以前、新規採用教員の採用面接の思い出を書いたらご好評を頂いたので、今回は校長先生の昇進面接の話を!
当時私は40代半ばのバラエティ枠の教育委員、新任教員なら年下だから口八丁手八丁でやっつけることもできたが、校長先生を決めるとなると話は別だ。全員が長年教育現場での実績もあるし、そもそも能力があるからこそ校長先生になろうというものだ。
県教委では県内市町村すべての小中学校の校長を決める人事権を持っている。ゆえに管轄が市町村の小中学校であっても県教委には盾がつけない仕組みだ。
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校長昇進面接は正月明けすぐに行われる。
面接官は新規採用の時と同じ3人、今回は志願者が減るので、教育委員会事務局2名と教育委員1名、そしてスタッフに見せかける進行役の事務局の人も第4の面接官である(内緒)。そして満点と1点をつける時には理由を書けと言われる→つけるなってこと (笑)
面接官一人の持ち時間は少し長くなって7分、質問はやはり朝配る書類に書いてある(模範解答は無し)。今回は5点満点で0.5刻みの採点、新卒者は10点満点の端数無しだから、きっと校長先生は別の選考スキームがあると直感した。
合格倍率はおよそ3倍程度と記憶している。教育基本法丸暗記の緊張した人や、いかにも資質があるとアピールする人、それぞれが教頭先生で現場経験は申し分ない。出世頭は40代後半で教頭試験を通過し、早い段階で校長→有名高校の校長を経て、おいしい天下り先にランディングする。
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めでたく校長になれたらいいが、もちろん受からない人も多い。私が面接を終えたついでに初詣に行ったとき、さっき自分が面接をした先生とすれ違った💦奥さんと一緒に昇進の願掛けに来たのだろう🙏🏻さっきとは違うホッとした表情、きっといい先生に違いない(^^)
だか申し訳ない、彼の採点は3.0、おそらく不合格である💧ごめんね先生🙏ウチのスーパーなら即採用なんだけど。
県立高校の校長になるには、昇進試験に合格した後、校長職の空きが出るまで県教委での「雑巾掛け」が必要になる。県教委事務局は校長先生になれる資格を持った順番待ちの先生がたくさんいる。そう、面接官や進行役を務めていた人たちの様に。
自分を校長にしてくれた先輩→その人の子が先生になる時は自分が面接官→そしてその繰り返し。先生の子供が先生になる仕組みはこれかな?と素人の私は考えた、真偽は不明。
県教委幹部のご子息が新規採用で赴任するのは、問題の少ない大きな学校、普通に採用されると問題の多い地域の学校へ赴任されることが多い。ここでも「親ガチャ」が存在するのかもしれない。
校長になるにしても、できれば有名進学校、商業・工業高校よりも普通高校を希望して、OBにまで直談判する強者もいる。教育委員になりたくて県議に懇願する小物と変わらない。一部だが教員や教育委員の中には実在する。
もちろん、ほとんどの校長先生は子供思いで人格も素晴らしい方々だ。
子供たちの健やかな成長を願うばかりである🙏🏻