中国の通販サイト、AliExpressで購入できた安価なマイクのショックマウント(サスペンションホルダー)5種類について書いていきます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/c2/02/j/o1280096015391304623.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/2d/85/j/o1280096015401623920.jpg?caw=800)
今回はスタジオで使うコンデンサーマイク用が対象で、ガンマイク用のショックマウントについては過去記事に書いています。純正品のショックマウントが高価で数を揃えるのが難しいとか、中古でマイクを買ったがマウントが付属しなかった、といった事情がある方の参考になるかも?なにせ、現物を見ないとわからない事が多すぎます。
■AKG H85タイプ
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/c8/cd/j/o1280072015391305116.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/81/a8/j/o1024076815391319488.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/36/06/j/o1280072015391319231.jpg?caw=800)
デザイン元と思われるオリジナルのH85はC414/214やC3000B等のXLRコネクタ部分が円筒状にマイク下部から突き出すテールパイプ形のマイクに使われているAKG純正品のショックマウントです。AKGのマイク以外にも同様にテールパイプ形状を持つ他社のマイクやペンシルマイクにも使えて意外と万能。今回輸入した製品はAKG純正品(以下本物と記す)と見た目が似せてあるものの構造は別物でした。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/5a/e2/j/o1280072015401623971.jpg?caw=800)
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/51/b4/j/o1280072015401623974.jpg?caw=800)
本物はマウント部分を回転させると中の機構が動いて締め付け部の筒の中にゴム板を付けた接触部分3本がせり出し、3点でテールパイプをホールドする複雑な仕組みです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/40/52/j/o1280072015401623982.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/97/1f/j/o1280072015401623983.jpg?caw=800)
輸入した製品はマウント部分の穴に漏斗状のパーツがはまっていて、これを下部からポリタンクのキャップのようなパーツで締め付けると漏斗状のパーツが潰れて口径が狭まり、面でマイクをホールドします。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/85/fd/j/o1280072015391305522.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/93/36/j/o1280072015391305743.jpg?caw=800)
しかし締め付けても4本溝が切ってある漏斗状のパーツの上部が潰れるだけでホールド力は弱く、ゴムで支持する本物と違って表面がツルツルなABS樹脂なのでマイク径Φ22mmのマイク(M-AUDIO PULSER-II)でも締め付け後にマイクに力をかけると滑って回転してしまいます(115gと軽いマイクなので抜け落ちることは無さそうですが)。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/61/b4/j/o1280072015391305863.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/6d/b0/j/o1280096015391305909.jpg?caw=800)
もっと重量があるAT4050/CM5(510g、マイク径Φ53.4mm、テールパイプ部の外径Φ18mmとΦ21mmの段付き)を載せてみると正立状態ではかろうじて使える気がしますが、逆さに吊る用途では抜け落ちてしまいます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/19/99/j/o1280072015401623986.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/22/e3/j/o0720128015391317524.jpg?caw=800)
未締時の漏斗状パーツの内径は24mm~25mm程度ですから、このショックマウントが使えるのはせいぜい支持部の外径が22~26mmの範囲のマイクだと思います。AKG C3000Bのテールパイプ部の外径はΦ23~25mmとテーパーがかかっていてAT4050より太いので少しマシです。販売元はこのマイク用として売っているのでAT4050で使おうと思うほうがイリーガルではあります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/24/b3/j/o1024057615401623901.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/cf/eb/j/o1280072015401623984.jpg?caw=800)
対策として厚さ1mmのゴムシートを横67mm縦22mmの短冊状に切り出し、AT4050をセットした段階で下側から漏斗状のパーツの隙間に押し込みました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/8c/49/j/o1280072015391317858.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/76/b0/j/o1280072015391317819.jpg?caw=800)
