バリ島にでかけたOL5人組は、
エスニックな雰囲気でディナーを取ろうと、
奮発して高級レストランを予約した。
すると、迎えの車がきてくれるという。
5人は、映画の主人公になったようだと、
すっかり舞い上がった。
「さすが一流レストランね、
サービスいいわ」
外国でのディナーは、ドレスアップしてと、
聞いていたから、カクテルドレスを用意
している。彼女たちは、シャワーを浴びて、
メイクもバッチリ決めた。
さて、約束の時間になると、
ボーイが告げに来た。
「裏門に迎えの車が、来ましたよ」
「どうして裏なの...?」
なんだか、ヘンねぇ?」
うっ...!
悪い予感は、敵中した。5人を待っていたのは、
軍用トラックの払い下げらしい。
実用一点ばりの、幌つきトラックではないか!?
彼女たちは、ロングドレスの裾をたくし上げ、
華奢(きゃしゃ)なハイヒールのかかとをねじり、
トラックの荷台に、よじ登るのに、ひと騒動。
「あっ、せっかくのシルクに泥んこが...」
「ちょっと、手を貸して。
足が届かないのよ」
ロマンチックな月明かりの中、
5人は、演習に出かける軍隊のように、荷台で、
揺れながらレストランへ、運ばれたのだった...。
テヘペロ。
備考:この内容は、
1994-1-5
発行:河出書房新社
著者:ユーモア人間倶楽部
「旅の大ドジ編・
世にも恥ずかしい人々 2 」
より紹介しました。
【おまけ...】
ロシナンテのおかげで、
ドロンズは人気者になった...。
きゃは!
なつかしい!