EPISODE103の主な出演者:ジョージ(ハリー杉山)、山下陽平(渡辺侑登)。
ひなたと五十嵐、10年近くぶりの再会。五十嵐「ひなた、久しぶり」。ひなた「ハリウッドのアクション監督って」。五十嵐「俺だよ。ま、正確にはそのアシスタントなんだけど」。ひなた「何でなん?お父さんの会社手伝うんやなかったん?」五十嵐「…つまらなかった。昼は虚無蔵さんからもらった木刀で素振り、夜はトミー北沢のCDを聴いた。トミー北沢のトランペットに夢中になった。もっと広い世界があるのに何やってんだろう…。それで2年で会社辞めてアメリカに行った。ハリウッドは太秦より厳しく、言葉の壁も想像以上にあるしね。それでもアジア人で殺陣ができることは武器になるだろうと思った。それでもここでやってきたことが役に立ったよ。ニックが、ミラー監督が気に入ってくれた。あの頃みた夢は叶わなかったけど、ようやく自分の道を見つけられたよ」。ひなた心の声「っていうか文ちゃん。めちゃくちゃかっこようなってへん?」
ラジオ講座を母娘で聴いている。るいは講師の声をリピートしているが、ひなたはダイアローグの途中の一文に引っかかっている。It's fate, isn't it? ひなたはるいに大丈夫?と聞かれ、「あのなお母ちゃん。いや、何でもない」。
ひなたが道場に居ると、アニーが甥のジョージと一緒に現れる。ひなたの英語に感心して、日本人はあんなに英語上手に話すの?とジョージが聞くと、アニーはそうは思わないと。そしてこういった。She reminds me of myself when I was younger.
映画村の橋に虚無蔵が佇んでいる。五十嵐「ご無沙汰しております」。虚無蔵「聞き及んでおる。日々の鍛錬を怠らなかった証だ」。虚無蔵が去っていこうとすると、「オーディション会場はあっちですよ」と言うと、虚無蔵は受けないという。オーディション会場の道場にて、五十嵐は応募者に殺陣をつけ、それを演じてもらう。ちなみに1番は山下陽平だった。
ひなたは英語の日記で。3/29(Thu) I'm okay. It was alsost 10 years ago. これは「めちゃくちゃかっこようなってへん?」とひなたが驚いた後、榊原にことの顛末を話すと、榊原に「大丈夫?」と聞かれ「大丈夫。仕事だから」と答えたことを指す。一方、ホテルのアニーの部屋にジョージが来ていた。アニーは電話を掛けていたが相手はつかまらない。I don't want to leave Japan without meeting him. と言うとジョージがDou you really want to leave Japan without visiting Okayama? Are you sure you won't regret it?と尋ねる。アニーはこう答えた。It's my life, and that's the way life is.
EPISODE104: 映画村の休憩所でオードリーの最終回が流れている。ヒロインの美月は連続テレビ小説には珍しく、結婚も出産もしないまま最終回を迎えていた。美月と共通点の多いひなたはこれからどうやって生きていくべきか、漠然と考えていた。
オーディションが終わり、アニーがひなたにSomething wrong?と話し掛ける。ひなた「I just met my ex-boy friend unexpectedly. I hadn't seen him ten years.」アニー「Dou you still love him?」ひなた「I don't konw. I never thought I'd see him again.」アニー「Choose the path with least regrets. It's your life, istn't it?」ひなたは母・るいにも話せなかったことをどうしてアニーに話してしまったんだろうと思った。この一連の会話で、Ms. HIrakawa, Ms. Otsukiではなく互いにファーストネームで呼び合うことにした二人だった。
