最近「チラシ広告」のことを書いたこともあって、“むかし話“をひとつご紹介します。
スーパーの販促といえばなんといっても新聞に折り込む「チラシ広告」である。
アプリやDMも普及している現在も、やはり主要客層の「家庭の主婦」にはチラシ広告が一番効果がある。
いろんなスーパーのチラシを見比べて、「目玉商品」目当てに、隣り町の店までチャリやタクシーで出掛ける強者も多く、「果たしてそれが得になるのか?」との話題にもなる。
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☝️さてこの「チラシ広告」、お客さんの手元に届くまで、さまざまな経路を辿っていく。
①社内でデザインしたチラシを業者に頼んで印刷してもらう。
②印刷業者は「広告取次店」という“仲介業者″にそのチラシを一括納品する。
③その“仲介業者″が、地域の新聞販売店に、「指定された部数」を配達する。
④新聞販売店が(今は全自動)新聞にチラシ広告をまとめて折り込んで宅配する。
こんな流れである。
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チラシの「印刷代」は、“大きさ“や“カラーや白黒“で差があるが、大量に刷れば単価は安くなる。
👤ちなみに私の経営していたスーパーのチラシの場合、
『B4サイズ・赤一色のグラデーション・印刷枚数10万枚・頻度 : 週2.5回』
→これで一枚単価が「4円」程度だった。(安い or 高い?)
✅ ここでみなさんに知ってもらいたいのは、印刷代「4円」のチラシに対して、新聞への“折り込み代“が「6円」もそうするということ。
そしてこれが『独占企業』で新規参入をさせない古くからの「利権」であることだ。
地域の新聞販売店の収入の柱は、このチラシの「折り込み料」である。そしてそれを取りまとめているのが、地域独占の「取次仲介業者」である。
不勉強な私は、「これだけたくさんチラシを入れてるのだから、少しは値引きして欲しい!」と取りまとめの仲介業者の社長に“直談判″しに行った。
そこでその社長曰く(若い私に向かって…)
👤『本気で言ってるのか?それじゃ新聞に広告なんか入れてやらんぞ!』(100%脅し)
しかし、体良く威嚇されて怯(ひる)む私ではない。
「そうですか、ここは“そういう″業界ですか?分かりました。チラシ広告はもうやめます!」と勝負に出た。年間1億円以上の「折り込み代」を人質に“ディール″を仕掛けてやったのだ。
その結果、年間3%(300万)の部戻し(純利益)を獲得した私。
帰りがけにその社長から
「お前のところだけだからな!他のスーパーに絶対言うなよ!」
「私も子供じゃありませんよ(^_−)−☆」
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その後山梨県中の主なスーパーに全部暴露した結果、最大手スーパーの担当者曰く、「そうですか、おタクも値引きしてもらいましたか。弊社ではもう10年も前から“5%″値引きしてもらってますよ!」ときた(@_@)
ともあれ、「口は利いてみるもの」である。
#ポスティング会社が普及しない理由がそこにある
【小林久ホームページ】