階段
老婆の遺体が入った、棺桶を担いだ葬儀屋は
慎重に階段をゆっくりと、下りようとしていた。
しかし、やっぱり足を滑らせてしまい・・・
棺桶は階段下の床まで転げ落ちていった。
その衝撃で、棺桶の釘が抜け、蓋が開き、
中から、老婆の遺体が飛び出し、これまた、衝撃で、老婆は生き返った。
「ちょっと、痛いじゃないのよ~」
こうして、老婆は、それから5年も生き延びたが、
再び息絶えた。
老婆の遺体を棺桶に入れ、蓋をして、釘を打つ。
そして棺桶を担ごうとした葬儀屋に、
老婆の亭主は耳打ちした。
「今度は、しくじるなよ」
このネタは、週刊新潮より、お借りしました。