ひなたが道場の拭き掃除をしようと雑巾を絞っていると、その雑巾を取って五十嵐が拭き掃除をする。それは私の仕事と五十嵐と並んで拭き掃除をするひなた。掃除後。ひなた「ホンマにアメリカ行ってたんやなあ。すごいなあ」。五十嵐「ひなたこそ。英語めちゃくちゃしゃべってたじゃん」。ひなたは最初は映画村の英語の案内できればと思い勉強を始めたが、時代劇も映画村も客が少なくなってきて…、と言うと、五十嵐がそれでよく続けられたなと。ひなた「そこは虚無蔵さんに従って」。2人で声合せ「日々鍛錬し、いつ来るとも分からぬ機会に備えよ」。五十嵐「虚無蔵さん、ホントに来なかったなあ。虚無蔵さんに殺陣をつけたかった。ハリウッドに出ている虚無蔵さんを見たかった」。ひなた「私も」。五十嵐「死体役とか扮バイ(※扮装バイト)とか、嫌で嫌で仕方なかったけど、今思い返してみたら…。うん、幸せだったと思う。楽しかったなあ、ここに居た頃。若くて、ばかで、必死で。おれの青春そのものだよ」。ひなた「戻りたいと思ったりする?あの頃に」。ひなた心の声「あの頃の2人に」。五十嵐「そんな風に思う時もあるよ」。ひなた心の声「私も」。
ひなたはその夜も、英語講座の録音を聴きながら、It's fate, isn't it?と呟く。翌朝、るいと2人で小豆のおまじないを唱えながら小豆を煮るひなた。るい「今日も来はるんでしょ?」ひなた「(慌てて)え?」るい「ハリウッドの人」。ということで、大月の回転焼を差し入れに持っていくことにした。
ひなたが道場に着くと、虚無蔵が稽古していたが、この後ここが使われると知って退室しようとする。そこへアニーが現れ、「Mr. bam. I'm Anny Hirakawa. It's nice to finally meet you.」アニーが電話を掛けて連絡を取ろうとしていた男は虚無蔵だったのだ。アニーは侍ベースボールのメインキャラクターとして虚無蔵をキャスティングしようとしていたのだ。しかし虚無蔵は「西洋映画に関心なし。御免被る」。とにべもない。道場を出ていこうとする虚無蔵を木刀で遮るように五十嵐が現れた。
EPISODE105の主な出演者:デイジー(アンジェラ・ニーハウス)、衣裳さん(瀬田由香里)。
五十嵐「どこで何して生きようと、お前が鍛錬し、培い、身につけたものはお前のもの。一生の宝とせよ。この言葉が俺を侍にしてくれたんです。虚無蔵という人が侍なんです。侍なら時代劇を救って下さい」。ひなたからも同感ですとお願いされる。最後にはアニーが持っていたバッグを床に置き、土下座して頼んだ。
監督たちの前での虚無蔵と五十嵐の殺陣。虚無蔵が抜擢された映画『妖術七変化』での殺陣を五十嵐と再現し、Blavoと喝采を浴びる。休憩所で「お疲れ様です」とひなたからお茶を差し出される虚無蔵。「かたじけない。しかし未だに解せぬ」。ひなた「聞いたらアニーさんは黍之丞シリーズ全部見てはるそうです。さすがハリウッドのキャスティング・ディレクター。お目が高いいうことです」。虚無蔵「あのアニーなる刀自(※年配の女性のこと)。何とも麗しき座礼であった。メリケン育ちとはにわかには信じがたい」。その後五十嵐が休憩所にやってきて、ひなたに「今日2人で飲みにいかない?」と誘う。
ホテルのアニーの部屋に、ジョージがひなたからもらった差し入れを持ってくる。今日アニーは一緒に食べられなかったのだ。アニー「Does her family's business make them?」ジョージ「I don't know. Why?」アニー「It says Otsuki.」と言って漢字の大月を指さす。そして一人になり、回転焼を2つに割って、小豆の1粒だけ取り出し、しみじみと味わう。
大月の店先のラジオで南こうせつ「夢一夜」をるいが口ずさむ。歌詞の♪着ていく服がまだ決まらない、の場面で2階の自室で五十嵐と飲みに行くのに服を鏡の前でとっかえひっかえ選んでいるひなたが映し出される。嵐電に乗ってどこかのバーに入る。二人「乾杯!」五十嵐「ひなたのお父さん、ジャズピアニストになったんや」。ひなた「けどいつお父さんからトミー北沢のCDもろたん?」五十嵐「ひなたと別れてすぐ」。回想。錠一郎「Life can be sweet On the sunny side fo the street. ひなたの道を歩けばきっと人生は輝くよ」。回想終わり。五十嵐「俺は本当に幸運だったんだと思う。京都に来て、ひなたに出会えて。ひなたが否かったら今の俺はなかった。ひなた、ありがとう。久しぶりにひなたと会って、ひなたと話してやっと決心がついた」。ひなた「うん?」五十嵐「ひなた。俺、結婚するよ」。ひなた「(驚き)だ、誰と?」五十嵐「デイジーと」。ひなた「あの、侍ベースボールのコスチューム担当の子か!」五十嵐「もう迷わない。で、ひなたは?誰かいい人いないの?」ひなた「私は今は仕事が楽しい」。五十嵐「かっこいいよ、ひなた。ちゃんとひなたの道を見つけてまっすぐ歩いているひなたはすごくクールだよ。良かった、また会えて」。
