これは、誰もが一度は疑問に思うテーマだと思います。

というか、大人になってから、「どうしてだっけ?」と思った時、うまく説明できない状態になっていることが多いのではないでしょうか。

 

これまでの反省から、このテーマについてはネットで一応検索してみました。

割と私の発想と似たような解説もあるので、わざわざ自分が書くこともないかとも思いましたが、

「一番わかりやすく!」と目指して、書いてみたいと思います。

要は自分が書きたいだけかも・・・

 

それではさっそくいきましょう。

 

分数のわり算の前に、一度簡単に「わり算とはそもそもなんぞや?」というところにたちもどるべきなのです。(#0) 

本質というやつです。本質だと表現としてかたいので、意味と書きます。

 

わり算の意味は、2つあります。その2つにわけて、考えていきます。

具体的に「 24÷6 」で考えると、この割り算の意味は2つ考えられます。

 

1)  24個のリンゴを6人でわけると1人あたり何個になるか

2)  24個のリンゴを6個ずつでわけると、何人分になるか  (#1

 

それでは順番に考えていきます。

 

1)  のとき

例では「1人あたり」と書きましたが、要は

「 1という単位あたりの割り当て  という意味です。

 

24を6つに均等にわけると、均等にわけた6つのうち、1あたりの割り当てはいくつになるか」ということです。

 

これがもっともシンプルなわり算の意味であり、イメージになります。

飲み会のときの割り勘の計算ですね。

 

「÷」という記号が実はじゃまくさいので、比の概念を使ってみます。 (#2

 

24に対して6ある。とすれば、1あたりは4

つまり順番をととのえれば、 24:6=4:1

この「4」を求めたいわけです。

 

この場合、 24:6 を、 4:1 以外の比で表すことは可能です。つまり、

24:6=12:3=8:2=4:1

はおわかりかと思います。さらに、

 

24:6=48:12=36:9=16:4

でもいいですね。

 

これらはいうまでもなく比の性質を利用したもので、倍とか大きくすることもできます。

24:6=24×2:6×2=48:12

となるわけです。

 

ただ、一番はしっこが「1」になっている以外のものは、意味がありません。

12:3 も 8:2 も、「1あたり」を求めているわけではないからです。

逆に言えば、はしっこが1になるまで、割ってやる必要がある。

 

どんなわり算も、比でおきかえるとはしっこは「1」である必要があります。

たとえば、

63÷7 なら、63:7=9:1

25÷5 なら、25:5=5:1

という感じです。

 

ここまではよいですか?

 

そこで普通に思うのは、

いつでもはしっこが1なら、その1はわかり切ってるから省略してもいいのでは?

という発想です。

 

比の表現を、わり算の計算をしているときに限って、1を省略してやる、と決めるのです。

上の例なら、

63:7=9

25:5=5

 

という感じ。

ん? これって・・・

そう! 「:」を「÷」という記号に置き換えてやれば、わり算の式ですね!

 

実はわり算の式というのは、

24÷6=4÷1

だったのです。4の後ろに「÷1」が省略されている。

24÷6=4(÷1)

と書いてやってもいい。

 

 

ここまでをおさらいすると、

 

24÷6=4÷1=4(÷1)=4

であり、同じことを「:」で、

24:6=4:1=4(:1)=4

と考えることができます。

 

ここまで準備して、それでは分数の割り算について考えてみます。 (#3

 

ただ、私がブログに慣れてないので、どうしても分数を「2/3」という記載しかできません。ご了承ください。

 

24÷2/3 を考えてみます。

 

この式を、

「24わる3分の2,24わる3分の2・・・『24を3分の2でわる』ってどういうこと?」

と考えていては、なんのアイデアも浮かびません。

「わる」などという言葉に意味はありません。ただ「÷」という記号を声にして読んでいるだけです。

意味を考えてやることが大事です。 (#4

 

