麹町クレーン横転事故 2009年4月14日
2021-1110、1111、1113 記事修正
日時 2009年4月14日 11時
場所 東京都千代田区麹町
元請け 東亜建設工業
下請け 大洋基礎
孫請け 光北産業
『クレーン横転、元請け2社員有罪 地裁判決「監督義務怠った」』
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2201D_S2A220C1CC0000/
上記記事は、事故後の裁判のこと。
『麹町クレーン転倒事故 直後に姑息な会社名隠し?』
https://www.j-cast.com/2009/04/16039615.html?p=all
工事の内容は、「場所うちコンクリート杭」の工事中。
横転した建設機械は、通称ソイルメックとか「アース機」と呼ばれるクレーン作業可能な掘削機で日立の建設機械である。要は、クレーンを改造したものと思えばいい。
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どのようにして事故が発生したか、次の記事が参考になる。以前、以下の記事を参照していなかった。気になるものが見つかったので今回の記事修正になった。
その記事によると事故後、建設関係者から消防が聞き取った内容が書かれている。
「 重さ6トンの「スタンドパイプ」と呼ばれる器具をクレーンでひき抜き、3メートルの高さまで釣り上げた時に、バランスを崩して転倒。 」
問題は、「3メートルの高さまで釣り上げた時」。
それは、ケーシングを地面に刺さった状態から抜いている最中を表している。
「3メートルの高さまで釣り上げた時」というのは、まだ地面に刺さった状態のケーシングをクレーンで吊り上げ最中だったことを示す。だから、ケーシングの一番上から地面まで3メートル上げている状態ということである。
そこを前回の記事投稿時には、ケーシングの下端から地面まで3メートルのようにとらえて、ウソだろうと考えていた。
事故の瞬間の様子は、次の聞き取りに示されている。
「約3メートルつり上げたところで、資材が左に傾いているのに地上の作業員が気付き、操縦者(38)に「右に振れ」と指示。右に少し旋回したところ、横転したという。」
≪画像から当時の事故までの経緯を探る≫
画像で注目するところは、クリーンの倒れ方。
その倒れ方は、下の右側に穴に並ぶようにクレーンを設置して、その位置かせ上の方にある穴のケーシング6メートルを吊り上げたために横転したことがわかる。
なぜ横転したかは、倒れたクレーンのキャタピラが下の穴に対してクレーンをセットしていた位置から遠すぎたからである。
多分、吊り上げていたケーシングは、生コンを打ち終わってからいったん引っこ抜いて地面とケーシングの「コシ」(土に付着している状態)を切っていたはずだ。
そのまま地面まで上げて地面の上に立てたまま置くなり横にするなりしていれば今回のような事故はなかったろうが、現場が狭いところは、ケーシングの置き場所に生コン打ち終わった穴にまた差し込んで置くことがある。
クレーンの吊り位置からケーシングを吊り上げる作業半径が遠すぎるのは、ブームがどこかのブログの情報では28メートルとか、そのブームの長さではクレーンの吊り位置から吊り上げるケーシングまで10メートルくらいあるから、遠すぎる。
さらにブームに掘削用の装置が付いているためさらに吊り上げ能力は少なくなる。それらは、もちろん安全な作業半径をとる場合であるから、事故の現場では、危険な作業半径から吊り上げしていたことになる。
≪作業員などの証言の信ぴょう性≫
その証言の内容は、どうして右に少し旋回した時にクレーンが横転したか?だ。
その証言に疑問を持てば、次のように想像できる。
まず、ケーシング6メートルは、吊り上げ前に地面に刺さっていた。
そのケーシングを画像の位置から吊り上げようと作業開始。
ケーシングを引っこ抜く作業の開始。
前述したように、生コン打設完了後にケーシングをいったん抜いて腰を切っていたなら、ケーシングはすっぽりと抜けないからクレーンの尻が浮く状態で吊り上げないとケーシングは、3メートルまで上がらない。ーーーブームが長いのと作業半径が遠いからである。それにブームのフロントに掘削用の機械がセットされているからである。
クレーンの尻が浮き上がりながらケーシングを吊り上げながら3メートル浮き上がったところでケーシングが引っ掛かった。
同時にケーシングが入っていた穴の水位は、ケーシングが上がるほど水の浮力がなくなる分、クレーンが受ける荷重は増加する。
