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そのきになりゃあ 成果が出るじゃないか!

 

 速報:恵方巻の売れ残り調査2019-2026年の8年間でどう変わったか

ニュースレター「パル通信」294号では、2026年の節分に恵方巻の売れ残りがどの程度あったのか、また2019年から2026年までの8年間で、食品リサイクルセンターに納入される恵方巻の量がどう変わったかについてお伝えします。

井出留美 2026.02.05
 
 

ニュースレター「パル通信」にご登録いただき、ありがとうございます。

 

ニュースレター「パル通信」294号では、2026年の節分に恵方巻の売れ残りがどの程度あったのか、また2019年から2026年までの8年間で、食品リサイクルセンターに納入される恵方巻の量がどう変わったかについてお伝えします。

 

恵方巻の売れ残り調査に関しては、北海道から沖縄県まで、総勢54名もの方に調査ボランティアおよびデータ提供・グラフ制作にご協力いただきました。夜遅い時間帯の中、お時間を割いていただいたこと、感謝申し上げます。

 

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恵方巻売れ残り調査を始めた背景

 

「なんで恵方巻(を対象にしたの)?」と聞かれることがありますので、背景をお伝えします。

 

2016年2月3日、フランスで世界初となる、食品廃棄を禁ずる法律が成立しました。ちょうど節分だったため、当時のtwitter(現在のX)では、日本の恵方巻廃棄の写真とともにフランスを称賛する声が相次ぎました。そこで恵方巻の食品ロスの問題に気づきました。

 

10年前の2016年、2月4日、Facebookに次のように投稿しました。

 

節分の翌日。恵方巻の関係者がいらしたら誠に申し訳ないのだが、今日、恵方巻が日本全国でどれだけ捨てられるのだろう。これを作るために使われたお米や野菜を作った農家さんは悲しんでると思う。催事や行事食は販促(販売促進)の一環ではあるが、ロスの観点からは確実に無駄を生み出している。欠品するとクレームになるから多めに作り、余り、捨てる。これが毎年繰り返される。作り手は、売り手に売って頂く手前、捨てているのは知っていても口を閉ざす。売り手は、余れば作り手に返品するか捨てるかする。廃棄カツ問題もそうだが、買い手は、作り手や売り手に責任を押しつけ過ぎることなく、自ら考え選んで買う姿勢が必要と思う。その食品が、食べる人の健康まで考え真摯に作られたものなのか、それとも単に金を生みだす物体として売られているのか判断する、といったように。

 

 

2017年2月3日、ダイヤモンド・オンラインに、恵方巻の廃棄に関する記事を投稿しました(末尾の参考情報、1)。

 

翌年2018年、兵庫県のスーパー、ヤマダストアーが「もうやめにしよう」と、恵方巻の大量販売をやめようと呼びかける広告を打ち、このことを記事に書きました(2)。

 

ただ、それでも大量販売は止まず、2019年から売れ残り調査をして記事を発信してきた次第です。それぞれの記事は以下のリンクでお読みいただけます。

 

2019年(3)、2020年(4)、2021年(5)、2022年(6)、2023年(7)(8)(9)、2024年(10)(11)、2025年(12)(13)(14)

 

後述する、株式会社日本フードエコロジーセンターの代表取締役、高橋巧一さんによれば、季節商品の中でも、クリスマスケーキやウナギなどと比べて、恵方巻のロスは量を特定しやすいとのことでした(データ管理がしやすい)。

 

そのこともあって、毎年、日本フードエコロジーセンターから、節分当日に搬入された食品の量のデータをいただいて記事を書いています。

 

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恵方巻売れ残り調査の概要

 

2019年から続けてきた恵方巻売れ残り調査も、2026年で第8回めとなります。

 

今年は以下の通り、調査を実施しました。

 

調査日時:2026年2月3日(火)21時から24時

 

調査対象:大手コンビニエンスストア(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)373店舗

 

調査地域:1道1都11県(北海道、岩手県、千葉県、埼玉県、東京都、神奈川県、富山県、長野県、愛知県、三重県、奈良県、宮崎県、沖縄県)

 

調査者数:53名

 

調査方法:商品棚に残っている恵方巻の本数を商品ごとに数え、売れ残り本数と売れ残り金額を算出する

 

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2026年、大手コンビニ3社の売れ残り本数と金額換算は

 

大手コンビニ3社について、商品ごとの売れ残り本数および、売れ残りの金額換算は次の結果でした。

 

調査した373店舗での売れ残り合計本数は1,947本、売れ残り金額1,190,045円となりました。

 

以下が3社ごとの内訳です。

セブンイレブン 売れ残り本数1,514本 売れ残り金額905,150円

 
セブンイレブンの売れ残り本数および売れ残り金額

セブンイレブンの売れ残り本数および売れ残り金額

 

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ファミリーマート 売れ残り本数347本 売れ残り金額214,586円

 
ファミリーマートの売れ残り本数および売れ残り金額

ファミリーマートの売れ残り本数および売れ残り金額

 

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ローソン 売れ残り本数86本 売れ残り金額70,300円

 
ローソンの売れ残り本数および売れ残り金額

ローソンの売れ残り本数および売れ残り金額

 

 

 

これまでの傾向と変わりなく、セブンイレブンが最も多く、次いでファミリーマート、ローソンという結果になりました。

 

セブンイレブン関係者より入手したデータによると、2026年の恵方巻の目標として、金額で対前年比117%、数量で112%をめざしていました。

 

しかし、昨年2025年の節分、夜23時台に、あるセブンの店舗では約70本が残っていました。売れ残っていたにもかかわらず、それよりもっと多く作って売るというのは不思議な話です。

 

