この夏に上の弟から貰いました。
ひとつは純米吟醸。
もうひとつは純米酒魚沼で候。
緒元は下記。
記録を見ると1991年の秋から1993年の5月まで、2年近く新潟の仕事をしていました。
CIM(Computer Integrated Manufacturing)による、簡単に言うと材料入れたら自動的に完成品になると言うコンピュータによる一貫生産ラインの新工場を作るプロジェクトでした。
それのハンガーライン全部とプレスラインの一部のシステム開発とプログラム、そして自動倉庫の監修を任されました。
ほぼ出来てから何かと難癖付けてきていた現地社員に、彼らが担当だった自動組み立てラインのプログラムの仕事がギブアップとかで一部を押し付けられました。
最初は月に何回か出張する程度で、工場が出来てラインが導入された1年以上は大阪から新潟に通ってました。
金曜日の夕方に雷鳥(特急)に乗り、日が変わる前に旅館(ビジネスホテルではない)に入って寝る。
土日は日が変わるまで仕事をして月曜日に出勤してきた社員と動作確認して夕方帰路に着き、雷鳥の中で鱒寿司肴にワインの1升パック呑み干しつつ日が変わる前に帰宅する。
火曜日は出勤でまとめと旅費精算をして水木代休。
金曜日に出勤して準備をして、また夕方の雷鳥に乗る。
…と言うのを繰り返してました。
工場が出来た頃に行ったら、先に来ていた某造船会社系列のソフト屋さんの机の引き出しから「1日1本まで!」と注釈の付いた(劇)マーク付きの栄養ドリンクの空き瓶がゴロゴロ出てきて、ヤバさを悟りました(笑)
我々の栄養ドリンクは酒なのですが、当時その辺にあった自販機には”菊水”と言う日本酒のみでした。
居酒屋や旅館の徳利に入った日本酒と同じで、呑んでると頭が痛くなるの…その分安いけど。
まあ当時のことなので、現在は改善されていると思います。
当時普通の三倍増醸酒にしても、市販の一升瓶ではそうはならない。
これはアカんと酒屋に行きました。
私:美味い酒頂戴!
店:越乃寒梅は如何ですか?
私:あんなシャバシャバ(水っぽいの意)のん呑まれへんわ!
店:どちらからお越しで?
私:大阪
店:それだと寒梅は駄目ですねぇ…八海山は如何ですか?
当時バブルも極まっており、越乃寒梅が一升1万円で売られていました。
でもあれは薄味の関東人向けで、関西人の口には合わないとの事でした。
八海山も大阪では一升8,000円しましたが、現地で買えば3,500円程でした。
これがまた美味くて、毎週行く度にその酒屋で一升瓶買ってました。
HPはこちら。
記憶にあるラベルからだと多分普通酒だったんですね。
特に純米酒に拘っていたわけでもなかったです。
あの体力的にも精神的にも死ぬかと思ったプロジェクトも、若かったから乗り切れたのでしょう。
当時結婚したばかりなのに、子供が生まれて間もなく米国長期出張に続いてこれ。
これで私に対する家内の評価はほぼ固定したようです。
まあその後30年程この調子なので間違ってはいなかったんですけどね。
もうちょっと家庭を顧みたら良かったかと反省しきりですが、その時にはそんな余裕は無かったのよ…人生そんなものか。
今は態々一升瓶買う事は無いですが、あの頃が懐かしく思い出されて居酒屋にあるとつい頼んでしまう。
私にとってはそんな銘柄です。