先ほどまでの考え方でいきます。わり算とは、「1あたりの割り当てをもとめる」ということでした。 

つまり、答えを「?」で表すと、

 

24÷2/3=?÷1

 

となります。

そして、この「÷」を、比で表してやると、

 

24:2/3=?:1

 

です。

 

もうお分かりかと思います。

 

比の場合(わり算でもそうでしたが)、「:」を挟む2つの数字は、同じ数をかけてやるならば、比はかわりません

すなわち、

 

24:2/3=24×2:(2/3)×2=48:4/3    (#5

とか。

いろいろ遊んでいいならば、

24:2/3=24×30:(2/3)×30=720:20

 

ということができます。

 

しかし、今欲しいのは、一番はしっこが「1」になるようにすることでした。

つまり、「2/3」に何をかけたら「1」になるのか?

そしたら、その同じ数を「24」にかけてやればいい・・・

 

2/3を1にするためにかけるものは・・・

そう! 「2/3」をさかさまにした、「3/2」 ですね?
 

ということで、

 

24:2/3=24×(3/2):(2/3)×(3/2)=36:1

 

ということで、答えは36。

 

ここで「:」を「÷」に置き換えてやれば、

 

24÷2/3={24×(3/2)}÷{(2/3)×(3/2)}=36÷1=36

 

このうち

「 {÷(2/3)×(3/2)} 」

の部分は、もう答えが「÷1」になることがわかっている

(というか、1になるように3/2をもってきたのだからあたりまえ)

のだから、わざわざ書くのはめんどうなので省略しますと、

 

24÷2/3=24×(3/2)=36

 

ん? これって、割る数(2/3)をひっくり返して(3/2)かけている!

 

ということで、あっけなく「なぜ分数の割り算は反対にしてかけるのか」の証明おしまいです。  (#6

 

 

あっけないので、いちおうまとめを書きます。

 

<まとめ>

分数の割り算について、

24÷2/3を例に考える。

実は、わる数である「2/3」をひっくり返してかけるのではない。

わる数「2/3」と、割られる数「24」の両方に、「3/2」という新しい数を持ってきて、かけてやっているのだ。

 

24÷2/3={24×(3/2)}÷{(2/3)×(3/2)}

 

「÷{(2/3)×(3/2)}」の部分が「1」になるから

(というか、1にするために、3/2という数をもってきているから当然)、

 

{24×(3/2)}÷{(2/3)×(3/2)}=24×3/2

 

となるので、途中の式を抜かすと、

 

24÷2/3=24×3/2

 

となる。

 

結果として形がそうなるから、覚え方として「反対にしてひっくりかえす」という覚え方になるだけである。

 

以上。 

 

 

次回は、最初に書いたわり算のもう一つの意味、

2)24個のリンゴを6個ずつでわけると、何人分になるか  

について、どうしてこれもひっくり返してかければいいのかを考えてみます。

 

 

#0:

「わかりやすく」とはいったので、本文はすらすら読めるようにしました。それでもだらだら長いけど。

太字とか赤字のところだけ読んでも直観的には言いたいことはわかるかと思います。

その分、やはり「ここは細かく書きたい」というところは、このように注釈にして、本文とは別にしました。

本文だけだと「ここはどうなっているの?」とつっこみたくなった方は、どうぞ。

 

#1:

今回わり算の本質を考えたとき、

「この1)の意味での計算と2)の意味での計算の答えがどうして同じ『4』になるのか」という疑問の方が、実はよっぽど答えるのが難しいということに気づきました。

「どうして? 同じ24÷6だから答えは4になるに決まってるじゃない?」と思うかもしれません。

 

しかし、そもそも1人あたりの個数を求める式と、何人分かを求める式とを、同じ「÷」という記号で書くことに根拠があるのでしょうか?

