【コンピ型のサウンドトラックの
頂点を極めた大ヒット作品...】
「デンジャー・ゾーン」
「トップガン」で流れる最も
名高い楽曲は、オープニング・テーマに
起用されたのがケニー・ロギンスの
「デンジャー・ゾーン」。
84年の「フットルース」のテーマ
ソングでも大ヒットを飛ばしたが、
イケイケのロック・ナンバーが
戦闘機の映像にかぶる形でツカミは
OK!
高揚感を煽る。
「トップガン」
といえばこの曲、というほど
大きなインパクトを残したが、対照的な
曲調ながら名高いのが、
マーヴェリック(トム・クルーズ)と
シャーロット(ケニー・マクギリス)が
互いに惹かれ合い、ついに
結ばれるシーンでかかる。
ベルリンの
「愛は吐息のように」だろう。
こちらは、ミディアムのロッカ・
バラードだが、ロマンティックな
メロディ・ラインが2人のロマンスを
盛り上げる絶大な効果を発揮。
前編通して流れる、80年代ロック
特有の打ち込みによるバキバキと硬貨な
サウンドは、実は米海軍パイロットを
主役にしたメカニックな映像と
抜群に相性がいいのだ。
この時代のトレンドだけではなく、
オールドスクールな楽曲も随所に
挿入される。マーヴェリックが
シャーロットに声を掛けるシーンで用いられ
たのが、
ライチャス・ブラザーズの
64年の大ヒット「ふられた気持」。
これを仲間たちが大合唱して
2人を盛り上げる...。
さらに、マーヴェリックの、
他界した両親の想い出の曲として
ラジオから流れてくるのが、●折れした
R&Bの名シンガー、
オーティス・
レディングの「ドッグ・オブ・
ベイ」だ。
ちゃんとストーリーに
沿った選曲がなされているのも本作の
特徴だが、一転してマーヴェリックの
相方、グースがバーでピアノを
弾きながら、ノリノリで披露するのが、
「ジェリー・リー・ルイス
火の玉ロック」
ジェリー・リー・ルイスの
「火の玉ロック」。
オールディーズの使い方も
実に上手い。
コンピレーション型サウンド
トラックの極めつけともいえる
「トップガン」のオリジナル・サウンド
トラック・アルバムは、全米で5週
連続1位と爆発的なヒットを記録。
ナンバー1ヒットを3曲も
生み出すモンスター・
アルバムとなった...。
備考:この内容は、
2022-3-19
発行:三栄
「'80s 映画大解剖」
より紹介しました。