ウクライナ和平の機運は本物か? | パパケベックの総合ブログ

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ウクライナ和平の機運は本物か?


プーチンとトランプのアラスカでの直接会談の後、ゼレンスキーが受け入れなかったウクライナ和平案が復活したようだ。


●アメリカ、ウクライナに新たな和平案を提示 ゼレンスキー氏は「米側の構想」で動く準備あると

 

 

 



●ウクライナの兵力削減、領土割譲 新和平案
 

 

 



●Ukrainian lawmaker publishes alleged translation of Trump’s peace plan ウクライナ議員、トランプ大統領の和平案の翻訳とされる文書を公開
 

 

 




ロシアが誘導したウクライナ和平案は、記事によるとだいたい次の通り。

①ウクライナ領土のドネツク州とルハンスク州をロシアに割譲する

②占領中のヘルソン州とザポリージャ州は、現在の戦線で凍結

③ウクライナのNATO加盟放棄

④ウクライナ軍の兵力制限(60万人)

⑤NATOは、ウクライナに派兵しない

⑥ロシアへの経済制裁の解除ロシアをG8(主要国首脳会議)に戻す



それらについてゼレンスキーは、


「戦争終結に向けて「アメリカの構想」で動く準備がある」と。いつでもコロリと態度を変えそうな言い方だ。

注目点は、停戦に拘らず、
戦争終結に賛同していること。


◆ゼレンスキーの「停戦」から「終戦」への態度の変化

BBCの記事での注目点は、なんといっても停戦ありきの態度から終戦を目指す方向性に転換したことである。

ゼレンスキーが停戦に拘っていたのは、停戦開始後速やかにイギリスなどのNATO加盟国の有志国がウクライナに派兵することを領土奪還のための最後の切り札にしていたためである。

(停戦→イギリスなどのウクライナ派兵→停戦中のロシアの再侵攻のけしかけ→戦争再開→ロシアに占領された領土の奪還⇒ウクライナ軍とイギリス軍などの連合軍とロシアとの世界大戦規模の戦争状態・・・ホワイトハウスでトランプがゼレンスキーに言った第三次世界大戦のことである)


今回、ゼレンスキーは、最後の切り札を呼び込む停戦路線から手を引き、終戦路線に舵を取り始めていることを示している。

ただ、ゼレンスキーの終戦路線への転換の
本気度に関しては、流動的だと言えるだろう。

アメリカとロシアの水面下の外交で今回の状況になったが、早くも、ヨーロッパ列強は、EUの顔で「我々にも和平に関与させろ」とトランプにコールしている。


トランプは、いろいろと動いて、ヨーロッパ列強のロシアに対する憎悪のようなものを感じ取り、ヨーロッパ列強がかかわるようなウクライナ和平を推進してこなかったが、それでヨーロッパ列強は、蚊帳の外でウクライナの同意を得てウクライナ和平にかかわるようなそぶりを見せてきた。

しかし、腹黒いイギリスなどの二枚舌の連中は、
停戦を強く推進した。それは終戦を先送りするもので早い話が、ウクライナ東部のロシアのかいらい勢力との停戦ラインが崩壊した時のように今回も停戦に導いて停戦の崩壊を目論んで戦争の再開によるウクライナ領土の奪還を目標にしたのである。

その二枚舌がトランプにもわかっていたのか、トランプのウクライナ和平交渉は、ロシアとの水面下の外交ルートで進め、ヨーロッパ列強は、ウクライナ和平にかかわれないようにしてきた。

そのため、イギリスなどのヨーロッパ列強は、ゼレンスキーを招いて盛んに会合を行っていたのである。



◆今後ヨーロッパ列強がウクライナ和平にかかわるほど戦争終結はずっと先延ばしされる


前述のようにイギリスなどがウクライナのゼレンスキーの同意を得ての和平へのかかわりが深くなるほど、今回の終戦案は、頓挫する可能性がある。

それは、ゼレンスキーが終戦から停戦に後戻りする時に頓挫するものである。

今でもイギリスなどは、停戦状態でのウクライナへの派兵を狙い続けている。



◆和平案が実現したら戦争はどうなるか?