この状態で締め付けるとマイクは完全に固定され、逆さまに吊っても横向きにしても抜ける気配がありません。短冊ゴムを一緒に持ち歩くのがやや面倒ですが、これで使いたいと思います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/e4/ea/j/o1280072015391318475.jpg?caw=800)
ところで中国の通販サイトでは以前から本物のH85とまったく同じ構造の3点支持型マウントも売られています(いわゆるデッドコピー)。今回購入した簡易型?より高価ですが、こちらは本物同様に支持部の外径が19mm~26mmのマイクに対応します。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/a3/59/j/o1357076315401629684.jpg?caw=800)
しかし本物と同じで使っているうちに内部のプラスチック機構が割れて壊れてしまう欠点があります(以前は私も本物を使っていましたが割れると修理不能でした)。たまたまかもしれませんが中国製デッドコピーは買ってすぐ割れたという話も聞いています。今回輸入したものは樹脂の材質が本物より若干軟質で構造も単純なので本物と同じ壊れ方をする心配は無さそうですが、漏斗状のパーツが割れると修理不能でしょう。ゴムを挟んで締め付け量を控え目にすることで長持ちしないかなと思っていますが案外すぐ壊れるかもしれません。
【購入先】
Shop1102718092 Store
https://ja.aliexpress.com/item/1005006170390421.html
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/49/2c/j/o1378077515401627893.jpg?caw=800)
寸法 長さ170mm 高さ65mm リング部直径105mm
重量 95g
価格 1930円(送料無料)
※記載の価格は購入時のもので現在の価格やショップページの画像とは異なります。
備考 スタンド側のネジ溝は樹脂製で変換ネジも樹脂製のものが付属。予備ゴム付属せず。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/44/7e/j/o1280072015391319980.jpg?caw=800)
【使い勝手など】
固定さえできれば普通に使えます。他のショックマウントと比べてマウント部分を支えるゴム紐が短く本数が多いのでマウント具合は固めです。別記事にした別EA87タイプと同様にマイクの底部を固定する仕組みですが、こちらのほうが斜めや横吊りでも安定しやすいです。軽くて持ち運びにも向いていますがサイズは大き目です。AT4050では次の記事に出てくる汎用タイプを使うとロゴ部分に傷が入ってしまうのでこのマウントを使いたい。
購入先の商品説明を良く見ると今回輸入したAKGタイプの他にLEWITT LCT240/440やAustrian AudioのOC-18、TLM102/103のようなテールパイプが短いマイクにもマッチしそうな241タイプがあり、そちらは3点支持のように見えます。そっちで良かったかもしれません。どんなものかは買ってみないとわからないんだけど。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/a0/f1/j/o1000100015401627374.jpg?caw=800)
(がんくま)
【関連記事】
中華マイクショックマウントあれこれ(2)
中華マイクショックマウントあれこれ(3)
中華マイクショックマウントあれこれ(4)
中華マイクショックマウントあれこれ(5)
marantz ZP-1のクッションマウントを交換する
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/c2/02/j/o1280096015391304623.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/2d/85/j/o1280096015401623920.jpg?caw=800)
今回はスタジオで使うコンデンサーマイク用が対象で、ガンマイク用のショックマウントについては過去記事に書いています。純正品のショックマウントが高価で数を揃えるのが難しいとか、中古でマイクを買ったがマウントが付属しなかった、といった事情がある方の参考になるかも?なにせ、現物を見ないとわからない事が多すぎます。
■AKG H85タイプ
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/c8/cd/j/o1280072015391305116.jpg?caw=800)
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/36/06/j/o1280072015391319231.jpg?caw=800)
デザイン元と思われるオリジナルのH85はC414/214やC3000B等のXLRコネクタ部分が円筒状にマイク下部から突き出すテールパイプ形のマイクに使われているAKG純正品のショックマウントです。AKGのマイク以外にも同様にテールパイプ形状を持つ他社のマイクやペンシルマイクにも使えて意外と万能。今回輸入した製品はAKG純正品(以下本物と記す)と見た目が似せてあるものの構造は別物でした。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/5a/e2/j/o1280072015401623971.jpg?caw=800)
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![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/51/b4/j/o1280072015401623974.jpg?caw=800)
本物はマウント部分を回転させると中の機構が動いて締め付け部の筒の中にゴム板を付けた接触部分3本がせり出し、3点でテールパイプをホールドする複雑な仕組みです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/40/52/j/o1280072015401623982.jpg?caw=800)
