子育てとは、本当に難しい。

1人の人間を、
私のような未熟者が育てるのだから
当たり前と言えば当たり前なのだが。

息子には発達の特性がある。
だからそこは考慮しなければならない。

けれども将来を考えると
自立できるように親として教育していかなければならない。

息子のように
境界に生きる子は守られにくい。

よく見れば、
わかる人が見ればすぐわかる。
でも、ぱっと見ただけではわからない。
困りごとにも気づかれにくい。

だからこそ、
できることは増やしてあげたいと思う。

けれど現実はなかなかうまくいかない。

もらった薬を飲まない。
言ってもなかなか行動できない。
時間も守れない。

お風呂や爪を切ること、歯をみがくこと。
身支度、片付け、勉強などなど。

約束しても
「やる」と言っても
やらないことも多い。

本人も言われたくない。
こちらも言いたくない。

でも、やらなければいけないことがある。
できるようにならなければいけないこともある。

そのためのサポートをしていかなければならない。だけど、これがなかなか難しい。

個性もあるし、思春期でもある。

息子が28週6日の時、
私が1人、駅のホームにいる時に突然出血し、破水し、救急車で運ばれ
緊急帝王切開で生まれてきた。

医師からは「出血多量で母子ともに命の保証はできません」と言われた。

だから本当の本当は

元気でいてくれるだけでありがたい。
生きていてくれるだけで幸せだ。

でも、夫は出てゆき、
私の両親ももうかなり歳だ。

いつ、何がどうなるかわからない。

なんとかなると思ったりもするし
今のうちにできることをしてあげたいとも思う。

優しくできるときもあるけど
途方にくれて泣けてしまうこともある。

息子も
できない自分、やらない自分に
自己嫌悪してしまうこともある。

まぁ、それでも
今までもそうやってここまできた。

だからこれからだって
悩んでも、つまずいても
諦めずコツコツやっていくしかない。

それはわかっている。

でも時々、ベストがわからなくて苦しい。

息子にとって何がベストなのか。

私の不安を押し付けてはいないか?

息子を苦しめてはいないか?

かといって
「どうせ言っても聞かないし、やらないし」と投げ出そうとしていないか?

母として私はどうなのか。
つねに葛藤がある。

でもそんな息子から
私は大切なことを教えられることも多い。

手前味噌になってしまうけれど
息子は本当に優しい子だ。

先日も、1つ上の卒業した先輩の誕生日プレゼントを買うと初めて1人で秋葉原に行った。

少ないお小遣いを貯めた中から
3千円のプレゼントを買ってきた。

正直、ちょっと高すぎるのではないかとも思った。
でも、まぁ本人に任せようと思った。

あの先輩からプレゼントはあったの?
と聞くと特にないという。

自分の誕生日は伝えているの?と聞くと

「伝えてないし、伝えたりしない。」

そう言い、続けてこう言った。

「お母さん、僕は自分がやりたくて
プレゼントしたんだ。」

「完全に自己満足なんだよ。」

「だから相手がどうしようと求めない。
関係ないんだよ。」

その言葉を聞いて
ハッとした。

大人でも
「これだけやったのに」
「感謝がない」
「お返しがない」

そんなふうに思ってしまう人は
山ほどいる。

見返りを求めたり
恩着せがましくなったり。

でも息子は

自分がやりたくてやった。
ただそれだけだと言う。

私は思った。

私なんかより
よっぽど大人だな、と。

できないことも多い。
手がかかることも多い。

でも
大切なことは
いつも息子から教わるのだ。