うさぎはなぜ、亀に敗けたのか...? | Q太郎のブログ

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芸人本書く列伝classic vo.42 三遊亭圓歌『三遊亭圓歌ひとり語り ...

 

 

 

【うさぎは、なぜ かめにまけたのか?】

 

4代目 三遊亭円歌 落語家

 

 

 

 

私が、笑いを交えながら人生や経営、

 

子育てなどについて、私なりの考えを盛り込んだ

 

いまの落語や、講演のスタイルを確立した

 

きっかけを与えてもらったのは、遠縁に当たる

 

ジュポン化粧品本舗の故・養田実社長です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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養田社長は若い頃、柳亭痴楽師匠に弟子入りし、

 

落語家を目指した経歴の持ち主だけに、私の

 

気持ちをよく理解してもらい、「これからの

 

時代、落語だけで食べていくのは難しいから、

 

半分は落語、半分は講演にして企業を回って

 

みたらどうか?」と、いろいろな異業種交流会

 

などに連れていってくださったのです。

 

 

 

 

 

私は、ここで学んだ多くの経営者の言葉や、

 

本で読んだ中村天風、森信三、石川洋といった

 

元首の言葉にヒントを得ながら、それを

 

どう落語家の自分なりに消化し、人々を笑わせ、

 

元気づけていけるかということに知恵を絞り

 

ました。

 

 

 

 

 

古典落語を基礎にこれらを取り入れた

 

私の芸風の確立は、すなわち私の人生観の

 

確立でもありました。

 

 

 

 

 

養田社長から教わった忘れられない話が

 

あります。私が真打ちになったのは、昭和62年5月。

 

林家こぶ平さんと一緒の昇進でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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真打ちが発表されると、2人がいる部屋に

 

一斉にマスコミが押し寄せたのです。ところが、

 

フラッシュを浴びたのはこぶ平さんだけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 数メートル横に私がいたのですが、どこの社も

 

見向いてもくれませんでした。考えてみれば、

 

こぶ平さんは正蔵、三平と続いたサラブレッド。

 

一方の私は、いわば落語界には何の縁も

 

ない田舎生まれ、田舎育ちの駄馬でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私は、悔しくて涙をこらえられなくなって

 

走って外に飛び出し、電車に乗りました。

 

そこに、偶然にも養田社長がいたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「歌さん、浮かぬ顔して、どうしたんだ?」と聞かれ、

 

私は、理由を話しました。

 

 

 

 

 

すると、養田社長は、こう

 

切り出したのです。「うさぎとかめの童話が

 

あるだろう。うさぎは、どうして、のろまなかめに

 

敗けたのか? 言ってごらん」

 

私は、答えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「うさぎには、いつでも勝てると油断が

 

あったのです。人生は油断をしては、いけないという

 

戒めです」と。

 

 

 

 

 

養田社長は「本当にそう思っていたのか?

 

ゼロ点の答えだ」と語気を強めて、静かにこの

 

ように話したのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「カメにとって、相手はうさぎでも、ライオン

 

でも何でもよかったはずだ。なぜなら、カメは

 

一度も相手を見ていないんだよ。カメは旗の

 

立っている頂上、つまり人生の目標だけを

 

見つめて歩き続けた。

 

 

 

 

 

一方のうさぎはどうだ?

 

絶えずカメのことばかり気にして、大切な人生の

 

目標をたった一度も、考えることを

 

しなかったんだよ。君の目標は、こぶ平君では

 

ないはずだ。賢いカメになって、歩き続けなさい」

 

 

 

 

 

 

 

さらに養田社長は、言葉を続けました。

 

「どんな急な坂道があっても、止まってはダメだよ。

 

苦しいときには、あぁなんと有り難い急な坂道

 

なんだ、この坂道は、俺を鍛えてくれているでは

 

ないか。と感謝しなさい。ありがたいというのは、

 

「難」があるから、ありがたいんだよ」と。

 

 

 

 

 

私は社長のこの言葉で、迷いが吹っ切れたのです。

 

そして、自分の人生の目標に向かって、黙々と

 

歩き続けよう と思ったのです...。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

備考:この内容は、

令和4-3-25

発行:致知出版社

「1日1話、読めば心が熱くなる

365人の生き方の教科書」

より紹介しました。