■MXL-57タイプ(汎用ショックマウント)
写真の品は激安コンデンサーマイクの改造で有名な中華マイクBM-800に付属してきたものです。同じ構造のマウントはありふれていて、Classic Pro MS-40/MS-50やMXLのマイク用純正オプション品MXL06/MXL-56/MXL-57等とほとんど同じです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/33/6d/j/o1280072015401638651.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/87/ed/j/o1280072015401638639.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/8a/c0/j/o1280072015401638671.jpg?caw=800)
内側にクッション材が貼られた円筒状の鉄板の弾性でマイクのケース部分を面でホールドします。取り付け取り外し時は2本のアームに力をかけて円筒を緩めます。上部と下部の直径が大きく変わらない円筒形状のサイドアドレス型コンデンサーマイクであれば汎用的に使えますし、安価なので使っている方も多いと思います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/9e/6a/j/o1280096015401638638.jpg?caw=800)
注意が必要なのはマイクの外径寸法に合わせて製品を選ばないといけない点です。中国の通販サイトで大量に売られている安価なショックマウントは大抵BM-800用で、同マイクはマイク径43.5mmとこの種のマイクとしては小型かつ軽量(ほぼ同様の外径のマイクにSEIDE PC-MeやiSK BM-700など)ですから、買ってもより大型で外径が太く重量のあるマイクには使えない場合があります。多少は無理が効く構造ではあるのですが、無理やり使えたとしてもマイク本体に負担がかかって変形やひび割れの原因となる可能性もあります。逆にもっと太いマイク用の製品を細身のマイクで使うと緩すぎて抜け落ちてしまいます。なにせサイズが違っても写真では見かけがまったく変わりませんので、通販サイトではサイズの記載があるショップを探して対象マイクの外径寸法と照らし合わせてから購入する必要があります。この手のマウントは元々安価なので、国内でメーカー指定のオプション品やClassic Proの同等製品を買うのも手です。
こちらはRODE NT-2(初期型)用の純正品で構造は同じですが、上記のBM-800の付属品と比べると部材が太くややしっかりした作りです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/34/f5/j/o1280096015401638684.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/73/fb/j/o1280096015401638677.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/a1/96/j/o1280072015401638674.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/b9/4f/j/o1280096015401638672.jpg?caw=800)
こちらはStudio Project LSD-2の付属品です。このマイクはマイク径53mm重量953gと巨大で重く、明らかにマイクの重量にマウントが負けておりゴムが伸びるのが早いです。重量級マイク用のショックマウントRycote InVision USM(プラスチックが黒い方)ですら対応マイク重量は最大750gなので適合せず、長期間安心して使えるマウントが見当たらない状況です(でも利用頻度超低)。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/35/7c/j/o1280072015401638594.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/49/de/j/o1280096015401638623.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/f8/aa/j/o1280096015401638607.jpg?caw=800)
【購入先の例(多数あります)】
Shop911108213 Store
https://ja.aliexpress.com/item/1005002677998599.html
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240216/10/purplesounds/d9/d9/j/o1360090115402112529.jpg?caw=800)
寸法 長さ150mm 高さ60mm リング部直径95mm(BM-800付属品)
重量 125~225g(当方所有品の実測値)
価格 500~2500円位
備考 スタンド側のネジ溝は安いものだと樹脂製。金属製の場合もある。変換ネジも付属したりしなかったり。予備ゴムは多くの場合付属せず。
【使い勝手など】
ゴム紐の伸びしろが大きくクッション具合は緩めです。見た目に高級感がありませんがショックマウントとしての実用性には特に問題ありません。欠点はゴム紐の調整が悪いとすぐマイクが傾いてしまう事と、円筒部分にロゴや段差、スイッチやエンブレム等の突起物があるマイクでは取り付け・取り外しの際に傷が付いてしまいがちな事です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/04/purplesounds/f1/07/j/o0720128015401648422.jpg?caw=800)