ウクライナとロシアは、撤退する部分がある。


ウクライナ・・・
ドネツク州とルハンスク州からの撤退

ロシア・・・ロシアがウクライナに侵攻されたところを奪還してさらにウクライナ領土を占領した部分からの撤退(ロシアが併合したウクライナ領土以外のウクライナ領土から撤退すること)


他方、ウクライナ軍が撤退しない部分のヘルソン州とザポリージャ州は、現在の戦線で戦争を凍結する。

 

これは、停戦に似た意味である。つまり、プーチンが併合したヘルソン州とザポリージャ州は、占領できていない部分を占領地にすることを「凍結」するという意味である。


まことに奇妙な解決方法である。

奇妙な点は、
「ヘルソン州とザポリージャ州の現在の前線は凍結されること」である。

それにより、ロシアが併合したヘルソン州とザポリージャ州は、現在の戦線を国境線のようにして占領できていない併合地は、外面的には、ロシアがウクライナに領土を割譲するものである。

それでロシアは、併合したヘルソン州とザポリージャ州の領域は、現在の戦線で「確定」するものである。つまり、ロシアはウクライナが定めたヘルソン州とザポリージャ州の領域ではなく、現在の戦線が確定するものだと認めることになる。それでロシア憲法で禁止されている領土の割譲には該当しないと言い切れるのだろう。

※数年前のことだが、うろ覚え程度で明確ではないが、当時ロシアが併合した領土の確定は、流動的のようなあいまいなことをロシア政府が主張していた。いわゆる国境線のことである。だから、その当時に占領できていない併合地は、ロシアによる住民投票というものが行われず、その地域の扱いもあいまいなものだった。そんな曖昧な非占領地は、「占領したら」住民投票をするだけのものになるみたいな言い方で曖昧な扱いだった。だから、今回のヘルソン州とザポリージャ州の戦線で凍結するという言葉は、ロシアからウクライナへの領土の割譲の意味でもなく、占領していないヘルソン州とザポリージャ州は、住民投票した地域にもならない。したがって、戦線の凍結は、「実効支配地」を併合した領土として確定する意味合いだと考えられる。

ロシアの報道機関は、割とわかりやすく和平案の内容を報道しているので記事全体を抜き書きして掲載しておく。(グーグル翻訳)

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●Ukrainian lawmaker publishes alleged translation of Trump’s peace plan ウクライナ議員、トランプ大統領の和平案の翻訳とされる文書を公開
https://tass.com/world/2046617

ウクライナのアレクセイ・ゴンチャレンコ議員(ロシアでテロリストおよび過激派に指定されている)は、ドナルド・トランプ米大統領の28項目の和平案をウクライナ語に翻訳したと主張する文書を公開した。

議員が自身のテレグラムチャンネルで公開したこの文書には、ウクライナ軍の兵力上限(正確な人数は未定だが、最終文書には盛り込まれる予定)など、西側メディアが既に公表している多くの条項が含まれている。また、NATOはウクライナに軍を派遣しないことに同意している。ウクライナは米国から安全保障の保証を得ているが、詳細は明らかにされていない(ウクライナがロシアを攻撃した場合、この保証は無効となる)。ウクライナの中立地位は憲法で保障されており、NATOはウクライナの加盟を認めないことを約束している。

さらに、ウクライナはキエフが支配するドンバス地域から軍を撤退させなければならないが、ヘルソン州とザポリージャ州の現在の前線は凍結されることになる。

この文書には、ロシアの固定資産を含むロシアに関する規定が含まれている。その一部はウクライナの再建に充てられる。また、敵対行為が再開されないという正式な保証もいくつか盛り込まれている。さらに、対ロシア制裁の段階的な解除とロシアの世界経済への統合に関する一般条項も含まれている。

計画の条項の大部分は、具体的な詳細を欠いた一般原則の形で提示されている。ドナルド・トランプ米大統領が率いるいわゆる平和評議会が、その実施を担うことになる。

最後の条項では、すべての当事者が計画を理解し次第、停戦が直ちに発効し、すべての部隊が事前に合意された位置に移動するとされている。

クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は11月19日、タス通信の質問に答え、ロシアとワシントンは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とアメリカのドナルド・トランプ大統領がアラスカで達した合意以外に、ウクライナ和平に関していかなる新たな取り組みも進めていないと述べた。


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