ゼレンスキーはイスタンブール協議に条件を提示
①プーチンが以前立ち消えになったウクライナとの協議を再開する事を提案
②プーチンに続いてゼレンスキーが30日間の停戦を提案
③ゼレンスキーがイスタンブールでの協議に停戦を受け入れることを条件にプーチンに提示
④ロシア側は、プーチンの15日に出かけることについて直接答えず
現在は、15日までプーチンがイスタンブールでの協議に出るのか出ないのかが問題となっている。
他方では、ゼレンスキーの30日間の停戦開始に対してロシアは、攻撃を継続している。
そんな中でトランプが、もしかしたらイスタンブールの協議に参加するかもしれないとリップサービス。
◇停戦はパフォーマンスに終わる原因
停戦というのは、プーチンの三日坊主停戦と同じようにパフォーマンスの意味合いしかない。
以前、アメリカ政府は、ロシア側の停戦に絡む要求に過大だと評価していた。
ロシアの要求が過大なのは、ゼレンスキー政権の失脚を条件にしているからである。
例えばプーチンは、以前、ウクライナ暫定統治案を出したのがそれ。
停戦についても次のように要求を示している。
●トランプ氏、ウクライナ直接協議出席を検討 プーチン氏参加は不明
その記事の中でロシアの大統領府の報道官は次のように言っている。
「ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、イスタンブールには誰が行くのかとの記者団からの質問に対し、「われわれは長期的な平和的解決を実現するために集中して真剣に検討している」と語るにとどめ、直接の回答は控えた。」
ロシアの言う長期的な平和的解決とは、以下のものである。
●ロシア、5月8から3日間の停戦を宣言 ウクライナ懐疑的
「ロシアは、ウクライナ危機の根本原因を排除することを目的とした、前提条件なしの和平交渉、および国際パートナーとの建設的な取り組みへの準備ができていると改めて表明する」
ロシアの協議目的は、「ウクライナ危機の根本原因を排除すること」にある。それはゼレンスキー政権そのものである。
その協議なしにロシアは停戦に応じないわけである。
ロシアの協議目的に合わせてゼレンスキーが応じることはないから結果的にゼレンスキーは、協議に応じることはないわけである。
そこでゼレンスキーは、プーチンのイスタンブールでの立ち消えになった協議再開に「好意的に賛同し」イスタンブールでプーチンを待つと別の協議目的を出してプーチンと駆け引きを始めたわけである。
ゼレンスキーの協議目的は、停戦についてであり、協議の条件として停戦を受け入れることを求めたのである。
だから、ゼレンスキーは、プーチンと駆け引きしているわけである。
仮にプーチンがイスタンブールでの協議再開にゼレンスキーがOKサインを出すなら、もちろんゼレンスキーは、協議団をイスタンブールに送り、ロシア側に通告するはずだが、そんなことはしないでプーチンを待つとだけリップサービスしたわけである。
互いにちぐはぐなかみ合わないギア同士の関係と同じで、プーチンの協議目的とゼレンスキーの協議目的がそもそも異なるわけだから、仮にプーチンが気まぐれでイスタンブールに行くなら、最初から協議内容が異なることになる。
そもそもプーチンは、停戦を目的にした協議よりもゼレンスキー政権を暫定統治する協議を目的に停戦を考えている。
他方ゼレンスキーは、ロシアの停戦開始を条件にした停戦目的の協議を目的にしている。
だから、ゼレンスキーの求めるロシアが停戦した条件にならない状態でプーチンがイスタンブールで協議を開始することはないことになる。
◇ゼレンスキーの目論見と30日間の停戦開始宣言
すでに停戦開始が過ぎたが、ロシアは戦争を継続している。それに対してヨーロッパなどが制裁宣言していない。
5月15日のイスタンブールでのゼレンスキーとプーチンの直接協議を期限にロシアの出方を待っている状態かもしれない。
しかしながら、ゼレンスキーがイスタンブールでプーチンと直接協議をするというパフォーマンスは、効果が大きいようでゼレンスキーの急ぎたい状況を暗示していると思われる。
ゼレンスキーの目論見は、停戦開始と同時に停戦監視の名のもとにイギリスやアメリカ、フランスなどの軍隊をウクライナに進駐させることにある。
しかしそれは、見え透いているため、ロシアが停戦を開始するように圧力をかけなければならない。
そこでゼレンスキーは、プーチンとの直接協議をイスタンブールで行うように提案したのである。しかもロシアの停戦開始を条件に。
しかし、ロシアの反応は、攻撃であった。
ゼレンスキーは、30日間の停戦が不可能となり、停戦状態にできないことは、ウクライナにNATO加盟国の軍隊を進駐させにくいことになる。
従って、ロシアの出方次第でNATO加盟国の軍隊を進駐させる駆け引きを始めることになりそうだ。
ゼレンスキーは、停戦監視や平和維持軍目的でNATO加盟国の軍隊を進駐させれば、ロシアとの交戦が始まりうるから、その進駐は、できるだけロシアも停戦した状態にする方が好ましい。
従って、ゼレンスキーの停戦案は、現在の戦線を停戦ラインにして以前のミンスク合意のような停戦状態にすることにある。
間違っても停戦でロシアに取られた領土の返還はない。
それゆえ、ゼレンスキーは、決して失った領土をあきらめることなく、停戦ラインの停戦状態でのミンスク合意の破たんと同じものを求めるしかない。
すなわち、停戦の破たんによるロシアの再侵攻でNATO加盟国の軍隊を進駐させたことで援軍を再侵攻前に準備済みで戦争を有利に進められることだ。
それでロシアを撤退させ、クリミアを含めて奪還することである。
そんな狙いがあることは、ホワイトハウスでトランプがゼレンスキーにすでに喋っていた。
2025年2月28日、ホワイトハウス
「あなたは第3次世界大戦を対象に賭けをしている。あなたは戦争に勝てない」
◇ウクライナもロシアも戦争による解決をあきらめていない
ウクライナも戦争による領土解決をあきらめていない。
ロシアも併合した領土を含めてゼレンスキー政権の問題を戦争によって解決することをあきらめていない。
なぜなら、仮に両国が平和的に問題解決しようと協議しても、ウクライナはクリミアを含めた領土問題があり、ロシアは、まだ占領していない併合した領土があるからである。
しかもプーチンは、ゼレンスキー政権の失脚まで狙っている。それがウクライナ暫定統治案である。
そもそもプーチンは、ゼレンスキー政権をナチ政権に見立てているから、結果的にゼレンスキーと停戦を平和的に解決する必要がないのである。
そこでなぜプーチンがトランプの停戦仲介に乗ったかのように動いたのはなぜかということだが、それが単なる駆け引きに過ぎないことだからである。
トランプもプーチン寄りの姿勢を見せてきたのも、ウクライナとレアアース協定を締結するためであってゼレンスキーを納得させるほどのレアアース協定は、ロシアと戦争を続けている限り、やりにくいからである。
とはいえ、中国との関税戦争は、互いに100パーセント以上の税率下げで中国のレアアースを射程内に収めつつあるし、第三者のようにウクライナ戦争に関わることもできるわけである。
トランプのレアアース問題は、残りは中国にある。ウクライナはすでに完了した。
プーチンもそのつもりでゼレンスキーの駆け引きに駆け引きで返すだろう。
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2019年10月10日。
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