ついに、あの稜線を歩く。
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山をはじめて間もないころに読んでいたとあるファミリーブログで、伊豆山稜線歩道というロングトレイルを歩くというレポがありまして。
それがとても印象的だったのですよね。
ちなみにこの伊豆山稜線歩道というのは、伊豆半島の中央部に位置する山脈を通るトレイルで、天城峠から修善寺虹の郷までの全長42kmの自然歩道を歩くロングトレイルであります。
我が家もいつか歩きたいとは思っていたのだけど、ここのトレイルの懸念材料としてはきちんとしたテン場がない!ということ。
かといって日帰りで42kmを歩きとおせるほどの脚力もないし(ニゴウは余裕で行けるけどさ)、トイレもほぼないしさぁ。
と思って、行った人のレポやら動画やらをときどき見つけては、行きたいな~と何年も思い続けておりましたが、この度ついに行って参りました!
行く前に件のブログを読み返してみましたが、もう10年くらい前の記事になるのね。
あのころ小学生だった男の子は、もうとっくに成人してるんでしょうねぇ。時間が経つのは本当に早い!
そんなわけで、さっそくレポをば。
メモ代わりに写真を残しておきたいと思ったら、なかなか長編レポになってしまいましたが、よろしければお付き合いくださいませ。
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■1日目(4/13 水)
天気:晴れ(かすみ強め)
ルート:修善寺駅(バス)→天城峠→宇久須峠
前日は近くの道の駅にて車中泊をし、翌朝修善寺駅近くのコインパーキングに移動してきました。
修善寺駅周辺にも有料℗があるのだけど、空きがないかもと懸念して、我が家は少し離れたところにある『御幸橋駐車場』というところに停めました。そのほうがたしか安かったしね。
平日なのもあってガラガラ。
ここにはちゃんとしたトイレがあったので、ここで車中泊でもよかったかもな。(良いかどうかは不明)
このあと修善寺駅まで行ってバスに乗るのですが、時間がまだ早かったのでニゴウが行きたがっていたITJ BASEまでお散歩。
もちろん早朝なので開いているはずもなく、お店の前でパチッとしてきただけですが。
それでもまだ時間が早いのだけど、のんびり歩いて行こうということで出発します!
バスも通っているのだけど、ちょっぴり節約~。
ちょうど通勤ラッシュの時間帯で、交通量多めな車道歩きをしまして。
30分ほどかけて、修善寺駅までやってきました。
駐車場から駅までは2.2kmでした。
しかし駅前の芝生の広さよ。
さてさて、ここからはバスに乗りたいと思います。
東海バスの河津駅行き、『5』番の路線に乗って天城峠まで。
逆ルートで歩く人もいるようですが、我が家は富士山に向かって歩きたいので、今回は北上するルートで参ります。
現金後払いでも乗れますが、時間があったので案内所にて先に乗車券を購入しちゃいました。
(1,110円/人)
am9:06 @628m
天城峠バス停にて下車!
8:15発での便に乗り、乗車時間は45分ほどでした。
途中、ベアードキャンプの最寄りバス停を通っていくので、また行きたいね~なんて話していた記憶。
バス停脇には『伊豆山稜線歩道起終点』の道標が!
ついに来ましたよ~。テンション上がっちゃうね♪
さっそく進んでいきましょう。
すこし登った先に旧天城トンネルがありまして、そこにトイレがあるのでまずはそこまで。
◎蝮草(マムシグサ)
am9:20 @702m
旧天城トンネルにやってきました。
右手にあるのがトイレであります。
【旧天城トンネルトイレmemo】
〇男女別
〇洋式(水洗)
〇トレペあり
〇手洗い水(洗面台)あり
ここには駐車スペースもあって、数台が停まっていました。
そうそう、冒頭にもちょっと書きましたが、このトレイル次は『だるま山レストハウス』までトイレがない!という過酷さなのですよ。
そのためいつも携帯トイレはひとつしか持って行かないワタシですが、この山行では多めに持参した次第であります。
am9:28 @702m
それでは出発しましょう!
天城峠方面へと進んでいきます。
差し込む光がすでに美しい。
思いのほか、お花がちらほらと咲いていました。
このあともいくつか出てくるのですが、名前がわからない花たちばかりでトホホ。。。
お花の他には、巨木がたくさん!
