納入業者に開店作業や陳列の手伝いを「無償」でやらせていた件で、公取委の調査を受けている『ロピア』。ちなみに私がメインで利用しているスーパーだ。
今後「300店舗体制」を視野に、全国展開を進めている最中の出来事だった。調査が入った週に新規開店が続いて、「このままじゃ開店できずに“延期″もあり得るかな?」と考えていた。(しかし予定変更はなかった模様)
当然メディアの取材が来ることを想定して“一切の“お手伝いを依頼することなく、自社スタッフだけで回したことだろう。
納入業者の無償応援は、昭和からの業界の「慣例」ではあったが、直すべきものでもあった。ロピアが完璧に見本を見せれば、「名誉挽回」も不可能ではあるまい。
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👤しかし業界に長い私も、「こんなに早い出店スピードは異常!撤退したヨーカドーの跡地や、ヨドバシカメラが入ったビルは、“ロピアの指定席“とばかり出店して大丈夫?…」と思っていた。(大きなお世話でしょうが)
まあ「今が勝負どき」と思えば、「ドンキやトライアルより先に出してしまえ!」と考えるのも無理はない。この先にはきっと「上場企業」への夢もあるのだろう。
☝️小売業が店舗を拡大していく時、
・自社でやる
・または「フランチャイズ」でやらせる
この2つがある。
フランチャイズで有名なのは「コンビニエンスストア」であり、それぞれの店舗に“オーナー経営者″が存在する(もちろん直営店もあるが)。
そして“オーナー経営者“は、コンビニの本部から営業ノウハウ(看板使用)や商品供給を受けて、利益の中から「手数料」を払う。
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☝️私はこのロピアの出店の(異常とも言える)早さから、
①「フランチャイズ店舗」もあるんじゃないのか?
②店舗の中で、ロピアが得意の「精肉」以外の「鮮魚」や「青果」だけ、テナントに任せる店もある? と考えた。
そして、
①沖縄県で開店したロピアは、地元のスーパーが運営する「フランチャイズ店舗」だったことを知る。
②は今のところ真偽は不明(おそらく無いのかも…)
悲しいかな①の沖縄の店舗は、去年の開店から1年2ヶ月で閉店という結果になった。
「沖縄という特殊な地での実験ケース」なので、今後他の地域でフランチャイズ方式を拡大するかどうかは不透明とのこと。
👤個人的には「生鮮スーパー」丸ごとのフランチャイズ運営は難しいと思っている。
ロピアのノウハウをフランチャイズのスタッフが維持することは難しいと思うからだ。
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ロピアがこの出店のスピードを維持するために、納入業者のマンパワーを(無償で)活用することを初めから想定していたとは考えたくないが、やはり早過ぎる「成長」はさまざまな所にしわ寄せが来る。
ヨーカドーや西友にとって変わる可能性の高いロピア、まだまだ開店が控えている。
『膨張』ではなく、確実な『成長』を望んでいます。
【小林久ホームページ】