街を歩いたり車の運転の最中、よく見る看板がある。
「ほけんの窓口」「法事の窓口」「就活の窓口」etc.
これまでは、保険に入るなら自分でいろんな保険を比較するか、馴染みの外交の人の言いなりに(笑)保険に入ったし、葬式をするにも、事前に「◯◯葬儀社」に依頼して、明朗会計とは思えない支払いに驚く…。こんなのが“普通″だった。
それが今はどうだ?
「◯◯の窓口」に入れば、一カ所でいろんな商品やサービスを比較して選ぶことができるのだ。実はこのスタイル、大袈裟に言えば、従来の“1社専属”型の代理店ビジネスを、根本から揺るがす大転換をもたらしている。
(言っちゃ悪いが)「手数料収入」なので、「窓口会社」のリスクはそれほど大きくない。
繁華街にある「夜のお店の紹介所」とは言わないが、顧客にとってはとても便利。
それまで囲い込みをしていた業者にとっては厳しくも「背に腹は変えられない」時代の変化である。
旅行代理店も“窓口”ではあるが、JTBやH.I.Sは扱う商品は自社限定がほとんどなので、比較型の“◯◯の窓口”とは性質が異なる。
いずれにしても、「囲い込み型」から「選択肢提示型」になったことで、「複数を比較して自分で選べる」時代になったと言うことだ。
このモデルがここまで普及したのは、まさに消費者の目が肥えたことに他ならない。
『価格com』や『食べログ』のように、「比較して選ぶ」のが当たり前になり、余分な料金や手間は避けるようになった。
加えて「◯◯の窓口」となる「◯◯」の料金体系が、これまで不透明(または割り高、不信感あり)だったことも大きい。
だからこそ、このビジネスモデルは保険や葬儀だけにとどまらず、「住宅ローンの窓口」「副業の窓口」「相続の窓口」「農業の窓口」「スマホの窓口会社」「クスリの窓口」など、あらゆる分野に広がる可能性を秘めている。
☝️あなたならどんな「◯◯の窓口」に期待するだろうか?
「◯◯の窓口」は単なる“流行り言葉“ではない。
ちゃっかりうっかり儲けていた業種は必ず淘汰されるものだ。
今や消費者が主導権を握る時代である。
【小林久ホームページ】
https://www.kobayashihisashi.com