一口に「スーパーマーケット」と言っても、その大きさや特徴は千差万別です。
業界で生きてきた身として、皆さんにわかりやすく説明することは使命でもあります。
今回は最新版「スーパーマーケット白書2025」を基に、「数字で見るスーパーマーケット」その①をお届けします。
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☝️皆さんの周りにある一般的なスーパーマーケット。大きくもなく小さくもなく、レジが5〜7台で駐車場があっても3〜40台ほど。サミットとかベルク・オーケー・ロピアよりも小さい地域密着店。
その「数字」がこんな感じです。
◉売り上げ年商13億円(1日約350万円)
→(豆知識)レジ1台に対して売り上げが2億円
◉正社員は14〜5人、パートアルバイトはのべ50人
◉来店客数→平日1,650人・土日1,800人
◉客単価→平日2,191円・土日2,555円
◉買上げ点数→平日10点・土日11点
👤これはまだ成績が良いスーパーと言えます。
スーパーマーケットの利益率は約20〜25%です。そこから計算すると標準的な売り上げ「13億円」の利益は良くても『3億円』
そこから人件費・家賃・水道光熱費という「3大経費」を引いた後、その他諸々の経費を払って、最後の最後に残る利益は「総売り上げの1〜2%」の2,000万円そこそこしかありません。
ゆえに、スーパーマーケット従業員の給与は低く、常に人手不足状態。機械化で乗り切ろうと「セルフレジ」を入れてもその効果は…?
農協から高い機械を買って米を作っても、機械の支払いに追われる農家のようです(失礼🙏🏻)
こんな割に合わないビジネスを成り立たせるために、大手スーパーは先を競ってM&Aを進め、沢山の店を傘下に収めているわけです。
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これでは売り上げが1割落ちただけで「赤字転落」します。
近所にあったスーパーが、知らないウチに閉店しているのを見たことがあるでしょう。
それだけ「スーパーマーケット」という古典的なビジネスモデルが変わりつつあります。「ホームセンター」というモデルがそうであるように。
日本のスーパーの業界を変えたのは、スーパーではなく、ドラッグストアや外資のコストコ、ECサイトなど、業界以外の勢力です。
今、スーパーマーケットは生き残ることで精一杯……。
私は自分の子供に跡を継がせなかったので助かりました(ある意味w)