今年の12月赤穂事件モノは、予定どおり(?)「あの日、松の廊下で」に続く白蔵盈太作品「討ち入りたくない内蔵助」でした
この作品と同様に討ち入り日の12月14日に向け逆算して読み始めたつもりが、サクサク読めるのと、読書時間が予定以上に長く取れたので、早々に読み切ってしまいました
その前作に続いてお仕事小説の側面が面白かった
”有能な重役”を勤め先、家庭でも演じねばならない内蔵助の苦悩が中心のお話でした。現代でも誰しもちょっとはそうした”演じる”あるんじゃないでしょうか。
史実面でも、刃傷から討ち入り、浪士処分の経緯~切腹までをすっきり描きつつ、切腹の当時の形式や内蔵助の本当の(?)辞世までこの一冊でしっかり描かれてます
上杉家の来襲をかなり気にしていたことに多くを割いていたのが良かったです。
それ(上杉家からは来なかった)を踏まえてのその辞世(あら楽し・・ではない方)で
覚悟した ほどには濡れぬ 時雨かな