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輸入した製品はマウント部分の穴に漏斗状のパーツがはまっていて、これを下部からポリタンクのキャップのようなパーツで締め付けると漏斗状のパーツが潰れて口径が狭まり、面でマイクをホールドします。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/85/fd/j/o1280072015391305522.jpg?caw=800)
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しかし締め付けても4本溝が切ってある漏斗状のパーツの上部が潰れるだけでホールド力は弱く、ゴムで支持する本物と違って表面がツルツルなABS樹脂なのでマイク径Φ22mmのマイク(M-AUDIO PULSER-II)でも締め付け後にマイクに力をかけると滑って回転してしまいます(115gと軽いマイクなので抜け落ちることは無さそうですが)。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/61/b4/j/o1280072015391305863.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/18/purplesounds/6d/b0/j/o1280096015391305909.jpg?caw=800)
もっと重量があるAT4050/CM5(510g、マイク径Φ53.4mm、テールパイプ部の外径Φ18mmとΦ21mmの段付き)を載せてみると正立状態ではかろうじて使える気がしますが、逆さに吊る用途では抜け落ちてしまいます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/19/99/j/o1280072015401623986.jpg?caw=800)
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未締時の漏斗状パーツの内径は24mm~25mm程度ですから、このショックマウントが使えるのはせいぜい支持部の外径が22~26mmの範囲のマイクだと思います。AKG C3000Bのテールパイプ部の外径はΦ23~25mmとテーパーがかかっていてAT4050より太いので少しマシです。販売元はこのマイク用として売っているのでAT4050で使おうと思うほうがイリーガルではあります。
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対策として厚さ1mmのゴムシートを横67mm縦22mmの短冊状に切り出し、AT4050をセットした段階で下側から漏斗状のパーツの隙間に押し込みました。
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この状態で締め付けるとマイクは完全に固定され、逆さまに吊っても横向きにしても抜ける気配がありません。短冊ゴムを一緒に持ち歩くのがやや面倒ですが、これで使いたいと思います。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240119/19/purplesounds/e4/ea/j/o1280072015391318475.jpg?caw=800)
ところで中国の通販サイトでは以前から本物のH85とまったく同じ構造の3点支持型マウントも売られています(いわゆるデッドコピー)。今回購入した簡易型?より高価ですが、こちらは本物同様に支持部の外径が19mm~26mmのマイクに対応します。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240215/00/purplesounds/a3/59/j/o1357076315401629684.jpg?caw=800)
しかし本物と同じで使っているうちに内部のプラスチック機構が割れて壊れてしまう欠点があります(以前は私も本物を使っていましたが割れると修理不能でした)。たまたまかもしれませんが中国製デッドコピーは買ってすぐ割れたという話も聞いています。今回輸入したものは樹脂の材質が本物より若干軟質で構造も単純なので本物と同じ壊れ方をする心配は無さそうですが、漏斗状のパーツが割れると修理不能でしょう。ゴムを挟んで締め付け量を控え目にすることで長持ちしないかなと思っていますが案外すぐ壊れるかもしれません。
【購入先】
Shop1102718092 Store
https://ja.aliexpress.com/item/1005006170390421.html
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寸法 長さ170mm 高さ65mm リング部直径105mm
重量 95g
価格 1930円(送料無料)
※記載の価格は購入時のもので現在の価格やショップページの画像とは異なります。
備考 スタンド側のネジ溝は樹脂製で変換ネジも樹脂製のものが付属。予備ゴム付属せず。
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【使い勝手など】
固定さえできれば普通に使えます。他のショックマウントと比べてマウント部分を支えるゴム紐が短く本数が多いのでマウント具合は固めです。別記事にした別EA87タイプと同様にマイクの底部を固定する仕組みですが、こちらのほうが斜めや横吊りでも安定しやすいです。軽くて持ち運びにも向いていますがサイズは大き目です。AT4050では次の記事に出てくる汎用タイプを使うとロゴ部分に傷が入ってしまうのでこのマウントを使いたい。
購入先の商品説明を良く見ると今回輸入したAKGタイプの他にLEWITT LCT240/440やAustrian AudioのOC-18、TLM102/103のようなテールパイプが短いマイクにもマッチしそうな241タイプがあり、そちらは3点支持のように見えます。そっちで良かったかもしれません。どんなものかは買ってみないとわからないんだけど。
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(がんくま)
【関連記事】
中華マイクショックマウントあれこれ(2)
中華マイクショックマウントあれこれ(3)
中華マイクショックマウントあれこれ(4)
中華マイクショックマウントあれこれ(5)
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