【解答編】「月見バーガー」の時期にタマゴが値上がりするのは本当か? | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



9/3から始まったMcDonaldの定番キャンペーン『月見バーガー』

他の企業も『月見◯◯』メニューでお客さんにアピールしています。

そしてこの時期、外食産業が玉子を大量に消費するため、スーパーで売る玉子の値段が上がるとされてきました。果たしてそれは本当か?

もしこれが“嘘“だったら、私(元スーパー社長)は、消費者に対して大きな負担をかけてしまったことになります。今回はその【解答編】です。

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1. 月見バーガーと玉子の需要

月見バーガーは、マクドナルドが1991年から秋に期間限定で販売開始したが、今で他のKFC、モスバーガー、ロッテリアも類似の「月見」メニューを秋に販売する。これにより、秋に玉子の需要が増えることは事実。

2. 玉子の相場への影響

過去の玉子の1kgあたりの取引価格は、2003年9月が141円、2023年9月が280円と、20年間で約2倍に上昇。しかし、この価格上昇は「月見バーガー」の需要だけでなく、飼料コストの上昇、鳥インフルエンザによる供給減少などの要因が絡んでいます。

ゆえに「月見バーガー」単体が相場を押し上げる直接的な証拠は見つかっていません。

👤やっぱり「月見バーガー」のせいで玉子の相場が上がるのは根拠がなかったわけだ!申し訳ないm(_ _)m

【結 論】
日本国内の玉子の生産量は、年間約250万トン(2023年推定、農林水産省データ)で、「月見バーガー」の消費する玉子の量は、この総量に比べるとごくわずかです。


たとえマクドナルドや他社の「月見メニュー」で“数百万個“の玉子が消費されたとしても、市場全体の需給バランスを大きく変えるほどではない!(らしい)

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今後スーパーの玉子売り場で、従業員さんに「玉子が高いわねぇ、なんで?」と聞いて、「月見バーガーの需要が増えてなんたら…」と答えてきたら、迷わず『ちょっと待てぃ!』と否定してください(笑)

☝️さて次回は、「12月はクリスマスケーキで使うから、玉子の相場が上がるんですよ!」という玉子問屋の言葉を信じ、特売価格を値上げした私の過去について、検証してみましょうw

 

 

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