トランプが動き出した!「ゼレンスキーよ、プーチンの要求呑め!」
先走った報道の様子。アメリカCNNの記事。
●領土譲歩の要求をめぐってトランプ大統領とゼレンスキー大統領の会談が激化した経緯
「トランプ大統領は日曜、ウクライナが戦略的に重要とみなすドンバス地方全体の領有権をゼレンスキー大統領に要求したことを否定した。」
何か変だな。これは、トランプとプーチンのハンガリーでの対面会談前の報道である点。
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10月23日追加
蓋を開けてみれば、ハンガリーでの会談は、消失!
●ロシアがウクライナ首都など攻撃、子どもら死傷 米ロ首脳会談の棚上げ発表後
「今回の攻撃は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が、近くハンガリー・ブダペストで行うと発表していたロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談を、「無駄な会談」は望まないとの理由で棚上げしたと明らかにしてから、ほどなくして実施された。」
要するに、トランプが一方的にリップサービスして「無駄な会談」だからやめたと独りよがりな政治パフォーマンスだったことだ。
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以下は、否定前の報道。
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トランプがゼレンスキーに要求したものは、プーチンが領土割譲と戦線を国境線のように確定するものである。停戦という表現だが、実質的に終戦のための条件に等しい。なぜなら、ウクライナがロシアに領土を割譲することを条件にしているからだ。
①ロシアが占領していないドネツク州・ルハンスク州の部分をロシアに割譲
②①以外は、現在の戦線を国境線のように確定(いわゆる停戦)
見方によっては、「終戦」する部分と「停戦」する部分に分けるような折衷案。従って、イギリスなどの有志連合によるウクライナへの派兵を予定する意味を持たせていることになる。
しかし、②が国境線として確定するものだとすれば、プーチン・ロシア側の承認が前提になる。なぜなら、ロシア憲法は、領土の割譲を禁止しているからである。つまり、まだ占領していない併合部分について、ウクライナに割譲することはロシア憲法が禁止しているから、そのへんのところが先走ったものということだ。
従って、②の地域は、現在の戦線のまま停戦するという意味になる。
トランプは、イギリスなどのウクライナへの派兵を承認することを示す。それに対してプーチンは、拒否するからハンガリーで何を協議するのか知りたいところだ。
●ロシア側要求の受け入れ迫る トランプ氏、ゼレンスキー氏に―報道
「英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は19日、トランプ米大統領が17日にロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領と会談した際、ロシアのプーチン大統領が主張する停戦条件の受け入れを迫ったと報じた。会談ではトランプ氏がゼレンスキー氏を「終始罵倒し続けた」という」
「報道によると、トランプ氏は16日の電話会談でプーチン氏が主張した内容をそのままゼレンスキー氏に伝え、受け入れを要求した。その上で「プーチン氏が望めば、あなた方を破壊するだろう」と警告した」
「トランプ氏はさらに、会談中にウクライナの戦況の地図を放り投げ、ウクライナ東部ドンバス地方(ドネツク、ルハンスク両州)の領土放棄を迫った。同紙は今回の会談が「2月にホワイトハウスで行われた険悪な会談を思い起こさせるものだった」とする関係者の話を伝えた」
●ロシア、停戦条件としてドネツク州割譲を要求 米に提示と報道
「米紙ワシントン・ポスト電子版は18日、ロシアのプーチン大統領が16日のトランプ大統領との電話会談で、侵攻するウクライナでの停戦条件として東部ドネツク州全域の割譲を求めたと報じた。見返りに南部ザポリージャとヘルソン両州の一部地域の支配を放棄する考えを示唆したという。」
●トランプ氏、ゼレンスキー氏に領土割譲を促す=関係筋
「長距離巡航ミサイル「トマホーク」の供与を断ったほか、ウクライナとロシアの双方に安全の保障を提供する考えを示唆」
トランプの要求の見返りは、「ウクライナとロシアの双方に対する安全保障」らしい。
その点は、イギリスなどが停戦開始と同時にウクライナに派兵することをロシアの脅威とみなして派兵させないことを意味する可能性がある。
◆プーチンは、イギリスなどの有志連合が停戦後にウクライナに派兵するのを承認した?
プーチンは、ウクライナがNATO勢力圏になることを警戒している。
プーチンとトランプの電話会談でプーチンは、停戦後の派兵について条件を付けたのかどうか定かではない。
しかし、トランプの「ウクライナとロシアの双方に対する安全保障」は、派兵をかなり限定的にするか、停戦監視の要領をアメリカ主導のものにするか、派兵させないでウクライナの安全保障を何か別の方法で提供するか、いずれにしてもプーチンの納得できるものなのだろう。
従って、以前プーチンが主張した停戦後のウクライナを国連による暫定統治にするという提案は、「焼却処分」ということだろう。
ゼレンスキーが拒否するのは言うまでもない。
しかし、ゼレンスキーが拒否すれば、トランプは、あらゆる面の軍事支援を打ち切ったり、他の支援を停止する可能性がある。
◆ゼレンスキーがトランプ要求を蹴飛ばした場合
戦況で言えば、ロシアがじわりじわりと占領地を増やすことになるが、金の面で言えば、西側がウクライナに融資した金の返済期限が区切りとなる可能性がある。
つまり、以前の自転車操業のような金の貸し続けがアメリカにおいて停止する可能性がある。それにウクライナが今まで借りた金の返済期限延長が赤信号になれば、ウクライナの戦費調達が怪しくなる。
武器などは、当然アメリカが減らす可能性がある。同じままだとしても、ウクライナの劣勢はそのまま何年も続くことになる。
つまり、トランプの目指す停戦は実現しない。
そこでトランプが口汚くゼレンスキーを罵倒しても、停戦の実現は不可能になる。
◆ロシアのプーチンは、金目のものをウクライナに損失させられた恨みがある
それがノルドストリームパイプラインの爆破である。
ハンガリーとスロバキアは、ロシアの石油やガスを決してあきらめないつもりだから、ロシアの石油やガスを西側から駆逐するというバイデン政権から始まったロシア経済制裁は、停戦後の交渉ポイントになりうる。
プーチンにとっては、ガスの販売を邪魔されて損失を出したのを恨みに思っているはずだし、その恨みがウクライナ侵攻を決断させたようなものだから、金の恨みは末代までも続くといえるだろう。
トランプもその点、分かっているはずだ。
ロシアとウクライナのガスをめぐる争いは、最近始まったことではなく昔からあった。
記事に纏めておいた。
◆ウクライナ侵攻の時系列
https://ameblo.jp/push-gci/entry-12766357718.html
古くは、2006年から始まっていた。そのガス紛争がピークを迎えて2014年にクリミア併合とウクライナ東部にロシアのかいらい勢力圏が誕生した。その勢力圏が今のドネツク州とルハンスク州の占領地に拡大した。さらにザポリージャとヘルソンにも占領地が拡大した。
それでプーチンは、ウクライナ4州の併合宣言を行った。形式上、ロシアの戦争は、祖国防衛戦争となった。
だから、ドネツク州の占領していないところを割譲した見返りに、ロシアが併合したザポリージャとヘルソンのまだ占領していないところを「領土放棄」すると。---ロシアは領土を割譲しない。ウクライナも同様。
プーチンの金の恨みは末代までも、だが、トランプの提示した要求を呑めば、恨みっこなしだと、そんな感じだな。トランプの独りよがりだろう。
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2019年10月10日。
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