ケーシングが引っ掛かった時、水の浮力が少なくなってクレーンの受ける荷重が増すことで、吊り上げ時にクレーンの尻が浮くほど無理な作業をしていれば、クレーンは、その荷重増加で浮いているクレーンの尻はさらに浮きあがる。それが倒れる瞬間の始まりである。
そこで問題は、その時クレーンをどのように操作するかである。
ある限界点までクレーンの尻が浮き上がり始めれば、そのままではクレーンは倒れるしかない。
そこでの考えられる最善の策は、デッコ、吊り上げているケーシングのデッコである。(デッコとは、吊り上げているクレーンワイヤーの操作をフリーにして、足ブレーキでいつでも吊り上げている物体を落下させる操作のことである。その時かかるワイヤーの抵抗は、ブーム上部の滑車の回転にかかる抵抗とワイヤーを巻き上げるドラムの抵抗しかないからほぼゼロに考えていい。)
しかし、ケーシングをデッコするのが間に合うのは、横転の角度が限界内のことである。ある角度まで横転してしまうと物体(クレーン)は重力の力で倒れるしかない。
結果的に倒れてしまった。
むろん、それ以外の機序も考えられる。証言の中にブームの旋回を口にしていたものがあるが、それは多分、ケーシングを吊り上げようとした時も重すぎて抜けなかったために、ブームを左右に揺さぶったことかもしれない。あるいは、3メートルのところでケーシングが引っ掛かった時にクレーンの横転がまだ始まっていない時に引っかかりを解消するためにブームを揺さぶったことかもしれない。
正確な機序は知る人は、現場のオペレーターとその作業をじっくりと監督していた人間だけである。
とはいえ、画像でも明らかなようにクレーンのキャタピラの方向は、ケーシングを吊り上げる最善の方向ではない。最善のキャタピラの方向は、画像の左上にあるケーシングに対してクレーンの左右のキャタピラがケーシング方向に向いていることである。ーーーキャタピラの横ではなく縦方向のこと。
クレーンは、キャタピラの横方向が最も弱い。
≪なぜその位置からケーシングを抜こうとしたか≫
画像を見れば、下の穴が次に掘る穴だ。その穴の位置に掘削用クレーンをセット完了してケーシングを入れるまで掘っていた。
そのクレーンの位置をずらせば、またセットのやり直しが必要になる。
だから、その位置から吊り上げられるならーーー危険であっても吊り上げて作業を完了できると判断するなら、という意味ーーーその位置から吊り上げたが、すでに安全な作業半径から外れていた。
≪作業方法を変えればどうだつたか≫
クレーンをケーシングの位置に近づけるように移動して吊り上げれば、もちろんクレーン横転事故は起きなかっただろう。
前述したクレーンの尻が浮いた状態で吊り上げていた時にさらに尻が浮き始めた時の作業方法で言えば、一か八かで回避できた可能性はあるかもしれないが、百発百中のものではないだろうと考えるべきである。
≪横転の様子とクレーンの吊り位置≫
画像のようにブームは、クレーン後ろのストッパーを曲げるまで巻き上げている。その意味は多分、オペレーターが倒れつつあるときとっさのブーム巻き上げを操作したか、倒れた時に何かにつかまった時に不意に操作したため、あるいは、倒れ始める直接の加重増加の原因となった起伏の巻き上げかもしれない。
横転したクレーンの運転席が地面側なのは、クレーンのキャタピラの横方向に倒れたためである。
注意点は、クレーンと言ってもクレーンを掘削機に改造したもので、同じ型式のクレーンよりは、ずっと倒れやすい。それは、ブームの手前に大きな部品が装着されているのがわかるはずだ。その部品が回転力を作り出す。
その回転力で画像の建物側の穴の知覚にある丸いものが通称「バケツ」と呼ばれるもので、それをクレーンに取り付けて回転させて土を掘る。
クレーンの吊り位置は、残土処理している土の部分の切れ目が見えるはずだ。ちょうど次に掘る穴の左方向に沿ってきれいに切れ目が見えるところにクレーンのキャタピラがあったことを意味する。穴に対して縦方向にクレーンのキャタピラがセットされていたことを示す。
作業員の証言にケーシングの傾きをただすようなクレーン操作指示を言っていた点は、疑問だらけだ。
その指示は以下のものである。
「約3メートルつり上げたところで、資材が左に傾いているのに地上の作業員が気付き、操縦者(38)に「右に振れ」と指示。右に少し旋回したところ、横転したという。」
そんな程度で倒れるのは、すでにキャタピラが浮くような状態で無理やりケーシングを引っこ抜こうとしていたことを示す。それはケーシングの傾きを言っていたよりも、ケーシングを3メートルまで引き抜いているときに引っかかってしまってクレーンブームを左右に振ったことではないのか?