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2026年2月3日の23時前後にセブンイレブンを訪問した方が写真を撮って送ってくださいました。

 
2026年2月3日の23時前後にセブンイレブンを訪問した方が撮った写真

2026年2月3日の23時前後にセブンイレブンを訪問した方が撮った写真

 

 

 

私自身が訪問したセブンイレブンの店舗では、2月3日の23時48分時点で28本残っていました。

 

ほかにも22:15時点で67本、22:20時点で71本、22:04時点で37本、22:05時点で49本、22:24時点で30本、21:00過ぎに82本、23:03時点で36本など、他の企業と比べて桁違いの数が残っていました。

 

また、ファミリーマートでも21:45時点で60本、22:05に24本、21:15に27本、23:22に13本、21:10に43本、21:48に23本、21:10に11本など、2桁残っている店舗がありました。

 
2月3日23:22、ファミリーマートの店舗で多く残っていたサラダ恵方巻(筆者撮影)

2月3日23:22、ファミリーマートの店舗で多く残っていたサラダ恵方巻(筆者撮影)

 

 

 

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大手コンビニ3社、1店舗あたりの売れ残り本数・金額、完売率

 

大手コンビニ3社の、1店舗あたりの売れ残り本数および売れ残り金額、全店舗中で完売していた店舗の割合(完売率)は次の通りでした。

 
3企業の1店舗あたりの売れ残り金額

3企業の1店舗あたりの売れ残り金額

 
3企業の1店舗あたりの売れ残り本数

3企業の1店舗あたりの売れ残り本数

 

完売率はローソンで93.1%と、もっとも高くなりました。

 
3企業の恵方巻完売率

3企業の恵方巻完売率

 

売れ残り本数に関してもローソンが最も少ない傾向を示しました。

 
3企業の店舗ごとの売れ残り数比較

3企業の店舗ごとの売れ残り数比較

 

 

 

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2019年から2026年まで、日本フードエコロジーセンターの節分の日の搬入量はどう変わったか

 

次に、リサイクルセンターへの納入量の推移を見てみましょう。

 

2019年から2026年までの8年間に、食品リサイクルセンターである株式会社日本フードエコロジーセンター(神奈川県相模原市)に搬入される食品の量はどう変化したでしょうか。

 

日本フードエコロジーセンター、高橋巧一社長のご厚意により、節分の日に取引先3企業から搬入量のデータを送っていただきました。恵方巻を含む米飯類のデータです。

 

3企業の搬入量を合算し、年ごとに示したのが次のグラフです。

 
2019年から2026年まで、取引企業3社から搬入された量の推移

2019年から2026年まで、取引企業3社から搬入された量の推移

 

節分は基本的に毎年2月3日ですが、4年ごとに「2月2日」の年がめぐってきます。したがって、以下のうち、2021年と2025年は2月2日のデータ、それ以外は2月3日のデータです。

 

私が関わった「食品ロス削減推進法」が施行されたのが2019年の10月1日です。2019年の節分は施行前なので、搬入量が最も大きく、また2021年はコロナ禍による時短営業や休業などにより、搬入量が小さくなっています。その後、コロナ禍が明けるとともに量は増えましたが、右肩下がりに下がっています。

 

日本フードエコロジーセンターでデータをまとめていただいた高原部長の所感を伺いました。

 

・節分の日の搬入は、前後の日と比べて例年多くなっています。

 

・恵方巻の影響はある程度存在するが、総じて以前より減少傾向にあるといえそうです。

 

・おそらく製造量の予測精度が上がったり、原料の高騰により、販売量よりも売れ残り削減が優先するといったことがあるのではと推測します。

 
撮影:日本フードエコロジーセンター

撮影:日本フードエコロジーセンター

 

 

 

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まとめ

 

2026年2月3日の恵方巻売れ残り本数は、373店舗を調べた結果、合計本数1,947本、売れ残り金額1,190,045円となりました。

 

大手コンビニ3社を調べた結果、セブンイレブンが最も多く、次いでファミリーマート、最も少ないのがローソンでした。

 

2019年から2026年にかけて、食品リサイクルセンターに搬入される恵方巻などの米飯類は、2021年にもっとも少なく、2022年に増加したものの、その後は微減の傾向をたどっており、2026年にはこれまでで最小となりました。

 

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考察

 

2021年のコロナ禍に調べた際も、売れ残り本数が激減しており、一緒に調査してくれた大学生インターンたちと喜びました。今回も、調査エリアによっては早い時間から売り切れており、「少なかった」「完売でした」「売れ残りゼロでした」といった声が相次ぎました。

 

一方、売れ残りの多い店舗も少なくはなく、22時、23時台といった日付が変わる前でも50本以上残っている店舗があり、衝撃を受けたとのコメントも調査した方から送られてきました。「完売」と「大量売れ残り」といったように、二極化する傾向が見られます。

 

ファミリーマートの涙目シールは話題になりましたが、店頭では、おにぎりに貼られているのは見たものの、恵方巻に貼ってあるものは見られませんでした(調査に協力していただいた方で、目にした方は教えてください)。

 

ローソンは、調査店舗101店舗でほぼ完売。ただし、ほんの少数の店で大量に売れ残っていたことで売れ残り数が増える形となったので、これら少数の店で納入量をコントロールすることで、完売率100%も実現可能だと考えます。

 

どの企業でもサラダ恵方巻の売れ残りが多く、これは2025年、2024年でも同様の傾向が見られました。セブンイレブンでは436本、ファミリーマートでは87本、ローソンでは45本残っていました。客側からすれば、せっかく高額な恵方巻を食べるなら、海鮮や和牛など、肉や魚の入った恵方巻を食べたいと思う気持ちがあるのではないでしょうか。