とうとうこの日が来た。
旅立ちの朝、日本を離れる日です。
たぶん寝たよね、、、朝起きたんだから。
綺麗なサンライズ、飛行機が何機も連なって空港に向かってきてた。
朝食付きの宿泊だったので、下に降りた。
クリスマスは近い、、、素敵なデコレーション。
ガッツリ朝からは若い頃だけで、歳をとってからは起きてすぐなんて無理。
と言いながら、いいホテルだから食べなきゃ損、、、最後はしっかり美味しいものを食べて帰ってねとSちゃんも言った。
最後はやはり和食だなと和食コーナーあたりを見るが、茶碗がどれかわからなかったのでワンプレートで盛ったら、どうやら茶色いお椀のようなのが茶碗だったらしい、、、ふむふむ。
中国系の宿泊者向けなのかお粥もあり、それと一緒に食べる漬物やら鮭フレークやら昆布やらが充実しまくってたのでそっちにすればよかったかなー、、、たまたまなのか、お釜の中のご飯はあまり美味しく感じなかった。
Sちゃんはオムレツを焼いてもらって、いつものパン食、、、それを見て「セカンドラウンドはパンにするわ」と。
ちゃんとトースターがあるのを知らず、温めて流れてくる機械を通しただけ、、、田舎者がこんなホテルに泊まるとわからないことだらけだ。
お茶も飲んでコーヒーも飲んで、食べ終わってから部屋に持っていく用のカップもあったので、また取ってとティーバッグ取りすぎ?
食べ終わって部屋に戻り、エージェントがグレイ様を連れて来てくれる時間になったのでロビーに降りた。
前日は部屋をぐるりと回り、そこからクレート(ケージ)に入ったままで、チュールを預けてたけどそれも全く舐めなかったと、、、大好物のチュールでさえ舐めないなんて
餌を食べた形跡もなく、当日朝はドーム型のトイレの中に居たそうだ、、、そこで寝たのか、怖くて寝れなかったのか、それを考えると涙が出た。
私からも残りの1本のチュールを渡されたが、私の手からも舐めることなく呼んでもキョロキョロして周りを見てるだけ。
長くなっても検疫が遅れてしまうので、「お願いします」とエージェントに任せた。
ここからは、NZに着いてもすぐに会えない、、、係留施設に10日間だ。
絶対大丈夫よね、神様もイザベラ様もついてるからね、頑張ってねと、、、それだけだ。
チェックインの時間から逆算して、予定してた通りの時間になってホテルを出た。
再び成田空港に着いて、まずクロネコヤマトのカウンターで荷物を受け取る。
重たいよ、大きいからびっくりするよ、とSちゃんに言ってカートを持っていく。
無事に荷物は届いてて、そこで前日の服やらそれまでの荷物やらを詰め直さなければ、バックパックが重たすぎる。
いつも最終荷造りは空港でやってる、、、スーツケースを広げてやってる人たちと同様に。
おもにアジア系の人たちが、買ったものが多すぎてどうやって入れようかと困ってる姿が自分と重なる。
フードだけの段ボールは、家で計ったら20キロで重たくてダンボールも耐えきれるかどうかわからなかったので、もっと欲しかったが諦めたってのに、空港の計りに置いてみると16キロ。
あれ、おかしいなー、、、だったらもっと入れられたのに!と悔しかったわ。
それより、まだ余裕かなと思ってたスーツケースが、成田空港で買ったTシャツやら着てきた服やらを詰め込むと22キロちょいで、「危なかったー」と。
で、あらかじめ日本のNZ航空に電話して「腕を痛めてて、到着時に1人で3個の荷物は抱えられないのでサポートをつけてください」とお願いしていた。
出発時はいいですか?ときかれ、「友達が手伝ってくれます」と伝えてたが、それでも機械ではなく人のいるカウンターでチェックインを行なってくださいと言われてた。
でもエコノミー搭乗者のカウンターがわからず(開いてなかった?)プレミアム搭乗者のカウンターでその旨を伝えると、こちらで出来ますと言われた。
そして、電話でお願いしたことも伝わってて、「腕は大丈夫ですか?」ときかれたが、それはあくまでもNZに着いた時のアレなので、アレだったのよ、、、大げさ目にね。
