「鎌倉殿の13人」終わりました。
冒頭の大河史上最大のサプライズから圧巻の義時最期、
お見事でした。
見逃した演技、セリフがあったようなので、
詳しくは今週末もう一度観てから書こうと思います。
なので、その前に読み終わっていたこちらを。
1年前、2022年12月の赤穂事件ものは「決算!忠臣蔵」の
基になった「忠臣蔵の決算書」にしようと決めたのですが、
その後3月にこの本を教えてもらって変更してたのでした
(やはり、赤穂事件ものとなると長くなります)
『殿中でござる!』のセリフと共に浅野内匠頭が斬り付けるのを
途中で止めてしまったことで有名になってしまった梶川与惣兵衛、
刃傷事件、そこに至る勅使供応役のいざこざの渦中にいて最も真実を
知る彼の独白を中心に、コメディータッチで面白く、時に鋭い視点で
描いた秀作でした
『この間の遺恨、覚えたるか!』と今に伝わる有名なセリフ、
実は・・・から始まり、いきなり面白さが炸裂します
なるほどと思った視点を。
・吉良上野介のは高家筆頭。つまり筆頭じゃない高家が複数居て
供応役の指南に当たっていたはず。
・吉良上野介は桂昌院昇位の極秘任務で供応準備期間の多くを
京に居た。そのため直接指南することができなかった。
この作品のいい点は更に、「難しいミッションを組織として
どう果たすか」という現在の組織にも通じるお仕事小説的な面が
あるところでした
京に居る吉良上野介への手紙での報告が要領を得ない、
遅れる、決めた通りに出さないことでますます混乱・対立を
深めるところなんかは、今の電子メールでもあることで、
なんか私も経験したことあるような・・・
刃傷事件の責任の何割かは浅野家家臣団(=組織)にある、
とした点もそうだと思います。
(国元の大石内蔵助も。討ち入りを成功させた点は
評価しつつも批判されてます)
良かった点と惜しかった点が、まだ1つずつ
吉良さんは、仕事が出来て、格好良くて、オシャレと描かれて
いました今私に出来つつあるイメージに近い。
一方、赤穂方はコテコテの関西弁 播州弁とはかなり違って
逆にイメージが狂ったのですが、仕方がないところかな
江戸生まれの江戸育ちの浅野内匠頭までがそうなのは
面白い点ではありましたが
続編は「討ち入りたくない内蔵助」とのことで、
また面白い視点が描かれてそうです。
(1年後にするか、それまで待てそうもないので3月14日頃に
するか、それが問題w)
赤穂事件もの以外も独特な視点な作者の白蔵盈太さん、
大注目です。