分け方の意味が違います。

1)の場合、全体で24個あるものを、「6つに均等に分ける」という意味です。

2)の場合、全体で24個あるのを、「端から6個ずつとっていく」という意味です。

 

丸いホールケーキに例えるともっとイメージしやすいと思います。

1)  直径24cmのバースデーケーキを6等分すると一人当たりはどのくらいになるか

2)  直径24cmのバースデーケーキを端から外周6cmずつで切っていくと何人に分けられるか

なんだか変に思えてきませんか?

 

小学校で、「わけるのはとにかく『÷』」と習っているので、習慣的にどちらも「÷」記号で書いてしまいますが、もし小学校で、

1)  のときは「 246 」と書きます

2)  のときは「 246 」と書きます

と習っていたと仮定したら、私のここで言いたいことがわかってもらえるかと思います。

「24*6」と「24※6」の答えが偶然(?)にも同じ4になる不思議さに。

(実はこれに対する解決も、私の中では一応つけましたが、たいていの方はそこまで面倒くさいことは考えないと思い、今回は書きません。)

 

#2:

残念ながら、比の苦手な方には私の解説はわかりやすくありません。

比が一応わかっていることが前提です。もうしわけありません。

 

#3:

さてここで分数をだすと、鋭い方はつっこみをいれたくなるかもしれません。

「24個のリンゴを6人でわけたはわかるが、分数だと2分の3(3/2)になる。『3/2人』なんて実際にはないじゃないか? だから算数はきらいだ! ありもしない数を計算させる!」とか。

 

いえいえ。大人1人と子供1人なら、子供の方が小さいですから、0.5人(1/2人)と計算することは現実的にはありますよね? 

そうでないと電車に乗るとき、子供なのに大人料金を払わないといけなくなりますよ。 

リンゴをわけるときも、たくさん食べる大人と同じだけ子供にわけるのが合理的とはいえないときもあるはずです。

 

また、おわかりでしょうが、わり算は人数だけにつかうものではありません。

10kmあるくのに2時間半かかったとか、

2.5ヘクタールの畑で1ヘクタールあたりの収穫量を計算したり、

原材料費からラーメンいっぱい当たりの値段を決めたり・・・。

 

ただ、今回は、一番イメージしやすい単位として「人」を使ったまでです。

算数ができるようになるコツの一つは、一度具体的なもので考えることだと思います。

数字という抽象的なものを抽象的な数字のまま眺めていると、頭が回転しにくい。

一度、具体的な、それもうんと具体的な、人とかにおきかえてやる。

それで、ある程度イメージというか、意味、本質(わり算なら「(1)単位当たりを求める」)がつかめたら、今度はまた抽象的な数字にもどって計算をしてみる。

 

#4:

「24÷2/3」を言葉でイメージするなら、

2/3という量に対して24がある。それでは、1に対してはいくつあることになるか?」ということになります。

あるいは、

2/3のとき24になる。この2/3が1になったら24はいくつになるか?

です。

なぜか言葉(日本語)にしたら、24と2/3の順番がいれかわってしまいました。本当は24を先にした文にしたかったのですが、うまくいきませんでした。

 

#5:

おわかりのかたも多いでしょうが、

2/3×2

とかくと、「2/3」に2をかけているのか、「2/3」の分母の「3」に2をかけているのか(これだと2/6になってしまう)わからないので、

「(2/3)」と(  )をつけています。

 

#6:

すっきりしたところでもうしわけないのですが、こうなってみると分数のわり算なんかよりかけ算のほうがわかりにくいかもしれません。

ということを畑村洋太郎という人が「続 直観でわかる数学」という本の中で書いておられます。

言われてみると、確かに!

 

24×1/5とか、「5分の1をかけるとはどういうことか?」と思うわけです。

いや、かけるのはまだしも、この解き方について、

「かんたんかんたん、24を5でわればいいんでしょ?」

という発想は、どこからくるのか? 

なぜわればいいのか?

 

小数に変換してやれば、5分の1をかけるとは0.2倍することなので、なんとなく5でわってやればいいとイメージがつくのですが。

それ以上は今のところ、私はうまく説明できません。