トト・ザ・ヒーロー（’９１）
監督 ： ジャコ・ヴァン・ドルマル
ＶＨＳレンタルの頃、おそらく観たであろうけど内容は全く覚えていない・・・・
晴れてＤＶＤ化されたので、観てみたらこれまたビックリ！
こんな素敵な映画だったのですね～
現在は老人ホームで暮らす年老いたトマ（ミシェル・ブーケ）は自らの人生を回想する。
幼馴染のアルフレッドのせいで一家が不幸に見舞われたと信じていた。
父の死も、大好きな姉アリス（サンドリーヌ・ブランク）を奪われたのも・・・・
トマは名探偵 “トト・ザ・ヒーロー” になってアルフレッドに復讐することを誓う。
セルジオ・レオーネの 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』 に
構図が似ている気もしないではないですけど
欧州映画にしては珍しく、ストーリーに面白みがあって
幸福感溢れる空想の世界と、ちょっぴり残酷なブラックテイストを織り交ぜ
喜びも悲しみも、そして憎しみも、全部ひっくるめて
人生をすべて受け入れた先には、愛が満ち満ちているのですね。
幼いトマ（トマ・ゴデ）と姉アリスとの、ちょっと危うい近親相姦的な関係も
なんだかドキドキしながら見守ったりして・・・・
同じジャコ・ヴァン・ドルマル監督の 『八日目』 では号泣してしまったけど
こっちは、切なくも幸せな気持ちを感じさせてくれる作品です。
ラスト、トマが空高く飛び回るシーンなんか、かなりブラックなんですけど
なんなんでしょう。 この爽快感は・・・・・
こんな形のハッピーエンドもあるんですね。
大好きな姉アリスとふたり。
帰らぬ父を待ちわびてトマが夢みた名探偵トト・ザ・ヒーロー。
波瀾万丈の愛のドラマ。
トト・ザ・ヒーロー [DVD]/ミシェル・ブーケ,ジョー・ドゥ・バケール,ミレイユ・ペリエ
￥1,280
Amazon.co.jp