【年の瀬に思う…元中小企業の社長より】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



12月も年末に差し掛かると、街はクリスマスや忘年会ムード一色となり、キラキラしたイルミネーションに心が躍るもの。すぐに来る新年もきっと素晴らしい年になるに違いない。

「今年こそは!」と決めたものの、いつものように来年に持ち越す人も多いだろう。それが人間というものである。

ものごとには「区切り」というものがあって、今月中にとか今期中にと期限を区切って、それまでに実行したり結論を出したりすることが多い。

友人の弁護士から、「離婚でも訴訟でも年末や年度末ギリギリで和解することが多い」ときいたことがある。今はまさにその「年末」である。

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コロナが落ち着いたとはいえ、倒産件数も過去最多、さまざまな影響で値上げが続いてもそれを転嫁できない下請け企業も多い。活況のショッピングモールを横目にお客さんの足が遠のいてしまった商店街も然りである。

「経営が厳しい」
「明るい兆しがない」
「人手不足で受注できない」
「値上げに応じてくれない」
「融資の返済が重くのしかかる」


その結果、
『資金繰りがキツい』となり、『年が越せない…』というのがお約束の流れである。

👤経験者なら分かると思うが、「金の悩み」は本当にしんどいものである_| ̄|○

「次に生まれたらお勤め人になりたい」、経営者は口を揃えてこういうものだ。当然「お勤め人」にも苦労はあるにせよ。

☝️金融機関もいつまでもそんなに甘くない。あからさまに言わなくても、

「年末までの成績で、来年の融資を考えます」
(次は締めますからね!の意)

「年度末(3月末)に、融資を抜本的に見直しましょう」
(抜本的に=徹底的に→回収しますので、の意)


などと遠回し(でも分かるように)に言ってくる。それがこの「年末」なのだ。

上司からは「おい、ちゃんと年内に社長に言っとけよ!」と言われて来ているのだから。

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私も電車で仕事に行くことが多いが、この時期(年末・年度末・9月末)は電車がよく止まる…。信号機の故障や動物ばかりが原因ではない。そのため2時間くらい早く家を出る習慣がついている(^^;

私の家業(スーパーマーケット)が潰れたのも、7年前の「年末」だった。これ以上商品を納品しても、年明けに潰れたら金が払えない!と先回りした問屋に、一斉に納品を止められて「撃沈」。『そうは問屋が卸さない』(笑)

皆さんのお知り合いに(ちょっと塞いだ)中小企業の社長さんがいたら、おせっかいのつもりでひとこと声をかけてあげてください。

☝️それが命を救うこともあるんですよ(^_-)-☆

 

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