【岩手県の小さな村、コンビニ誘致も応募ゼロ】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト

 

 

岩手県の「田野畑村」は、コンビニさえない買い物が不便な地域である。

名前からしてのどかなイメージが湧く村だが、最寄りのコンビニまでの距離はなんと20km。

 

村民は買い物やATMの利用ができるコンビニの出店を望んでいる。そして村も要望に応えようと「出店希望者」を募集しているものの、応募はこれまでゼロの状況である。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

👤今日は少し厳し目の意見を述べさせて欲しい。

 

私も過去スーパーを経営していた。山梨県内に16店舗、そのうち12店舗が「個人商店やローカルスーパーが閉店した店」に“居抜き出店“したものである。

 

『これまであった馴染みのスーパーが、近隣にできた大型スーパーやショッピングモールの影響を受けて潰れてしまった!』

 

その都度私は、“ヒーロー気取り“でその店を買取り、「破綻スーパーの再生」を掲げて買い物弱者に寄り添ったわけである。

 

「店まで行けない」と聞けば『移動販売車』を走らせ、近場の家なら無料で配達もした。

 

まあ、なんやかんやで評判にもなったが、商売的には採算が合わず、“閉店すれば困る人が発生する“との正義感から赤字を垂れ流し、最後は「倒産」に至ってしまった。

 

もちろん私の経営能力が足りなかったことは事実だが、私の後「買い物難民」に対応したスーパーはどこもなかった。

 

☝️理由は「商売にならないから」である。

 

私がいつも思うことだが、この村にコンビニができたとしても、住民は100%満足はしない。

それどころか「あれも欲しい・これも欲しい・あれが無い・あっても高い」と要望がエスカレートしていく。人間とはそういうものだ。

 

 

👤私がもしここの村長さんにアドバイスできるなら…

 

「リスクをとって村のために出店するコンビニや店はありません。やるなら『村営』にして、そこに血税を注ぎ込んで、真剣に経営に参画してください!」

 

村長がおっしゃるように、「災害対応」の機能を持たせたいなら、なおさら行政の参画で“経営維持“しなければなりません。

 

待っていたって「ホワイトナイト」は気やしません。

 

それに住民は(もちろん不便でしょうが)なんとか自力で買い物をしたり役場や銀行、病院に行っているのではありませんか?

 

【地域のために!住民のために!】

そう信じて頑張りましたが、結果を出せなかった当事者からの偏った意見です。

 

暴論をお許しいただき、スルーしてください。

 

【小林久ホームページ】

https://www.kobayashihisashi.com