翌日、自宅の上を飛行機が飛んでいくのをひなたは見上げる。そしてTht's lifeとつぶやく。
EPISODE106の主な出演者:マット・ロリンズ(マイケル・キダ)、司会者の声(八田麻佳)。
モモケンが道場に居ると、ひなたがマット・ロリンズを連れてきた。マットはモモケンから木刀を借り、There's something you can see only in the darkness. There's some songs you can listen to only in the darkness. と黍之丞の決め台詞を英訳して言う。ひなたは榊原から、「コスチュームの一部をこっちで作って欲しいらしいねん。足袋や。雉眞繊維の足袋がええ言うてはる」と聞き喜ぶ。
サムライ・ベースボールはSF時代劇である。マット・ロリンズ演じる主人公は現代を生きるアメリカ人で、ある日、幕末の日本の弱小藩にタイムスリップしてくる。その藩主を演じるのが剣之介、その藩主が最も信頼している無口な家老が虚無蔵と言うキャスティングである。
日本側の記者会見。モモケンと並んで虚無蔵がフラッシュを浴びる。モモケンが小声で「暗闇にあるんじゃ見えないものもあるんですよ」と虚無蔵に耳打ちする。轟監督はすすり泣き、隣で見ていた助監督の畑野もつられて泣く。轟「よかった」。畑野「はい」。
藩主は藩の政治がうまくいかず悩む。主人公は侍たちとコミュニケーションを図ろうと野球を教える。藩主は野球を通して侍たちを統率することを考え、主人公も藩主を通して武士道を学ぶ。しかしやがて尊王攘夷の嵐が吹き荒れ、クライマックスはこれぞハリウッドという大合戦シーンが撮影される。
ひなたが帰宅すると大叔父の勇が来ていた。店にはCHEMISTRYのデビュー曲「PIECES OF A DREAM」(2001年)がラジオから流れている。勇「今朝新聞で読んだぞ。条映でハリウッド映画がつくられるんじゃてな」。ひなたは映画を撮るのはあくまでハリウッドで撮影のほとんどは海外と言ったうえで、「その映画のことでもう一つビッグニュースがあるんやで」。雉眞繊維の足袋の話を聞き、ティッシュを取って涙を拭く勇。「そうか、雉眞の足袋が…。ようやく打順が回って来たのう」。回想。千吉「足袋ゃあ作り続けてくれ」。勇「もちろんじゃ。足袋ゃあ雉眞の1番バッターじゃからのう」。回想終。勇「作り続けて、守り続けて良かった。心からそう思う」。
Dippermouth Bluesで、トミーとジョーが演奏している。こんな小さな店で、と慎一が感動している。健一が「クリスマスフェスチバルに出てもらえんじゃろか」と言うと、慎一が場所小さいし、と健一をたしなめる。トミーが場所を聞くと偕行社という。健一「陸軍将校の社交場があったとこじゃ」。トミー「昔進駐軍に接収されてた言う建物か」。錠一郎「僕がジャズに出会った場所や。定一さんが酔っぱらってサニーサイド歌ったステージ。あれもクリスマスやった…。僕も演奏してみたい、そのステージで。トミー」。トミー「皆まで言うな。出るよ」。
ひなたが店を閉めているところにるいたちが帰って来る。トミーはひなたをサニーちゃんと呼ぶ。ひなたが怪訝な顔をすると、錠一郎が「ミュージシャンは変な符牒で呼びたがるんや」と。ひなたと錠一郎がお茶を淹れようと家の中に入り、るいとトミーだけが店に取り残される。トミー「サッチモちゃん、気ぃ進まへんか。偕行社のステージ。なんやそんな顔してたから」。るい「そうやないんです。こんなこと言うの贅沢なのは分かってるんですけど、トランペット吹かせてあげたかった。その特別な会場にジョーさんのトランペットが響き渡るのを聴いてみたかった」。
EPISODE107: サムライ・ベースボールは2004年1月に公開される。この映画が長らく不振だった時代劇の救世主になることをひなたも条映の人たちも願っている。
雪衣が入院していると知って、るいが見舞いに行く。いとこの昇は帰ったところで病室には勇と雪衣だけが居た。雪衣「るいちゃん。安子さんのこと、何か分かった?」るい「いえ、まだ」。雪衣「そう。ごめんなさい、るいちゃん。ごめんなさい、安子さん」。
