ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(’84)
監督は、セルジオ・レオーネ
3時間47分、見どころたっぷりです。
“ギャング映画” の枠に収まることなく
もちろん 『ゴッドファーザー』 の二枚煎じなんかでもない。
深~~い、人間ドラマです。
禁酒法時代のアメリカを舞台にユダヤ系マフィアの若者たちの一大叙事詩
特に、ロバート・デ・ニーロとジェームズ・ウッズとの少年時代からの硬い絆
友情、そして裏切り・・・・
2つの時代の回想と現在を行き来しながら進んで行きます。
セピアがかった街並みがとにかく美しい。
そこを、まだ着慣れていないロングコート姿で歩く少年たち。
デ・ニーロが敵対する男を刺してしまって刑務所にぶち込まれるのですけど
仲間が見送るシーンなんかは、せつな美しくって・・・・
デ・ニーロが生涯想いを寄せた女性
その少女時代をジェニファー・コネリーが演じていました。
彼女が物置でのバレエ・レッスンのシーン
妖精のように舞って、幻想的な美しさ
それを、デ・ニーロの少年時代を演じていたスコット・ティラーが
壁の穴から覗くんです。なにか、いけないものを見ているかのように
その妖精のような少女から大人の女性に成長したのがエリザベス・マクガヴァン
少し、ロミー・シュナイダーっぽい雰囲気でなかなかのツンデレ
彼女が列車で旅立つ時に、デ・ニーロが見送りに来た姿に気づき
出発と同時に窓の日よけを降す。
タイミングといい、一連の流れといい
この別れのシーンは、切なくもあり残酷でもありました。
そして、デ・ニーロのアップで終わるラスト・ショット・・・そのままエンド・ロール
初見時は、彼の表情の意味がわかりませんでした。
ある男性が、この作品の試写会でセルジオ・レオーネ監督に
「最後のデ・ニーロの表情はどんな意味だったのですか?」
「君が知っているはずだ」
3時間47分も引っ張って、あのショットで終わらせる凄さ・・・・
深いです・・・・
美しい映像に彩りを添えていたのがエンニオ・モリコーネの音楽
セルジオ・レオーネ監督と小学校時代の同級生ということで
絶大な信頼を置いていたようです。
早くから作曲して、撮影現場で流していたという。
音楽のイメージから、映像が出来上がったのですね。
1921年代初頭のニューヨーク。禁酒法の嵐が全米を吹き荒れる中、ヌードルスとマックス、二人の少年は出会った。やがて二人を慕う仲間たちが集う。ユダヤ系ギャングの半世紀に及ぶ一大叙事詩。
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