BIUTIFUL ビューティフル(’10)
![スペイン](https://emoji.ameba.jp/img/user/ii/iinanihon/22274.gif)
![メキシコ国旗](https://emoji.ameba.jp/img/user/ck/ckenbow/87163.gif)
監督 : アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
楽しみにしていたイニャリトゥ監督の新作ですが “不治の病モノ”
もはや、鉄板ネタとなってしまった感のあるこの手のテーマ。 もうお腹いっぱい。
しかも、主演のハビエル・バルデムは過去に似たような役やってるし・・・・
と、入り口付近で文句たらたらだったのですが・・・・
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20120203/09/pyscipks/b0/3b/j/o0620034911771338712.jpg?caw=800)
イニャリトゥ監督が19歳の時に観て衝撃を受けたという
黒澤 明監督の 『生きる』 にインスパイアされて作られたそうで
このことについて井筒和幸監督が、細かい言い回しは忘れましたが
「 『生きる』 は、不治の病に侵された男(志村喬)が公園作るだの偽善めいてる。 」
「しかし、この 『BIUTIFUL ビューティフル』 は、そんな綺麗ごとではない。」
世界のクロサワに思い切ったこと言いますね。 北海道ローカル番組だったからかも(笑)
でも観終わった後、そんな綺麗ごとではないのがわかりました。
イニャリトゥ監督なりの “死生観” が描かれていると思います。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20120203/09/pyscipks/9a/7f/j/o0800053111771338715.jpg?caw=800)
サグラダ・ファミリアが見下ろすバルセロナの裏社会で
不法移民を相手に、汚れたお金で生計を立てている男(ハビエル・バルデム)
そんな男が、おしっこが赤くなり、医者に何でもっと早く来なかったのだ、と言われる。
それでも、汚れたお金で子供たちを育てていかなければならない。
過去のイニャリトゥ作品のような群像劇ではなく、ひとつの街、ひとりの男に焦点を絞り
血生臭く、泥臭く、そして人間臭い・・・・やはり、イニャリトゥ監督らしい
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20120203/09/pyscipks/df/99/j/o0800053111771338714.jpg?caw=800)
『生きる』 が、しみじみ飲む日本酒なら
『BIUTIFUL ビューティフル』 は、がっと飲み干すテキーラ
かなり悪酔いしそうです(笑)
貧困・差別・不法移民といった社会問題を深くえぐった作品でもあり
薬を売りさばくアフリカ人や、偽物バッグとか作ってる中国人
その中国人は同性愛者だったり、搾取される就労者だったり、強制送還されたりと・・・
混沌とした世界が描かれています。
ハビエル・バルデムが失意の中、入ったストリップ小屋なんかは
ギャスパー・ノエを思わすようなトリップ感
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20120203/09/pyscipks/f1/c0/j/o0800042311771338713.jpg?caw=800)
最初、べったべたなタイトルが気に食わなかったのですが
「BIUTIFUL」 スペルが違うんですね。
これは、無学なハビエル・バルデムが子供たちに間違ったスペルを教えてしまうんです。
何をもって “美しい” とするのか・・・・
親子の間でしか伝わらない 「BIUTIFUL」
押しつけがましい “家族愛” でないところが好きでした。
![→](https://emoji.ameba.jp/img/user/na/natu-basuke/619861.gif)
スペインの大都市バルセロナ。妻と別れふたりの幼い子供たちと暮らしていたウスバルは、ある日末期がんで余命2ヵ月と宣告され…。
BIUTIFUL ビューティフル [DVD]/ハビエル・バルデム,マリセル・アルバレス,エドゥアルド・フェルナンデス
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