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では、「法廷遊戯」のテーマともリンク
する主題歌のタイトルにちなんで、永瀬さんが、
「愛し生きること」において
大切にしているのは?
nagase> 僕は、直感ですね。この人の
ことが好きだなとか、興味があるなとか、友達とか、
人間関係においては、自分の直感は、割と信じている
部分があるし、そう感じた人たちのことを
大切にしたいなと、思いながら生きていますね。
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お芝居する時も直感を大事に
されてます? すごく感覚的な方もいらっしゃ
れば、入念に役作りされる方も、いらっしゃいます。
ren> それも感覚ですね。実際に現場でお芝居を
してみて、みたいな。もちろん、役のための
リサーチはしますけど。そのうえで
自分の直感を大事にしています。
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この作品を観てくださる人にどんな
ことが伝わったらいいなと思いますか?
nagase> それこそ、エンディングもそうですけど、
余白を残して考えさせてくれる部分の
多い作品だと思うんです。人それぞれ、信念や
自分の軸は持っていると思うんですけど、
自分だったらどうするかなとか、自分に
置き換えてもいいですし、3人のうちの誰かの
目線に立って、何回か観てみるというのも
含め、何かこれから人生の分岐点とか、
大事な決断をするときに、この映画のことが
少しでも頭によぎるくらい、観てくださった
方の 印象に残る作品になったらいいなと。
この映画を観てると、1つひとつの決断が、
ほんとにそのあとの人生を左右する
んだなとすごく思いますよね。1つの選択が
今後に大きく響いてくる。そこは人生を
表しているというか、”わかるな”という感じ
がしますよね。
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「正義」とは何なのかも考え
させられる作品ですが、永瀬さんにとっての正義
とは? 主義とか信条とも言えますが?
ren> 僕は、わりと人のことも肯定したい人
です。人それぞれ考えがあって、人の数だけ、
違う考え方がある。そんなかでも、多数派と
違う意見を持っている人は、ちょっと
浮いてしまうこともあるでしょうけど、俺、
そういう意見も楽しいなとか、面白いなと
思っちゃうので。
少数意見も積極的に耳を傾けたい。
曲のアイディアとかにも繋がって
くる話なんですけど、みんながいいと思って
るのとは違う曲も、”これがいいんじゃない?”
という人の意見を聞いて、よくよく
聴いてみたら、めっちゃ良くて、その曲に
なった経験もあるんですよ。
だから、頭から否定はしない。
それが僕の正義かな?
備考:この内容は、
令和5-10-21
発行:近代映画社
「screen 2023-12月号」
より紹介しました。