カルロス・ゴーン被告の密出国 | パパケベックの総合ブログ

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5月21日追加。

ゴーンの逃亡の助けをやったアメリカ人2名が、アメリカ当局に逮捕されたと。

時事

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052001225&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

 

「 逮捕されたのは元米陸軍特殊部隊員マイケル・テイラー容疑者とその息子ピーター容疑者。20日午後(日本時間21日)にマサチューセッツ州の連邦裁判所で開かれるビデオ法廷に出廷する予定という。 」

 

後はゴーン本人だけだが、それはまずないな。ゴーンにしてみれば、捕まるよりは逃亡生活のほうが快適なんだろうな。

 

1月11日に追加

東京地検のホームページにカルロス・ゴーンの逃亡についてのコメントが掲載されている。英語版もある。

東京地検

http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/tokyo/index.html

 

コメント・・・PDFが開くページ

http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/tokyo/page1000001_00015.PDF

 

 

一応お役所様の言い分だ、以下に地検の見解を転写しておこう。

 


令和2年1月9日
東京地方検察庁
次 席 検 事
被告人カルロス・ゴーン・ビシャラの記者会見について(コメント)
被告人ゴーンは,犯罪に当たり得る行為をしてまで国外逃亡したものであり,
今回の会見内容も自らの行為を不当に正当化するものにすぎない。被告人ゴー
ンが約130日間にわたって逮捕・勾留され,また,保釈指定条件において妻
らとの接触が制限されたのは,現にその後違法な手段で出国して逃亡したこと
からも明らかなとおり,被告人ゴーンに高度の逃亡のおそれが認められたこと
や,妻自身が被告人ゴーンがその任務に違背して日産から取得した資金の還流
先の関係者であるとともに,その妻を通じて被告人ゴーンが他の事件関係者に
口裏合わせを行うなどの罪証隠滅行為を現に行ってきたことを原因とするもの
で,被告人ゴーン自身の責任に帰着するものである。このような自身の犯した
事象を度外視して,一方的に我が国の刑事司法制度を非難する
被告人ゴーンの
主張は,我が国の刑事司法制度を不当におとしめるもの
であって,到底受け入
れられない。
また,当庁は,被告人ゴーンによる本件各犯行につき,適正に端緒を得て我
が国の法に従って適法に捜査を進め,訴追に至ったものである。本件の捜査に
より,検察は被告人ゴーンの犯した犯行について,有罪判決が得られる高度の
蓋然性が認められるだけの証拠を収集し,公訴を提起したものであって,そも
そも犯罪が存在しなければ,このような起訴に耐えうる証拠を収集できるはず
がなく,日産と検察により仕組まれた訴追であるとの被告人ゴーンの主張は不
合理であり,全く事実に反している。
当庁としては,適正な裁判に向けて主張やそれに沿う証拠の開示を行ってき
たところ,被告人ゴーンは,我が国の法を無視し,処罰を受けることを嫌い,
国外逃亡したものであり,当庁は,被告人ゴーンに我が国で裁判を受けさせる
べく,関係機関と連携して,できる限りの手段を講じる所存である。


 

東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202001/CK2020011002100026.html

 

その記事かに抜き書きするとしたら以下のもので事足りる。

「郷原信郎弁護士 世界の目を意識した動き」

 

ゴーンからの情報発信と今回の逃亡で検察は世界からの冷たい目が気になったのは間違いないといえる。勾留期間が異様に長い。こんなものだというなら、それは日本の司法制度が問題として問われても普通だ。早い話が、自白が最大の手柄になるだけのこと。

 

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1月8日追加

カルロス・ゴーンがレバノンで会見を開いた。

AFP

https://www.afpbb.com/articles/-/3262660?cx_part=top_topstory&cx_position=3

 

AFPの掲載写真を見る限り元気そうだ。身の潔白を言うなら日本の裁判で言うしかないな。日本の検察の反応も出たし、ゴーンの恨み節も出たし、あとは今後国際的にどうなるかだ。

