【東中野駅前、サミットより中継します】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト

 

👤これは何の写真だと思いますか?(宜しかったら拡大して見てください)

 

訪れた街で、待ち合わせ時間まで時間潰しをする時、元スーパーマーケットの社長である私は、駅近くにあるスーパーに入ることが多い。

 

今さらどうなる訳でもないのに、そこに身を置くだけで何となく血が騒ぐ。と言っても興奮する訳ではなく「ホッと」する(笑)。

 

これはもう避けられない商人の性(さが)でもある。少し前までは人のスーパーなど入る元気もなかったが、最近は少しその傷も癒えてきたのかも知れない。

 

☝️さてこの写真、全てスーパーの精肉売り場の冷蔵ケースに並べられた「鶏肉」です。普通なら白いトレーに乗せ、ラップされて販売されます。

 

しかしこのスーパーでは「包装資材の削減」の意味で、全ての鶏肉がビニール袋に入れて販売していました。それもこれだけの在庫量です。それがほとんど売れてしまうことを意味します。(この陳列量は脅威です(@_@))

 

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かれこれ20年ほど前、(自己紹介でも『早過ぎたSDGs』と言うほどの)私は、まさにこの様に「鶏肉」をビニール袋に入れて販売したことを思い出した。

 

Q. その結果はどうなったか?

 

👤「ビニール袋になんか入れて、針でも刺されたらどうする!」

 

👥「袋に入れたら肉からドリップが出て鮮度が悪くなる。それに指で潰されるかも知れない」

 

👤「なにケチってるんだ?そうまでして儲けを出したいのか?」

 

こうして敢えなく、元の通り白いトレーに乗せて売ることになり、私の仕掛けた「早過ぎた田舎のスーパーのSDGs」は夢と消えました(><)

 

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それから20年後、このスーパー「サミット」では堂々とビニール袋に入れて鶏肉が売られる様になりました。東京のお客さんが理解が深いのか?環境への意識が高いのか?私には分かりません。しかし確実に時代は変わったのだ…、としみじみ思いました。

(もうそれが当たり前だったらごめんなさい🙏🏻)

 

☝️それと同時にお客さんの「買いっぷり」の良いこと!

 

高齢のお客さんも価格の高い肉や刺身をバンバン買い物カゴに入れて行きます。あんな光景は田舎ではまず見られませんw 東京の景気は確実に回復し、経済発展モードに入ったと実感しました。

 

売り場もとても広く、有人・無人レジ合わせて20台。そこから換算しても年商は40億を超える規模です。近所にある「ライフ」との競合もあり、値段も山梨と変わらないくらいの手頃感がありました。

 

この様に立派なスーパーを見るたびに「もう俺の居場所は無いな…」と思いつつ、「今に見てろよ!」と闘志を燃やす私でした (笑)

 

https://www.kobayashihisashi.com