【ベルク、従業員の名札は『STAFF』に統一】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト


 

 


 

埼玉県民の食卓を「ヤオコー」と共に支える人気のスーパー「ベルク」。レジ袋を無料に戻したり、なにかと先進的なスーパーである。

さてこのたびベルクでは、従業員の名札を「カスハラ対策」ですべて『STAFF』と表記することにした。従業員の97%が名字非表示に賛成しているという。

最近は物騒な事件も多いし、SNSで名前を晒して人を貶(おとし)める輩も増えてきた。これだけ「お客様は神様じゃない」の意識が高まった現在でも、勘違いする『お客様』は消えることはない。

時代が変われば働き方やルールも変わっていく。名札も髪の色も身に付けるモノもしかりである。多様性を認めつつ、組織としての統一感を維持していく。企業はそのバランスを取っていかなければ生き残れない。

 



☝️さて、ここで日本中の「働く人」の名札が『STAFF』になったと仮定しよう。(物事はなんでも極端に考えてみると分かりやすい)

・お店の人を呼ぶ時は「すいませ〜ん」で事足りる

・「ちょっとそこのお姉さん!」も許容範囲か…

・「ちょっとそこの金髪のお姉さん!」「ちょっとそこのメガネのおじさん!」→これは微妙


👤お客さんの方も「店員さん!」と呼ぶやり取りに慣れる必要がありそうだ。

その結果、話しかけることを躊躇してしまうのはどうかと思うが。

☝️ほとんどの人が「万引き」(カスハラ)なんかしないのに、防犯カメラを設置して、余計なコストや気遣いが増えるのと同じだ。

しかしそれほど企業も「働き手」を守らなければならない時代になった。人手不足はいろんなルールを変えていく。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 【☝️名札なんか廃止すればいい!?】

一目見て、社員または従業員であることがわかる「制服や目印」があれば済むんじゃないか?

ちょっと待って。この話は「スーパーの名札」の話である。

少し前には市役所の職員が「カスハラ防止」のために、記名も不記名も「自分で決めていい」という自治体のこともここに書いた。

・タクシーやバス・鉄道の運転手はどうだろう?
これも一昨年、国交省が義務を廃止したことで車内では表示しなくなった。

・医師はどう?学校の先生は?裁判官は?市役所じゃない公共の施設の人たちは?

従業員が嫌でも、会社(組織)のルールなら名前の表示は義務?

☝️名札に「実名」を書かなくても許される業種なら、もう書かなくてもいいと思う。広い意味での「客商売」は今後名札自体もなくなっていくだろう。ビジネスで個人を名乗るなら『名刺』を渡せばいいし。

☝️スーパーのレジ担当の名札も廃止なら、レシートに刻印される個人名も「番号」が何かに変更?→セルフレジになればこれも解決だけど…。

👤個人を特定しようと思えば、今の時代それほど難しくはない。「カスハラ対策」は始まったばかり。される方より「する方」の罰則をより厳しくしていかないと、益々働き手の危険が増えるばかりです。

なによりカスハラする人は、自分のことを普通(またはそれ以上)と思ってるんですから、始末に負えません。

👥名を名乗れ!

👤名乗るほどのモンじゃござんせん!

 

https://www.kobayashihisashi.com