エイトマンとサイボーグ009、足が速いのはどっち？...その3（最終回）

【勝負は、場所によって変わる！】

う～む、これはエイトマンにとって、

その差がわっずかなだけに、悔しすぎる敗北だ。

ぜひとも練習を重ねてリベンジを

果たしたいところだろう。だが、彼は

ロボットなのだから、練習によって足が

早くなるのかどうか...？

いや、よく考えれば、エイトマンにも

勝気はある。前述したように、音の速さじゃ

気温によって変化するから、990の

「マッハ3」が、「音速の3倍」という

定義に忠実ならば、そのスピードも、気温に

よって変わることになる。

人間のスプリンターも暑すぎたり、寒すぎたりすると、

記録に影響が出るのだから、生身の体に

機会を埋め込まれたサーボーグ009も

装甲速度が気温によって変わるのは、

当然のことだろう。」

音速は、気温が下がると、遅くなる。

すると、気温15℃の下では、009の後塵を

拝するエイトマンも、

もっと寒いところでは、勝てる可能性がある。

エイトマンが009に勝つ

ためには、マッハ3が秒速1000m以下、

すなわち音速が秒速333mになる気温で

勝負すればいい。その気温とは3.5℃である。

北海道の旭川では、11月から3月まで、平均気温が3.5℃より低くなる。

東京でも、1月と2月は。、最低気温がこれを下回る。1日のうち気温が最も

低くなるのは、太陽が登る直前だ。

走れ、エイトマン、冬の旭川か、真冬の夜明け前の東京なら、キミは

009に勝てるのだ。まことに勝負というものは。

どう転がるかわかりませんなぁ。

備考：この内容は、

2016-12-2

発行：KADOKAWA

著者：柳田理科雄

「空想科学読本 14」

より紹介しました。

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【おまけ...1960年代のヒーローたち】

「丸出ダメ男・幽霊ひまわりちゃんの巻」

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