新春浅草歌舞伎 【第一部】 | むばたまの夜の衣を返してぞ着る

むばたまの夜の衣を返してぞ着る

~いとせめて恋しきときはむばたまの夜の衣を返してぞ着る~
平安時代の歌人小野小町の歌から。
愛しい人にどうしようもなく会いたくてしかたのないときは、
寝間着を裏返して寝るわ
(寝間着を裏返して寝ると恋しい人の夢を見ることができるという説があったそうで)


むばたまの夜の衣を返してぞ着る

観劇前に浅草寺にお参りしようかな・・・なんて甘い考えだったしょぼん

雷門前の大混雑を見て仰天⇒脇道へ



むばたまの夜の衣を返してぞ着る



2011年1月3日(月)

【第一部】午前11時 1階 そ列 中央


お年玉〈年始ご挨拶〉 亀鶴さん

型どおりの挨拶の後、マイクを持って舞台からひらりと客席へハート

「去年は歌舞伎界いろんなことがありましたが・・・

もう笑い飛ばしちゃってください」みたいなことを言って笑いを取る。

今年は「お年玉ご挨拶」がないので

七之助さんのファンは残念だろう・・・と。

七之助さんファンの挙手を求めた後、「七之助さん○×クイズ」を実施。

1問目は何代目かを問うものだったかな?

2問目は七之助さんが勘太郎さんと作ったお芝居のタイトルは

「地獄の沙汰も金次第である」(たしか・・・)答えは×。正解は「地獄めぐり」(?)

3問目は「七之助さんの好物は焼肉である」答えは×。好物は「生肉」

「でも、生肉の差し入れはやめてください」(客席笑い)




一  三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)

序 幕 大川端庚申塚の場

二幕目 巣鴨吉祥院本堂の場

裏手墓地の場

元の本堂の場

大 詰 本郷火の見櫓の場

浄瑠璃「初櫓噂高音」


お嬢吉三/中村 七之助

お坊吉三/市川 亀治郎

伝吉娘おとせ/坂東 新 悟

手代十三郎/中村 亀 鶴

和尚吉三/片岡 愛之助



むばたまの夜の衣を返してぞ着る


2009年新橋演舞場での愛之助さんのお坊吉三を観たかった・・・と改めて思った。「マキア」で写真を見ただけできゅんとなった愛之助さんのお坊、とても評判がよかったという。


七之助さんのお嬢はぞくっとするくらいきれいで好きだなあ。河竹黙阿弥の名台詞「月も朧に白魚の篝もかすむ春の空・・・」もとても明瞭で美しい音譜七五調って日本的だわぁ・・・(演歌っぽいとも言う)


番付(しかし、この新春浅草歌舞伎の番付に限っていえば「パンフレット」というのが相応しいよね)の人物相関図を見ないとややこしい人間関係が理解できない。イヤホンガイドの説明聞いていたら舞台に集中できなくなってしまったくらいで・・・。

個人的には、和尚が父親伝吉に百両を渡しに行って・・・という『伝吉内の場』があればよいのにと思う。和尚の悲哀を感じることができそうだから。


坊主頭は置いといて(笑)後半、愛之助さんの肉体美筋肉を堪能させていただいたのでよしとする(!)それでも、やはり私は白塗りが見たい(しつこい笑顔



二 猿翁十種の内 独楽(こま)


独楽売萬作/市川 亀治郎


むばたまの夜の衣を返してぞ着る



昼夜通して、今回の演目の中で亀治郎さんが最も輝いて見えたのはこれ。(私の超個人的意見ですあせる


亀治郎さん@独楽売萬作が菅原道真公の愛した梅の木の枝から作ったという独楽の由来を語る。「車引」や「賀の祝」の場面を再現して、三兄弟をはじめいろいろな人を踊り分けるところが楽しい。様々な小道具を使って独楽の曲芸を見せていくのだが、亀治郎さんは実に楽しそうに見える。最後は独楽売自身が独楽となって廻り続ける「百廻り」や刀の刃の上で刃渡りを見せて幕。


「♪東風吹かば 匂いおこせと詠みたまふ♪」と聞くと、「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」という道真公の歌を思い出して、太宰府と北野天満宮に行きたくなった。





書きかけのまま放置していた第一部の感想~。

どうみてもやる気のなさを露呈しているとほほ

後半にでも再度観れば変わったかもしれないけれど・・・。



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