中部地方のスーパー各社が、「人手不足解消」に向けて職場環境の改善を進めているというニュース。
近年、スーパーやコンビニを含む小売業界では「人手不足」が深刻な課題となっています。
かつては“パートといえばスーパー”と言えるほど採用のハードルが低く、人の出入りは多くてもなんとかやり繰りができていました。
しかし今は他業種に人材が流れ、セルフレジなど機械化を進めても追いつきません。やはり小売業は「人」あっての業界なのです。
☝️そこで各社は、従業員にとって働きやすい環境を整えようとしています。
・マックスバリュ東海
パートを対象に「短時間正社員制度」を導入し、給与やボーナスを正社員並みに。
•バロー
小型店に定休日を設け、棚卸し作業を休日に移行。
・アオキスーパー
頻繁に変更のある値札を「デジタル棚札」に切り替えで、作業負担を軽減。
どれも前向きな取り組みであり、現場にとってはありがたい工夫です。しかし私は、「それで本当に人手不足が解消するの?」という疑問を感じてしまいます。
そもそも問題は、スーパー業界全体が「オーバーストア」状態にあるのではないでしょうか。
店舗数が多過ぎるために、限られた「労働力」が分散し、どの店も慢性的に人手不足に陥っています。田舎なら、新しい店ができるたびに、パート従業員の「奪い合い」が始まります。加えて、あえてスーパーで働こうという「魅力」が足りていないことも理由のひとつです。
「働きやすさ」を追求するだけでは、この構造的な問題を解決できないように思うのです。人が集まらないのではなく、集まる場所が多すぎる…。
人口減少が進めば、アルバイトやパートの確保はさらに難しくなり、地方のローカルスーパーから“淘汰“されていくのは避けられないでしょう。(それが国の政策なら仕方ありませんが…)
☝️今日も日本のどこかでスーパーやコンビニが開店しています。便利さはありがたい一方で、客も人材も「奪い合い」が続いているのも現実です。
本当に必要なのは「もっと店を増やすこと」なのか、それとも「適正な店舗数を見直すこと」なのか。
皆さんは、身近にあるスーパーやコンビニの数を見てどう感じるでしょうか?
私なんか、あんなにドラッグストアがあっても、薬は飲みきれません(^^;
【小林久ホームページ】