構造が単純なのでほとんど壊れません(粗悪品は溶接がもげる)。劣化するのはまず2本あるゴム紐の輪で、次に円筒内部のクッション材(ゴムシートかスポンジかフェルト)です。ゴム紐が伸びてくるとクッションマウントの意味をなさなくなります。利用頻度が極めて低いマイクの場合はゴム紐をフックから外して保管しておくと良いでしょう。ほとんどの汎用ショックマウントでローソン100で売っている髪結い用のヘアゴム(メリー株式会社リングゴム標準サイズM No.5125)が無加工でそのまま交換用として使えます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240216/10/purplesounds/71/b2/j/o0800045015402116338.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/05/b0/j/o0800045015401638686.jpg?caw=800)
DAISOのリングゴムNo.42(細、黒、6個)直径6cm・太さ0.3cmも少しきつめでゴムが太いですが使えました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/01/1c/j/o1024076815401623904.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/8f/2e/j/o1280072015401623907.jpg?caw=800)
本記事最初の写真に出てくるBM-800付属品のゴム紐を外して実測してみると円周30cm(直径10.5cm)と緩めで実際のサイズには幅があるようです(6〜10cmのゴム紐であれば概ね使えるが、大型で重量級のものになっていくにつれ上側が短く下側が長い紐になっていく傾向がある)。そのせいか100均のヘアゴム用ゴム紐は最初に付いてくるものより伸びやすい気がします。クッション材が劣化した場合は剥がして円筒内部の粘着層を除光液(シリコンリムーバー)等の溶剤でふき取った後、フェルト生地かウレタン生地をパワーエースの速乾アクリアで貼るか、ゴムシートをボンドG17で貼るかして修理しています。生地が薄いとマイクの傷の原因になりホールド性にも影響しますので厚みが薄くなりすぎないように気を付けます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/25/7d/j/o0576102415401640771.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/9f/6a/j/o0576102415401640770.jpg?caw=800)
他にはスタンドに取り付ける角度を決めるヒンジ部分がすり減ってきて締めてもすぐ緩むようになったりします。ビニールシートなど挟むと一時的には使えるようになりますが、そこまで使えばさすがに交換でしょうね。
(がんくま)
【関連記事】
中華マイクショックマウントあれこれ(1)
中華マイクショックマウントあれこれ(3)
中華マイクショックマウントあれこれ(4)
中華マイクショックマウントあれこれ(5)
marantz ZP-1のクッションマウントを交換する
写真の品は激安コンデンサーマイクの改造で有名な中華マイクBM-800に付属してきたものです。同じ構造のマウントはありふれていて、Classic Pro MS-40/MS-50やMXLのマイク用純正オプション品MXL06/MXL-56/MXL-57等とほとんど同じです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/33/6d/j/o1280072015401638651.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/87/ed/j/o1280072015401638639.jpg?caw=800)
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内側にクッション材が貼られた円筒状の鉄板の弾性でマイクのケース部分を面でホールドします。取り付け取り外し時は2本のアームに力をかけて円筒を緩めます。上部と下部の直径が大きく変わらない円筒形状のサイドアドレス型コンデンサーマイクであれば汎用的に使えますし、安価なので使っている方も多いと思います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/9e/6a/j/o1280096015401638638.jpg?caw=800)
注意が必要なのはマイクの外径寸法に合わせて製品を選ばないといけない点です。中国の通販サイトで大量に売られている安価なショックマウントは大抵BM-800用で、同マイクはマイク径43.5mmとこの種のマイクとしては小型かつ軽量(ほぼ同様の外径のマイクにSEIDE PC-MeやiSK BM-700など)ですから、買ってもより大型で外径が太く重量のあるマイクには使えない場合があります。多少は無理が効く構造ではあるのですが、無理やり使えたとしてもマイク本体に負担がかかって変形やひび割れの原因となる可能性もあります。逆にもっと太いマイク用の製品を細身のマイクで使うと緩すぎて抜け落ちてしまいます。なにせサイズが違っても写真では見かけがまったく変わりませんので、通販サイトではサイズの記載があるショップを探して対象マイクの外径寸法と照らし合わせてから購入する必要があります。この手のマウントは元々安価なので、国内でメーカー指定のオプション品やClassic Proの同等製品を買うのも手です。
