飛行機といえばわたしも
飛行機を操縦したことがあります。
免許?
もちろん、持っていません。
無免許運転です!
でも、タイホしないでくださいね。
日本では操縦できませんが、
ハワイで体験できました。テレビ番組の
企画で、セスナのパイロットをやらせて
もらいました。
実際に操縦する前に講習を
受けたのですが、その時間、なんと10分!
左側が機長席、右側が、副機長席。
それぞれに操縦桿があります。わたしは
気合を入れて、機長席に着席。
貴重な体験です。
でも、コレ、操縦の機長席で、
機器類は写真なんです。写真を前に気合を
入れてもソラ回り。いえいえ、
セスナがソラを回ったら、たまりません。
操縦席の写真を前にして、
説明を受けること10分。これだけで、
実際の操縦へ、いざ、となったのです。
スゴイですね。おおらかですね。
さすがハワイです。でも、内心ヒクヒク、
いえいえ、ピクピク。
ブロッ、ブロッ、ブロロ、
ロッ、ブロロロロォ~!
プロペラが、回り始めました。
だ、誰ですか? 回しているのは!?
わ、わたしなんです、これが。
いいんですか?
わたしで? という感じでした。
そんな不安などおかまいなく、
エンジンがかかり、ゆっくりと機体が
滑走路を走り始めました。中高年の
夢を乗せて、きみまろ号がハワイのソラに
飛び立とうとしています。
そのセスナ、きみまろさんの
自家用なんですか? そんなわけないでしょ!
わたしが勝手に書いているだけです。
自家用セスナなんて持てる身分
じゃありません。自家用耕運機なら
2台持っていますが...。
もちろん、隣にはインストラクターの
先生が座っています。「ゆっくり
回してください。ゆっくり、
ゆっくり」なんて言いながら...。
言われなくても、ゆっくり回しますよ。
車は急に止まれない。セスナは
急に、曲がれない。
でも、難易度の高い操縦以外は、
基本的には、わたしが操縦したのです。
上昇、旋回、下降...と、
わたしが、操縦桿を切った方向へセスナが
飛びます、飛びます。
スリル満点、スイカ斑点、
スルメイカ天。なんだかよくわかりませんが、
とにかく緊張しました。
汗びっしょりでした。とくに頭が。
カツラが
蒸れるんです。
「最後まで、気を抜かないでくださいね」
なんて言われましたが、気なんか
抜けませんでした。毛は抜けましたが。
でも、楽しかったですね。
2度と、操縦したくありませんが...。
備考:この内容は、
2010-3-17
発行:PHP研究所
著者:綾小路きみまろ
「一つ覚えて三つ忘れる中高年」
より紹介しました。