◆アメリカ副大統領バンスの言う「ロシアの大きな譲歩」とは
トランプのロシア向けの報復関税(ロシアから石油を輸入するインドなどへの制裁のこと)による脅しのような文言からロシアが国連で譲歩を示したようだ。
●「安全保証」は安保理メンバーらが提供を、ロ外相が和平条件提示
情報発信者ーーーロシアの外相ラブロフ
場所ーーー米NBCニュースの番組
ラブロフ・・・
「ウクライナの安全の保証は国連安全保障理事会メンバーを含む国々が提供すべき」
それが意味することは、イギリスやフランスがロシアの停戦開始後数日以内にイギリスなどの平和維持軍をウクライナに派兵・駐留するものではなく、国連安保理事会の国が平和維持軍を提供すべきと言ったことである。
従って、ウクライナに派兵・駐留される平和維持軍の指揮命令系統は、国連安全保障理事会にゆだねられることになり、イギリスなどの有志連合による指揮命令系統ではないことになる。
それを受けてアメリカ副大統領のバンスがロシアの大きな譲歩をリップサービスしている。
●米副大統領「ロシアは大きな譲歩した」、和平前進に自信
バンス・・・
「バンス米副大統領は24日放送されたテレビ番組で、交渉によるウクライナ戦争解決に向けてロシアは「大きな譲歩」をしたと述べ、紛争終結に向けた前進に自信を示した。」
◆ロシアの譲歩とは何か
それは、停戦発動後のウクライナの安全保障≒平和維持軍についての構成や指揮命令系統をイギリスなどの有志連合によるものから国連主導の構成や指揮命令系統に提案したことである。
そして、暫定国境≒停戦ラインは、おおよそ、ロシアの要求する停戦ラインだと考えられる。
●プーチン氏、ウクライナ和平でドンバス全域割譲要求 NATO加盟も排除=関係筋
「関係筋によるとプーチン大統領は新たな提案で、ドンバス地方でウクライナが今も支配している地域からウクライナ軍が完全に撤退するという要求は維持しているものの、ザポリージャ州とヘルソン州では現時点の戦線で停戦すると表明した。」
要点は、ロシアは、ウクライナに対してウクライナのザポリージャ州とヘルソン州以外の二つの州(ドンパス地域)からウクライナ軍の撤退を要求し、それ以外は、現在の戦線のままを暫定的な国境線にするというものである。
ロシアの大きな譲歩とは、国境線画定の面では、ウクライナ軍の完全撤退を要求し、ウクライナの安全保障面では、イギリスなどの有志連合による安全保障(平和維持軍のウクライナ駐留)を否定し、国連による安全保障(平和維持軍のウクライナ駐留)を要求していることである。
その要求が通るならば、ロシアは停戦や戦争終結に応じるというものがバンスの言うロシアの大きな譲歩だと言っている。
◆国境線を画定しなければ戦争は終結しない
ロシアの要求する暫定国境線≒停戦ラインは、ウクライナに対する撤退要求を含んでいる。
その撤退に関してゼレンスキーは、拒否している。
だから、ロシアの大きな譲歩というバンスのリップサービスは、過大評価できないもの。したがって、おおよそ、ゼレンスキーの拒否によってお流れの可能性がある。
しかし、バンスがロシアの大きな譲歩だといった点は、お流れになったら、ロシアの石油を買うインドなどの国に対する制裁関税をしない可能性が出てくる。
それゆえ、ゼレンスキーが拒否すれば、戦争継続に変わりなし。まさに「西部戦線異状なし」である。
ただ、ゼレンスキーの拒否でトランプが制裁関税を発動すれば、ゼレンスキーの願ったりかなったりにはなるが、トランプの思惑からは外れることになるだろうことだ。
◆ゼレンスキーがロシアの要求する停戦ラインを認めなければ停戦が始まらない
まさにゼレンスキーの大きな譲歩が必要になるーーー停戦を実現したいなら。
さらにロシアの要求は、ゼレンスキーの求めている安全保障を真っ向から否定したものとなる。
ゼレンスキーとイギリスなどのヨーロッパ列強による平和維持軍の安全保障案は、ゼレンスキーがロシアの言う安全保障を認めれば、お流れとなる。
しかし、停戦ラインの拡底でゼレンスキーが拒否するしかないから、すべてお流れとなり、戦争の継続しか残らない。
どこまで行ってもロシアの譲歩のような見せかけは、結果的にゼレンスキーの拒否しかないから停戦など不可能ということだ。
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2019年10月10日。
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