 

 

1月7日追加。

今度は日本の検察から今回の密出国についての話が出た。

時事

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010601154&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

 

要点は、重要な証拠となりうる物を検察が押収したことが、逃亡を決めるきっかけになったというものだ。

 

その重要な証拠とは、レバノン関係からのメールだそうだ。

メールは、ゴーン被告がオマーンの販売代理店「SBA」を通じ、日産資金を自身側に還流したとされる特別背任事件の証拠の一部。 」

 

その証拠は、「・・・ レバノンの投資会社「GFI」設立に関与した現地弁護士(故人)が、GFI口座を介した日産資金の移動をゴーン被告に報告 」したものだと。

 

その証拠は公判前の手続き上、弁護側に開示されたらしい。その件についての供述は、「曖昧」だったと。

 

なお、検察側の把握している逃亡の開始日時は、「 昨年12月29日昼ごろ 」「 関西空港に 」だ。

 

決定的な証拠がない感じだったところでこうして検察からの「リーク情報」がマスコミに出てきたわけだ。

 

逮捕しないうちには及ばない捜査権限の限界があるのかどうか、よく知らないが、罪に問う日産の資金については、日産がよく知っているところのはずだが・・・・会社が知らずにカルロス・ゴーンが資金を横流しできる日産という会社自体にはメスが入らないのが世の常といったところか。要は、日産が、カルロス・ゴーンの私設会社のようなもの、私物化できたことを意味する。そんな程度なんだな、大企業といっても所詮は私企業だな。

 

■密出国にはプライベートジェットを使え?

 

別個の問題も出てきた。関空のセキュリティチェックはプライベートジェットにはゆるいということだ。

 

時事

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010700200&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

 

 

事情は、「 関空運営会社の広報担当者 」が言うところは、「 スキャナー装置で検査できない荷物は開けて調べる 」何だが、専門家から仕入れた内部事情は、プライベートジェットの場合は、「 テロのリスクが低いとされるため、必ずしも検査は行われていない 」だそうだ。これは、 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが取材したものだ。

 

しかも密出国前に総額数億円規模の金でエージェントを雇い入れ、空港のセキュリティなどをくまなく調べたそうだ。「 逃亡は数カ月前から計画され、さまざまな国籍を持つ10~15人のチームが関与。20回超の訪日で少なくとも10空港の下見を行い関空を選んだ

 

情報の出所は、「 事情を知る人物 」。鼻を明かしてやろうとリップサービスしているのかと勘繰りたくなるが。そろそろカルロス・ゴーンがレバノンで会見を開くはずだが、何を言うかみものになるかも。

 

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1月5日追加

カルロス・ゴーン被告の弁護人の一人がブログに4日付で次のように述べている。

ライブドアブログ

http://blog.livedoor.jp/plltakano/archives/65953670.html

 

彼が日本の司法制度についてこうした批判を口にしたのは今回が初めてではない。

 

どういう点か?

 

「逮捕されたら、すぐに保釈金を積んで釈放されると思っていた?」
「もちろん、そうだ。」

 

ほかにもある。

一向に進まない証拠開示、証拠の一部を削除したり、開示の方法に細々とした制限を課してくる検察、弁護人に対しては証拠の目的外使用を禁じる一方で、やりたい放題の検察リーク、弁護人の詳細な予定主張を真面目に取り上げないメディア、「公訴棄却申し立て」の審理を後回しにしようとする公判裁判所、いつまでも決まらない公判日程、嫌がらせのようにつきまとい続ける探偵業者などなど。

 

世間から見たら、会社がらみの不正のような犯罪は、証拠提示で後は裁判さっさと始めればいいだけだと思うものだ。ところが、ねちねちと拘束を継続。昔で言うところの「自白強要」のようなものだ。

 

証拠に乏しいから結果的には日本の司法制度は、「疑わしいなら拘束長くして自白してもらう」制度を多用する。

 

