9月9日(月)午前1時05分から放送のパリ・オペラ座バレエ「リーズの結婚」

 

 

 

時は1789年、フランス革命の火蓋が切って落とされたバスティーユ襲撃の2週間前に生まれた、今でも上演される最古のバレエといっても過言ではありません。

オスカルやアンドレと同世代のバレエ(違)が、21世紀でも観られるって、凄いですよ?

 

とっても楽しいラブコメ、1幕は嵐で皆がずぶ濡れになったところで終わりましたが、恋人たちにハッピーエンドは訪れるのか、注目の第2幕です。

 

第2幕

 

帰宅したシモーヌは、コーラスと娘の密会を防ぐべく、ドアに鍵をかけて、リーズに糸紡ぎを手伝わせます。

母親のポケットから、どうにかして鍵を抜きとろうとするリーズですが、なかなか上手くいきません。

 

★見どころ⑥:オカンの目はごまかせへんで!糸紡ぎの踊り

 

どうにかこうにか鍵をゲットしたいリーズと、「娘を野放しにはせんわ!」というシモーヌの攻防が繰り広げられる、お仕事の踊り。

 

母親に言いつけられて、おとなしく糸紡ぎに勤しむ…はずもなく、次々といたずらをしかけるリーズと、それに振り回されるシモーヌの構図は、まるで現代の家庭を見ているかのよう。

いつの時代も、お年頃の子どもをもつ母親は大変やで!

 

リボンに続いて、またまた小道具を使うセンスが問われる場面です。

 

英国ロイヤル・バレエの映像。リーズ役は、若き日のマリアネラ・ヌニェス。糸紡ぎが、もはや凶器へ😅

 

 

おまけ:今回上演されるアシュトン版とは異なりますが、1798年の初演時の復刻版(ナント・オペラ座)の映像!

 

https://vimeo.com/168548479?share=copy

 

 

シモーヌがうたた寝をした隙に、窓越しにコーラスが現れ、恋人たちはしばらくの間、2人の時間を手にします。

窓越しの宙に浮かぶキスは、ときめくこと間違いなし!

 

愛に乗り超えられない壁はない!

 

 

そこへ、村人たちが、収穫した麦を持ち込み、部屋の中央に積み上げていきます。

ど真ん中に置いたら邪魔やん!とツッコミたくなりますが、これにはちゃんと訳がありますからね。

 

シモーヌは、リーズとアランの結婚を強引に進めるべく、結婚式の準備のため、リーズを閉じ込めて、外出してしまいます。

取り残されたリーズは、コーラスと結婚した後の幸せな日々を空想し、寂しさを紛らわせます。

 

★見どころ⑦ 恋する乙女のイマジネーション炸裂!マイムで語ろう、人生設計

 

リーズが、コーラスと結婚して、子どもができて…と人生のドリーム・プランを語る場面。

舞台上にはリーズ1人、お芝居だけで長時間、場をもたせる必要があるため、高い演技力が求められます。

 

こちらの吉田都さんのスーパー・バレエ・レッスンで、このマイムシーンが取り上げられた回がありました。

ぜひ、今回の放送前に、ご覧ください。

 

 

 

すると、積み上げられた麦束の中から、コーラスが姿を現します!

妄想ワールドを、しっかりと聞かれてしまったリーズ、嬉しさよりも、「え!聞かれてもうた!めっちゃ恥ずいんやけど!」状態😂

 

でも、さっきまでの気持ちは全て本物。

絶対に2人で幸せになろうと誓いあいます。

 

そこへ、タイミング悪くシモーヌが帰宅!

リーズは慌てて、コーラスを自室へ隠しますが、母親の警戒心は鋭く、隠し事をしていることがバレバレ。

 

結婚式を挙げるまでは、おとなしくしておいてもらおうと、彼女も部屋に押し込みます。

もちろん、コーラスが隠れていることは、知る由もありません。

オカン、痛恨のミス!😅

 

やがて、アラン父子、公証人、村人たちが、結婚式のために到着。

シモーヌが、花嫁をお披露目するべく、アランに部屋を開けさせると…

そこには、花嫁衣装を着て、コーラスと腕を組むリーズの姿が!!!

場内、カオス!!!

 

この一連の流れ、ひと昔前のお笑いか!というドタバタ(お茶の間がひっくり返るやつ😅)。

初見の方が絶対に面白いですが、ちらっと見ておきたいよ、という方はこちらからどうぞ。

シモーヌ母さんは、あのツィスカリーゼです。

 

 

 

恋人たちは、シモーヌの前に跪いて、結婚を許してくれるよう、頼みこみます。

シモーヌも、意地悪をしたいわけではなく、ただただ娘に幸せになってほしかっただけ。

ここまでされたら断れるはずもなく、晴れて2人は結ばれます。

 

 

★見どころ⑧ 誰もがハッピー!これぞ真のハッピーエンド!

 

ようやく結ばれたリーズとコーラスが踊るパ・ド・ドゥは、幸せムードいっぱい。

ラストは、村人たちも加わって、大盛り上がり!

 

そして、最後の最後に、誰もが幸せになる、もう1つの見せ場が用意されています。

きっと、テレビの前のあなたも笑顔になるはず!

 

 

アシュトン版「リーズの結婚」、初演キャスト(ナディア・ネリナ&ディヴィッド・ブレア)が踊る貴重映像(1960年)。