場所替わって、条映の道場。ひなたが拭き掃除しているところにアニーが現れる。ひなた「Hello, What brought you here?」アニー「I'm here doing some promotion for the movie, and I thought I'd stop by. I enjoyed the sweets.」ひなた「Sweets?」アニー「The one you gave us the last time we visited Japan.」ひなた「Oh! Kaiten-yaki? I wondered if you'd like them.」アニー「Oh! Is that what they are called? I loved them. Why do they so delicious?」ひなた「It's a magic spell. My mother taught it to me.」アニー「What kind of spell is it?」ひなた「Well, it's not easy to translate it. But, ..., Listen to red bean. Never trust the clock. Keep an eye on them. They'll let you know what to do. Imagine the happy smiles of the people eating them. Be delicious, be delicious, be delicious…」急にアニーはそそくさと帰る素振りで「Thank you. I have to go. Sorry. Good bye, Hinata.」アニーは靴をその場では履かずしばらく小走りに行ってから、ジョージに出会って、そこでゆっくり靴を履く。ジョージ「Are you sure?」アニー「I am sure.」
病室。雪衣「私が女中として雉眞に奉公するようになった時、安子さんとるいちゃんはおらなんだ。長男の稔さんが戦死されて、未亡人になった安子さんは娘ょう連れて再婚されたもんじゃとばあ思うとった。奥様が時々稔さんのことだけじゃのうて、るいちゃんのことを恋しがって、泣きょおるんを見て思うたんじゃ。安子さん言う人はひでえ人じゃと。そめえな薄情な嫁のこともその嫁の産んだ子のことを忘れてしまやあええんじゃ。そねん思うた。一生懸命お世話したんじゃ。奥様のことも旦那様や勇さんのことも」。回想。勇「義姉さんたちが帰(けえ)った」。安子「お世話になります」。回想終。雪衣「何でこの人ぁ今更戻って来るんじゃろう。どねんつもりなんじゃろう。何で勇さんとこねん親しげなんじゃろう。何でかわいい娘を置いてまでおはぎゅう売り歩かにゃあいけんのんじゃろう。あの時…。回想。るい「なんでお母さんは私のことをここに連れてきたの?」回想終。雪衣「あの時るいちゃんの寂しそうな顔を見るうちに意地の悪(わり)いどす黒え気持ちが腹の底から湧き上がってきた」。回想。雪衣「安子さんは女手一つでるいちゃんを育てることを諦めて、雉眞の家にお返ししようと決めたんじゃ思います」。回想終。雪衣「いたいけなるいちゃんにひでえこと言うてしもた。私があねえなこと言わなんだら、もしかしたら安子さんとるいちゃんが離れ離れになることもなかったかも知れん。ずっとそねんな気がしとった。生きとるうちに安子さんに謝りたかったんじゃけど。もうそれもかないそうもねえ。私ゃあ思いを遂げて勇さんと一緒になった。じゃけど気持ちが晴れることはなかった。当然の報いじゃ。お義父さんがるいちゃんをかわいがるのを見る度に思いよった。この家の嫁は私じゃねえ。安子さんただ一人じゃ」。るい「雪衣さん。もう自分を責めんといて下さい。みんな……間違うんです。みんな」。
るいが帰った後の病室。勇「雪衣。ありがとう。わしの嫁になってくれて」。それから毎朝2人で朝ドラを見るようになった。ミュージカル調の朝ドラ(2003年度後期、石原さとみ主演の『てるてる家族』)で「見上げてごらん夜の空を」が歌われた日(第67回、2003年12月15日)、雪衣は空へと旅立った。京都の大月家。るい「お母さんに謝らなあかんのは雪衣さんやあらへん。私や」。回想。るい、安子におでこを見せながら「I hate you.」回想終。錠一郎「るい。ステージに立ったら?岡山のクリスマス・フェスティバルで。On the sunny side of the street歌ってみたら、届くかもしれへんよ。あの特別なステージで歌うサニーサイドやったら。お母さんに」。