①「ベクレル(Bq)」とは何か?
放射能の単位には「ベクレル(Bq)」が用いられます。
「ベクレル」とは、放射性物質が1秒間に崩壊する原子の個数(放射能)を表す単位で、1Bqは1秒間に1個の放射性壊変をする放射性物質の量を表します。
「ベクレル」という単位は単独で使われることは少なく、単位体積当たり又は単位重量当たりの放射能の強さを表す「Bq/L」「Bq/kg」などがよく使われます。
そのため「ベクレル」は、放射性物質から「放射線がどのぐらいでてくるのか」という事を表す物理量であり、出てきた後の放射線が物質や人体とどのように相互作用するのかは「ベクレル」だけからは一切わかりません。
放射性物質が異なれば、例え放射能が同量であっても、放出する放射線の種類やエネルギーは異なるため、「どのような状態で放射性物質が存在するのか」「測定位置までの距離はどのぐらいあるか」「測定者と線源との間にある物質の遮蔽によりどのぐらい放射線が遮られるか」などによっても影響が変わってきます。そのため、その他の情報を一切伏せてただ「放射能が合計何Bqある」ということだけでは判断することができません。
放射線が「人体に及ぼす影響」を含めた線量は「Sv(シーベルト)」を、物質がどれだけ放射線のエネルギーを吸収したかを表す量(物質に吸収される量)は「Gy(グレイ)」を用います。人体への放射線の影響を考えるときのもっとも重要な量は「Gy」です。
②「トリチウム」とは何か?
「トリチウム」は「水素」の一種で「三重水素」とも言い、「3H」と表記されます。
「トリチウム」は自然界にも存在し、宇宙線によって年間約72 PBq(7.2京Bq)の天然の「トリチウム」が生まれており、過去の核実験等の環境中に大量に放出され未だに残っている三重水素(フォールアウト・トリチウム)や施設起源トリチウムなどを含めると、地球上には100京~130京(100万兆~130万兆)Bqが存在しています。
「トリチウム」は「水(トリチウム水、HTO)」として、水蒸気や雨水、海水、水道水、河川水の中に広く存在しており、また、体重60 kg程度の人の場合、50Bq程度の「トリチウム」を体内に保有しているといわれています。
「トリチウム」は「水」と化学的性質は同じで、自然界では「水(トリチウム水蒸気(HTO)、トリチウム水素(HT)、炭化トリチウム(CH3T)の3つの化学形)」として存在しているため、取り除くことができません。
体内に取り込まれた「トリチウム」は、普通の「水素」と変わりません。
特別な動きをしたり、特別に濃縮されたりすることはなく、身体に備わっている代謝の働きによって体外に「排出」されます。
参考URL:
https://www.jaea.go.jp/04/ztokai/kankyo/kihou/kihou19_1/dic/unit.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%AB
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/iken/dl/171206-2_01.pdf
https://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/details/CsInBody.html#2
http://www.athome.tsuruga.fukui.jp/nuclear/information/gensiryokuQ&A/yasagen_H2407.pdf
https://www.ene100.jp/fukushima/449
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E9%87%8D%E6%B0%B4%E7%B4%A0
https://www.nirs.qst.go.jp/publication/irregular/pdf/nirs_r_14.pdf
https://www.denkishimbun.com/tritium_qa/
追記:
世界の主な原子力関連施設のトリチウムの液体放出量(年間)
・英国:セラフィールド再処理施設:186兆ベクレル(2020)
・中国:寧徳原発:102兆ベクレル(2021)
・フランス:ラ・アーグ再処理施設:1京ベクレル(2021)
・韓国:コリ原発:49兆ベクレル(2021)
・カナダ:ブルースA・B原発:1190兆ベクレル(2021)
・米国:ディアブロ・キャニオン第1・第2原発:40兆ベクレル(2021)
・日本:福島第1原発:22兆ベクレル(想定される最大放出量)