荷物を預けたら、あとは最後の時間をSちゃんと過ごす。
お兄さんもSちゃんを迎えにと来てくれて、3人でDean&Delucaでお茶をした。
3人でお互いの親の話とか、これからのこととか話してると、時間はすぐに過ぎた。
トイレを済ませ出国検査場まで歩いていきながら、涙が出るがこらえる。
最後は笑顔で、、、泣きたくないが、寂しさとこれまでの思い出が蘇って、「行きたくない!」と思ってしまい、やはり涙が出る。
ありがとう、お兄さんも来てくれてありがとう。
たくさんお世話になって、これからも父の様子を見てもらう、、、お世話になりっぱなし。
もう楽しかったあれもこれも一緒にできないんだなと思うと、胸がグッときて言葉を出すと泣き声になる。
常に誰かに依存してるんだろうな、私、、、Sちゃんには他にも遊ぶ友達はたくさんいるのに私とたくさん遊んでくれて、本当に楽しかったよ。
Sちゃんは「これからはQちゃんの帰省に合わせて、重ならんように病院とか用事を入れるから
決まったら早めに教えてね、全日程空けとくから」と。
おばちゃんがまだ入院中で、退院してももうホームへ入ることがこの数日間で決まって、そっちも色々と大変だけど、それを言うと「でも自分の時間は増える」と言う。
これまで頑張ってきたんだから、それももういいことだよ、これからは自分のことで時間を使ってねと言いながら、これからはもっと時間が出来るのに、、、とお互いが悲しむ。
最後はハグをして「ありがとう、また帰るからね」と、、、Sちゃんも「頑張ってね、娘ちゃんに会えるの楽しみにしとかんと!」と言ってくれた。
父のこともまた頼むね、着いたらすぐに連絡するね、すぐに話そうね、などなど、大泣きをしないように言いながら「ここ通過するときにモタモタするからもう行って!」と言うと、「そのモタモタするの見とくけー」と笑いながら言った。
トレーがどこにあるかわからず前の人に訊いたり、ラップトップや充電器や上着をトレーに置いたりと、本当にモタモタしてた私、、、なので液体の袋を出すのを忘れてたが何も言われなかったよ。
厳しくなくなったのかなー、、、それともおばさんだから危険物は持ってないと思ったのかも?
中から振り返ると、Sちゃんとお兄さんはまだそこにいて、とうとう本当に最後のさよなら。
大きく手を振り、また振り返るとそこにいてまた手をあげて振り、、、やっぱり泣いた。
ここからは、初めてのエリアでワクワクしたが、、、思ったほどではなかった印象。
降りてすぐのところの高級ブランドには用事はないし、お土産関係が見たいのにどこにあるかわからなくて、化粧品や香水も特に欲しいものはないし。
普段高いものを免税でと思ったが、普段高いものは普段使わないから見ても何が欲しいのかもわからない。
そうだ、水(お湯)を注がねばと探すが、そもそもそんな機械があるのか?と何も知らない私。
暇そうにしてた空港職員らしき人に尋ねると、無言でスタスタと歩き始め、
ここにあります、向こうにもあります、、、と。
無愛想だな、忙しかったところに話しかけたからなのか?と思いながら、「44番ゲートってここからどれぐらいですか?30分くらいですか?」などと尋ねてみた。
その男性は「そんなにかかりませんよ」と言い、私は礼を言ってこの機械でお湯を注ぎ、振り返るとその男性がそこに立ってジッとこちらを見てた。
そしてこっちに歩いてきて「ニュージーランドに行くんですか?」と。
ハイと答えると「ワタシニュージーランドイチネンスンデマシタ」と、嬉しそうに話してきた。
ほぉほぉ、、、と話をすると、「ドコデスカ?リョコウデスカ?」ときくので「オークランドです、あっちに昔住んでてまた帰るんです」と言うと、「ワタシハオレワデス」と。
そして、また帰りたいけど今はアメリカばかりに行ってると言い、自慢か?と思ったわい。
そこからスタスタと歩いて行くが、まだ時間があるしなと免税店をのぞき、せっかくだから何か買いたいよなー、、、自分にご褒美もかねてと、