この根っこは生命の粘り強さを感じますな。
am9:49 @832m
天城峠に到着しました。
トンネルのところからここまでは、階段多めでしっかり登るトレイルでした。
衣類調整を兼ねての5分ほど小休止をば。
このあたりは風が全然なくって暑いくらいで、寒かろうと着てきたファイントラックのドライレイヤーを脱いだほどでした。
さて、ここからは幅が細めのトラバース道のようなところを歩いていきます。
左手に城址っぽいところがあって、ニゴウが様子を見に行っているところ。
これも立派な木ですねぇ。
椿は里山の印象があります。
おぉぅ、これもなかなか!
根元にワタシがおりますが、わかるでしょうか。
もう終盤でしたが、ミツマタもお見掛け。
ミツマタは新城に群生地があるので、ときどき見に行くのですが、そういえば記事にしたことがなかったですね。
やっぱりミツマタは群生しているところと、下から見上げるのが良いですよね。
途中、北側が開けているところがあって富士山を発見♪
って頭だけなんですけどね。。。
実はこの日とこの前日は、全国的に黄砂が大量に飛んでいた影響で、かすみが強めで。
せっかく富士山を眺めながら歩ける!と楽しみにしていただけに、これは残念でした。
立派な橋を渡ります。
スミレ。
ではあるんでしょうが、なにスミレなんだろうか。
スミレもけっこう種類があるので、見分けが全然ついておりませぬ。
またも橋!
しかも高度がけっこうあって、ここはちょっと怖かった記憶。
倒木を避け。。。
そしてまた橋。
しかもここのは鉄筋で作られていました。
am10:51
ようやくふたつめの峠、『古峠』にやってまいりました。
先に進んでいくと、ちょっぴり崩落しているところが。
下調べしているときに、このあたりは崩落しているところがあるって書いてあったなぁ。
ここもちょっぴり崩落気味。気を付けていきましょう。
am11:26 @820m
二本杉峠に着いたようです。
テーブルとベンチがあって、広々しています。
ここは山と高原地図には旧天城峠と書かれていますが、現在の天城峠とはずいぶん離れた場所にあったのですね。
ここは分岐にもなっていて、我が家が下りた天城峠バス停のひとつ前にある『天城ゆうゆうの森入口』というところから来るトレイルとの合流地点でもあります。
ちょうど同じバスに乗り合わせたトレランパーティーのみなさんはここで下りたので、おそらくそのルートでここまでやってきたんだろうなと思ってみたり。
地図があったので見てみましょう。
ちょっと見にくいのですが、右下の赤い現在地を起点に逆コの字を書くように歩いていって、右上の修善寺の郷まで行くというのが今回のルート。
バス停からトンネルまでは0.3kmだったから、ここまでで4.6km歩いてきました。
あとで振り返っても、バス停からこの二本杉峠までがとても長く感じられた区間だったな。
全長が42kmにまだ1/10ほどしか来てないなんて~と、すでにしんどさを感じ始めているワタシ。。。
まあでも気を取り直して!ここでちょっくらお昼にしましょう。
このトレイルはトイレがほぼないと書きましたが、水場もだるま山レストハウスまでなし!
水の節約もかねて、お昼は簡単にコンビニおにぎりであります。
あとは朝食用の残りのパンもひとつ、むしゃむしゃ。
20分ほど大休止をした後は、またもトラバース道を進んでいきます。
お、ここにも橋があった。
これだけ幅があると安心ですが、これで丸太一本とかだとホント恐怖でしかないから、マジでありがたやですよ。
pm12:12 @865m
滑沢峠(なめさわとうげ)です。
トラバース道はここで終わり、ここからはまたトレイルの形状が変わっていきます。
しかし道標がたくさんありますねぇ。
このへんなんてなにもなければまちがえそうなポイントですが、そこにはしっかりと道標。
しかも距離も細かく書いてくれてあるので、歩く目安になって大変助かります。
ちょっぴり階段を上っていきます。
お、植生がなんだか変わったぞ。
頭上が開けていて、それだけで気持ちが良い。
おぉ、これまた芸術的な生きざま!
お腹が擦っておりますよ。
なんでもないトレイルの途中ですが、気持ちの良いところだったので10分ほど小休止。
このあたりはのどかで、落ち着く雰囲気が良かったなぁ。
そして先へ進むとこの景色!
我が家はこういうところが好物でして。
山伏のような広々としたトレイルを、ウキウキしながら歩いていきます。
毛細血管のよう。
pm1:10 @1,013m
三蓋山であります。
いや~、滑沢峠からここまでのトレイルが気持ち良かった~。
かすみが強くて展望は楽しめないけれど、こういう気持ちの良いところが歩けるっていうのも楽しいところ。
そんなわけで、まずは其の壱はここまで!
【其の弐へつづく】