを建て直すで」。算太が安子に「一緒に建て直さんか。たちばな」。健一「ああ、違う違う。横須賀が本店の店じゃ。今じゃ全国に支店があらあ。何でも岡山の闇市でおはぎゅう売りょうった店のおやじに、商売の楽しさを教えてもろうたんがきっかけじゃあて。店の表にたちばないう文字がはためきょうったんをうっすらと覚えておったんじゃあて」。安子は父の温情がいい方向に花開いたことに胸を打たれる。

 

そこへ勇が合わせたい人が居ると店にやってきた。安子「きぬちゃん」。勇「きぬちゃんじゃねえ。きぬの孫じゃ」。花菜「初めまして。水田花菜です」。安子「初めまして。安子です。きぬちゃんは?」花菜「今は美作におります。もう長えこと入院しております。おじいちゃんが亡(のう)なってから急に弱ってしもて。じゃけどクリスマスの日にいつものラジオ聞きょおった時、急に目(み)ょお輝かせて、安子ちゃんじゃあ言うて」。安子「絶対(てえ)会いに行く言うて、きぬちゃんにそねん伝(つて)えてちょうだい」。

 

ウィリアム「Yasuko then went to Kyoto.」回転焼・大月の家。ひなたに算太の晩年の写真を見せてもらいながら、「最後の最後まで踊っとったんじゃなあ、お兄ちゃん」。そこへるいが吉右衛門と小夜吉を連れてくる。吉右衛門「あ、安子姉ちゃん」。安子は小夜吉に「吉右衛門ちゃん」。吉右衛門「ああ、いやいや。吉右衛門はこっちじゃ」。ウィリアム「It was her first time seeing Kichi-Emon in 60 years. He left Okayama during the war.」その後、親子3代であんこのおまじないを唱え、小豆を煮る。ラジオの英語講座を3人で聴く。るいは台所仕事をしている。回想。安子が稔に「英語ってなんか歌ようるみてえで。何か音楽ぅ聞きょうるみてえで、素敵な調べですねえ」。回想終。安子は稔の辞書がひなたにまで受け継がれているのを見る。安子「ひなた。アメリカに来る気はねえ?アメリカの大学で本格的に英語と映画を勉強してみん?」ウィリアム「After Hinata accepted her grand mother Yasuko's invitation. And left for America, there were various changes in other people's lives.」

 

2005年。Dippermouth Bluesには定一と健一(どちらも世良公則)の写真が並んで飾ってあり、慎一がひとりでマスターしている。店のカウンター席には勇と桃太郎が居る。慎一はトミー北沢に気に入られ、後に付き人となる。Dippermouth Bluesは錠一郎とるいが引き継いだ。トミー北沢はその後も偉大なトランぺッターとして君臨している…。とそこへ花菜がやってきて、「お店の油揚げじゃ」と言って慎一と勇に持ってきた。桃太郎は花菜に一目惚れし、その場で付き合い始め、1年後には結婚した。小夜子は国語教師の仕事を辞め、あかにし電器店の仕事を手伝うこととなった。後に家で小さな塾を開くことになる。店の奥では吉右衛門と初美でポータブルTVを見ていると、磯村の声で二代目モモケンに関するニュースが飛び込んでくる。吉右衛門「息子が三代目継ぐんか」。初美「息子おらんやん」。磯村の声「何と結婚します」。吉右衛門「誰とや?」するとTVでモモケンと美咲すみれが映し出される。剣之介「おゆみ、待たせたな」。すみれ「黍様。ゆみは三国一の果報者でございます」。黍之丞シリーズは、『隠れ里の決戦』のリメイクで抜擢された蘭丸が『黍之丞2006』のタイトルで引き継いだ。木曜夜9時からオンエアーだ。

 

一恵は一子の引退後、お茶の師匠となり多くの門徒を抱える身となる。榊原は映画村を退職するまで日本の時代劇にその情熱を傾けた。一子はというと引退後、再び青春を取り戻そうとしている。一子が夫と並んで歩いている。一子「なあ、腕組んで歩かへん?」その夫はドラマで役柄を何度も変えて登場した徳井優演じる夫の田中だった。大月の店は桃太郎と花菜が引き継いだ。桃太郎は母校の野球部監督となる。安子の甥のジョージは日本が気に入り、日本に来て桃太郎の学校の野球のコーチになる。10年後、桃太郎はジョージと選手となった息子の剣を甲子園に連れていくことになる。ひなた「That's all for today. Bye!」

 

2025年3月下旬。還暦直前のひなたが映画村を歩いているとウィリアムも偶然歩いていた。ウィリアム「Ms. Otsuki!」ひなた「Mr. Lawrence! What a coincidence!」ウィリアム「Isn't it?」ひなた「You know the last lesson of the year was broadcasted this morning.」ウィリアム「Year, time flies.」ひなた「I have relieved to hear the program is continuing next year. A family story that spans 100 year.」ウィリアム「The text you wrote is brilliant. How's your mother now?」ひなた「She seems very happy.」ウィリアム「What about your granma?」ひなた「She just turned 100 years old last week. By the way, what brought you hear today?」ウィリアム「I just stopped by. I stayed in Kyoto for several weeks when I was a boy, with my uncle. Its very nostalgic being here」

 

ここで2人は別れる。その直後、ウィリアムが何かを落とし、ひなたが拾う。ひなた「Mr. Lawrence. You dropped something.」ウィリアム「Thank you!」ひなたがウィリアムの落としたキーホルダーをまじまじと見ると過去の記憶がよみがえる。回想。少女期のひなた「落ちましたよ」。ビリー「Thank you!」回想終。ウィリアムはひなたの初恋の相手・ビリーその人だったのだ。ウィリアム「It's a treasure from my childhood. You can call me Billy, if you want.」ひなた「Billy, why don't you come over to my place? Let's enjoy kaiten-yaki together.」ウィリアム「Why not. May I call you Hinata?」ひなた「Of course.」ナレーション「This is the very end of a family story that span 100 years」