オードトワレ、、、店員さんに「スイートな香りじゃなくてメンズのスパイシーなのが好きなんです」と言うと、これを選んでくれてあまりにもドンピシャで好きな香りだったのでお礼を言ったよ。
オードトワレって使い切ったことがないんだよなー、、、だからこれも自分にと買ったけど娘の彼氏に特別に何も買ってないしと、これが気に入ったらあげてもいいかなと。
座席は後ろから3列目のまん中3席のシートだったが、後ろの方は空席があって私の左側の窓側3席も全部空いてた、、、なので、すぐ側にいたCAの男性に「飛び立ったらそこに移動していいですか?」と訊いた。
彼は「飛び立ったらいいわよ」と言い、その後全乗客が搭乗したのを確かめてもう1度「飛び立ってシートベルトサインが消えたら移動していいわよ」と言った、、、NZ航空に乗るといつも中性的な方がCAにいます。
フライトはあまり揺れることなく、すぐにシートベルトサインは消えたので席を移動。
日本から離れて行く。
フライトマップをいつも見るが、今回は特別な気分
広島を拡大して実家のあるあたりを見ながら、「さようなら」とまた泣いた。
私の列は真ん中席空けたあっちに若い男の子が座ってたが、席を移動した後ジェスチャーで『どうぞ』してあげたのね、、、そしたら不思議そうな顔をしてた。
でも夕飯が終わってから私が寝る準備をして横になったので、それを見て『どうぞ』の意味がわかったのだろうか、彼も1列使って横になって寝てたよ。
夕飯はビーフを選択、、、和食はビーフの『すき焼き』で、洋食は『チキン照り焼き』だと。
洋食なのに照り焼きなんだーなと思いながら、前から来たCAさんは「ソーリー、チキンはもう無いからビーフになります、朝食は後ろからサービスしていきますから」と。
これあるあるだし、すき焼きのほうがよかったので問題無しだが、相変わらず機内食のビーフは和食にしても不人気なんだなー。
ご飯も柔らかく温かく、パンもいつもは端っことか硬かったりするが今回は柔らかくて、バターもカチコチではなく塗りやすかった気がする、、、味はともかくとして、マシな状態で出てきたので「変わった?」と感心した。
コールスローも美味しかったし、チョコレートムースは下のベースとジャム以外の上澄みだけを食べました、、、これまでの帰省でもそうだが、日本からの便は日本の食材を使ってるはずなので完食できなくても美味しいかどうかわからなくても、一応いただきます。
到着時間に合わせて機内の電灯が消されても、日本時間ではまだ7時にもなってないから寝れないよな、、、周りもほとんどが起きてるし。
翌日のことを考えたら寝なきゃいけないが、NZが夜中でも日本時間はまだ10時とかで子供も起きてて映画見たりゲームしたりしてて、こりゃ着いてからパパママは大変だと思ったな。
うちのダンナ(元)は、「飛行機乗ってどこかに行くなんて滅多になく特別な日だから、機内で無理に寝なくてもいい」とよく言ってたわな、、、寝なくてもいい人はいいけど。
午後6時半の定期便は、夜寝れるように組んであるのかもしれないな、、、と今回思ったよ。
少しは寝たと思うが熟睡はもちろん出来なかった。
日本からNZは気流の関係なのか11時間ではなく10時間のフライト、、、予定より30分ほど早くなりそうと画面では出てたが調整したのかそれが20分になり、それでもそのまま着陸も20分早いままだった。
朝食も和食をチョイス、小さな鮭が2つに野菜の煮物に卵焼きに、夕飯のすき焼きより美味しかったが、ご飯は端っこの方が固くて以前の機内食を思いだしたわ。
10時間は長いなと思ったが、乗って食べて寝てまた食べてだからそこまで長く感じない。
昔は「遠いな、長いな」と思ってたが、歳をとったんだろうか何事も過ぎる時間はあっという間な気がする。
さようなら日本、また会う日まで。
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