9/3から始まったMcDonaldの定番キャンペーン『月見バーガー』。
他の企業も『月見◯◯』メニューでお客さんにアピールしています。
そしてこの時期、外食産業が玉子を大量に消費するため、スーパーで売る玉子の値段が上がるとされてきました。果たしてそれは本当か?
もしこれが“嘘“だったら、私(元スーパー社長)は、消費者に対して大きな負担をかけてしまったことになります。今回はその【解答編】です。
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1. 月見バーガーと玉子の需要
月見バーガーは、マクドナルドが1991年から秋に期間限定で販売開始したが、今で他のKFC、モスバーガー、ロッテリアも類似の「月見」メニューを秋に販売する。これにより、秋に玉子の需要が増えることは事実。
2. 玉子の相場への影響
過去の玉子の1kgあたりの取引価格は、2003年9月が141円、2023年9月が280円と、20年間で約2倍に上昇。しかし、この価格上昇は「月見バーガー」の需要だけでなく、飼料コストの上昇、鳥インフルエンザによる供給減少などの要因が絡んでいます。
ゆえに「月見バーガー」単体が相場を押し上げる直接的な証拠は見つかっていません。
👤やっぱり「月見バーガー」のせいで玉子の相場が上がるのは根拠がなかったわけだ!申し訳ないm(_ _)m
【結 論】
日本国内の玉子の生産量は、年間約250万トン(2023年推定、農林水産省データ)で、「月見バーガー」の消費する玉子の量は、この総量に比べるとごくわずかです。
たとえマクドナルドや他社の「月見メニュー」で“数百万個“の玉子が消費されたとしても、市場全体の需給バランスを大きく変えるほどではない!(らしい)
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今後スーパーの玉子売り場で、従業員さんに「玉子が高いわねぇ、なんで?」と聞いて、「月見バーガーの需要が増えてなんたら…」と答えてきたら、迷わず『ちょっと待てぃ!』と否定してください(笑)
☝️さて次回は、「12月はクリスマスケーキで使うから、玉子の相場が上がるんですよ!」という玉子問屋の言葉を信じ、特売価格を値上げした私の過去について、検証してみましょうw
【小林久ホームページ】