こちらはRODE NT-2(初期型)用の純正品で構造は同じですが、上記のBM-800の付属品と比べると部材が太くややしっかりした作りです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/34/f5/j/o1280096015401638684.jpg?caw=800)
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こちらはStudio Project LSD-2の付属品です。このマイクはマイク径53mm重量953gと巨大で重く、明らかにマイクの重量にマウントが負けておりゴムが伸びるのが早いです。重量級マイク用のショックマウントRycote InVision USM(プラスチックが黒い方)ですら対応マイク重量は最大750gなので適合せず、長期間安心して使えるマウントが見当たらない状況です(でも利用頻度超低)。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/02/purplesounds/35/7c/j/o1280072015401638594.jpg?caw=800)
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【購入先の例(多数あります)】
Shop911108213 Store
https://ja.aliexpress.com/item/1005002677998599.html
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240216/10/purplesounds/d9/d9/j/o1360090115402112529.jpg?caw=800)
寸法 長さ150mm 高さ60mm リング部直径95mm(BM-800付属品)
重量 125~225g(当方所有品の実測値)
価格 500~2500円位
備考 スタンド側のネジ溝は安いものだと樹脂製。金属製の場合もある。変換ネジも付属したりしなかったり。予備ゴムは多くの場合付属せず。
【使い勝手など】
ゴム紐の伸びしろが大きくクッション具合は緩めです。見た目に高級感がありませんがショックマウントとしての実用性には特に問題ありません。欠点はゴム紐の調整が悪いとすぐマイクが傾いてしまう事と、円筒部分にロゴや段差、スイッチやエンブレム等の突起物があるマイクでは取り付け・取り外しの際に傷が付いてしまいがちな事です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/04/purplesounds/f1/07/j/o0720128015401648422.jpg?caw=800)
構造が単純なのでほとんど壊れません(粗悪品は溶接がもげる)。劣化するのはまず2本あるゴム紐の輪で、次に円筒内部のクッション材(ゴムシートかスポンジかフェルト)です。ゴム紐が伸びてくるとクッションマウントの意味をなさなくなります。利用頻度が極めて低いマイクの場合はゴム紐をフックから外して保管しておくと良いでしょう。ほとんどの汎用ショックマウントでローソン100で売っている髪結い用のヘアゴム(メリー株式会社リングゴム標準サイズM No.5125)が無加工でそのまま交換用として使えます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240216/10/purplesounds/71/b2/j/o0800045015402116338.jpg?caw=800)
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DAISOのリングゴムNo.42(細、黒、6個)直径6cm・太さ0.3cmも少しきつめでゴムが太いですが使えました。
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本記事最初の写真に出てくるBM-800付属品のゴム紐を外して実測してみると円周30cm(直径10.5cm)と緩めで実際のサイズには幅があるようです(6〜10cmのゴム紐であれば概ね使えるが、大型で重量級のものになっていくにつれ上側が短く下側が長い紐になっていく傾向がある)。そのせいか100均のヘアゴム用ゴム紐は最初に付いてくるものより伸びやすい気がします。クッション材が劣化した場合は剥がして円筒内部の粘着層を除光液(シリコンリムーバー)等の溶剤でふき取った後、フェルト生地かウレタン生地をパワーエースの速乾アクリアで貼るか、ゴムシートをボンドG17で貼るかして修理しています。生地が薄いとマイクの傷の原因になりホールド性にも影響しますので厚みが薄くなりすぎないように気を付けます。
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他にはスタンドに取り付ける角度を決めるヒンジ部分がすり減ってきて締めてもすぐ緩むようになったりします。ビニールシートなど挟むと一時的には使えるようになりますが、そこまで使えばさすがに交換でしょうね。
(がんくま)
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中華マイクショックマウントあれこれ(1)
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marantz ZP-1のクッションマウントを交換する