なお、保釈条件に妻との接触を禁止していることについて、「刑罰ではないか!」と断言している点はその通りだろうな。保釈とは軟禁状態・監禁状態に等しいのが日本の司法制度だ。

 

だが、逮捕されて釈放の身である事実は変えようがない。

 

日本の司法制度について高野隆弁護士は次のようにカルロス・ゴーンに言ったらしい。

 

カルロス、とても申し訳ない。本当に日本の制度は恥ずかしい。一刻も早くこの状況を改善するために私は全力を尽くすよ。

 

1年も拘束と軟禁状態にされた外人にそれを言ったとしても、逆の意味にとられるだろうな。弁護士が動いたところで日本の司法制度は変わらないだろうと思う。

 

もうそろそろ、カルロス・ゴーンがレバノンから声明のようなものをリップサービスするだろう。

 

年末年始のトップニュースの主演は、今やレバノンにいる。検察からは大きな言動はまだ出ていないようだし。外交問題化はできにくいだろうし、さてどうするか?

 

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カルロス・ゴーン被告。

 

保釈金を10億円だったか支払って、年末にホームパーティーを開いた。その際音楽隊を呼び寄せた。音楽隊が所持している楽器を収納する箱を使って、その中に隠れ、関西空港からトルコの航空機会社のプライべーどジェット機に乗ってトルコのイスタンブールへ、イスタンブールからレバノンへ逃亡した。

 

時事、

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010400190&g=int&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

 

記事によると、かかわったのは元特殊部隊員が2名。それとトルコの航空会社とそのジェット機2機。

 

まず、元特殊部隊員2名が乗ったジェット機が関空へ。それが「12月29日午前10時16分 に日本に到着した」、それからカルロス・ゴーンのところへ行ったのだろう。

 

 

トルコ側の対応は、ジェット機を貸し出した会社の従業員から事情聴取、それによると「 ゴーン被告の名前が記録に残らないよう文書を改ざんした ・・・ ケースが被告の輸送に使われた経緯を説明 」。

 

時事

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020010300456&g=soc&utm_source=top&utm_medium=topics&utm_campaign=edit

 

トルコ側の立場は、「 トルコの民間航空会社MNG航空は・・・ 刑事告訴に踏み切った 」。国としては?ーーー「 トルコ警察は2日、ゴーン被告の逃亡に関連し、航空機の操縦士や空港の地上職員ら7人の身柄を拘束している。 」。

 

情報の出所は、違法にジェット機を使われたトルコの民間航空会社のようだ。

 

情報の出所は民間会社ということだ。後は、刑事告訴しようとも、それは国としての対応になる。

 

ほぼ確定しているのは、カルロス・ゴーンは、レバノンが身柄を日本に引き渡すことはないことだ。

 

 

経緯を箇条書きすると

 

2018年11月19日にカルロス・ゴーンが逮捕

 

2019年1月日本の検察が追起訴

 

2019年3月6日ゴーンが保釈金を支払い保釈

 

2019年10月密出国の計画

 

2019年12月29日、元特殊部隊員2名がトルコMNG航空機で関空へ到着

 

ホームハーティー・音楽隊・楽器収納ケースに潜む・関空へ・トルコへ向けて密出国

 

2019年12月31日午前6時30分レバノン到着

 

12月31日には、カルロス・ゴーンはレバノンから密出国したことをリップサービス

 

2020年1月2日トルコ警察が 航空機の操縦士や空港の地上職員ら7人の身柄を拘束

 

2020年1月3日 トルコの民間航空会社MNG航空が刑事告訴

 

2020年1月3日レバノン当局がICPOの要請でゴーン聴取の方針を表明

 

有罪か、無罪か、ちんたらやっていないでさっさと判決出せばいいんだよ。決め手に欠ける証拠で有罪にしようとする日本の検察はおぞましいといえる。

 

もう一つは、日産という会社の仕組みが、大企業の私物化を許していたことでもある。

 

年末年始は、カルロス・ゴーンの逃亡劇で始まり始まり。今年はどんな年になるだろうかな?

 

2020年おめでとう!