≪ゼネコン側の原因≫
よほど単価が安かったのか?まずそれが言える。
そんなわけで次の標語を考えたりするのも作業員だ。
「安い単価は事故の元」
単価が安いことは、人の頭数や作業時の手間を惜しむものだ。要は、末端の建設会社にしてみれば、工期内の工事完了はもちろん、通常よりも手間数を減らして杭をたくさん作る。
ただ、画像から言えるのは、その現場の杭の本数が何本なのかわからないが、次の杭を施工する順番というのは、作業上無理になる可能性も出てくる。
今回の事故のように次に掘る穴を以前に完了した杭のところから遠くするように順番を組むと、掘削機兼用のクレーンは、無理な位置からのケーシングの吊り上げになりかねない。しかし、近くに次の穴を施工するとなるとその周辺は錯綜することになる。なぜなら、ケーシングを抜いた後の処理作業も画像にあるユンボや搬入する資材で行うからだ。
掘削機兼用クレーンが掘り出せば、堀り上げた残土を旋回して捨てる。だから建設機械同士が近接するように次の穴を掘るようにセットすると錯綜による事故原因になりかねない。作業は建設機械だけで行っているのではなく、人も生身の状態で機械に近接して作業するから、機械同士に挟まれるとか、穴におっこちるとかの事故は、死を意味する可能性濃厚なのだ。
3K労働とか言われるが、キタナイキツイキケン、汚い、きつい、危険、なのだ。
オペレーターが事故で死ぬ可能性は低いが、手元作業者が死ぬ可能性は高い。今回の事故は、関係ない通行人などだったが。
ごまかしは、相手がよく知らないからうまくいくものだ、大洋!
むろん、「元請け 東亜建設工業」を忘れてはならないが。言い評判のネット検索結果がないな。
現場の風景は、「孫請け 光北産業」が実質の全作業を行い、それを直接監督するのが「下請け 大洋基礎」で一人か二人で監督するだろうと思える。
評判悪くなるのは、工期短縮による経費の低減を軸とするような現場の進め方をするからだろう。そんな現場、安全作業半径をいちいちとりながら仕事を進めれば、手間が増える分工期短縮にならない。そこで多少危険だろうが、安全な作業半径までクレーンを移動することなく無理な吊り上げの腕を頼りの作業になる。
そういう作業だと知らなかった?東亜の奴が言うなら、ホホホと笑えるな。
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≪場所打ちコンクリート杭の大まかな作業手順≫
横断歩道側にある黒い丸が地面に挿入されているケーシング。ほぼ突き刺さっているようである。
対角線上にある建物側の穴が吊り上げようとしていたケーシングを入れる場所。
クレーンは、対角線上にある建物側の穴に対して塀や道路などと平行してセットされていたと考えられる。
クレーンは事故後、ブームをいっぱいまで巻き上げ=引き寄せている。右に旋回した時に倒れたことと一致している。クレーンの吊り上げ時のキャタピラの方向は、もっとも倒れやすい方向だったことと一致する。写真からすると何とかできそうな感じだが、ケーシングが6メートルなら、ブームが28メートルなら話が違ってくる。4メートルのケーシングなら事故は起こらなかったかもしれないという意味。
建物側の穴のすぐそばにある円形のものは、通称「バケツ」と呼ぶものでそれをアース機に取り付けて穴を深く掘る。写真からわかるのは、次の穴に入れるケーシングを抜いている最中というのがわかる。
「場所うちコンクリート杭」は、バケツで穴を掘りつつ、水をためながら掘る。水はベントナイトなどを混ぜたものを使い、孔壁を安定させる。単なる水だけでは崩れることもある。それに穴に入っている水が抜けないようにする。
ケーシングが6メートルとか7メートルなのは、地面の上の部分が崩れやすいためだ。ただ、コンクリート杭の天端が何メートルも下がるなら(地下空間のため)ケーシングはできるだけ長いほうがいいかもしれないな。
堀り上げたら鉄筋籠を入れるが、たいていは、何本もつなげて穴に入れる。その繋ぎは、普通は番線での結束、他に溶接する場合もある。
鉄筋籠を入れ終わったら生コン打ち。生コン車を近くまでやって生コン車のシュートから生コンを直にトレミーパイプに流し込む。出来上がりは、穴の部分に鉄筋籠とコンクリートでできた杭が出来上がる。その上に建物をくみ上げていく。生コンはいる分水が浮き上がるので、それもポンプでくみ上げて処理する。
深さや穴の軽はその場所の特徴と立てるものの大きさや重さに従って設計される。写真ではわかりにくいが、穴の径は、1800くらいか?深さは分からないが、レキ層のあたりくらいだからあのへんだと60メートルもあればの感じ。径が大きいから、もっと浅いかもしれない。拡底機があるような無いような、だと、もっと浅いかも。
吊り位置からして無理をしたら大変なことになるのはわかっていたはずだが、やってしまったものはしょうがない。事故で無関係の人を殺してしまったことは、裁判で当然罪を負うことになる。
「事故は予見できなかった」と。工事を実際にやっている最下位の下請けはよく知っているものを元受が知らなかったとは、でかく出たね!
ずっと作業を監督しているわけじゃないしな、全く否定はできないとしても、最下位の下請けのすぐ上の監督は、知らないわけないな。
だから、「安い単価は事故の元」
まあ、執行猶予だし、良しとするしかないな。
判決、2012年2月22日、東京地裁 。
2009年4月14日~2012年2月22日。
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