オーディオドラマ制作サークルpurplesounds@hotmail.co.jp過去作品は右側の「テーマ」から「作品」をクリックで表示されます。2026年4月26日(日)開催の M3-2026春 に参加します。スペース番号は G-16b です。
■試聴S-80Aを無補修のS-80と鳴らし比べてみました。モノラル音源をS-80A/S-80で左右に振って聞くとほぼセンターに定位しますので音量差はありませんがS-80のほうが僅かに高域が出ています。どちらも15kHz以上の超高域があまり出ない同じツイーターと思いますが4〜15kHzあたりS-80のほうが出ていて音の透明感や女性声の存在感があります。よく見るとパネル表面の仕上げやメッシュグリルの網目と固定ネジの有無など細かい外観にも違いがあります。また、S-80のほうが40Hz位の低い音がほんの僅かですが聞こえやすい。一方で100〜250Hz付近の解像度は改造S-80Aのほうが良くてオリジナルS-80はごちゃっとしています。ウーハーのネジの締め方で低音増しになるかタイトになるかが微妙に変わるので、S-80A にゴム製スペーサーを付けた影響かもしれません。ウーハー交換による位相(アライメント)の変化は特に気になりませんでした。裏側から見るとS-80とS-80Aの端子盤は異なり、ネットで検索して調べた画像を見た限り基板も違います。S-80のほうはHPF用もLPF用も電解コンデンサーで高域側の抵抗値は2.7ΩのS-80Aに対して2.2Ωのようです。この辺が前述の高域の印象の違いになっているのかもしれません。背面板の作りも微妙に違います。S-80のほうはエッジが破れている様子もなく正常動作しますが電解コンデンサーの容量やスポンジシールの劣化具合を見たいので分解を試みるもののグリルの取り外しすらできていません。S-80の販売当時の仕様書にはバーやシアターでの拡声用途の他にスタジオモニターとも書いてはあるものの私自身は20年近く所有しているけどS-80をミックス用に使おうと思ったことがありません。小音量時とそこそこ鳴らした時のバランス感が変わってしまうのが最大の理由ですが、レンジ感が狭く(特に最近のスピーカーと比べると明らかに高域が伸びない)、音がごちゃごちゃして聞こえる帯域があったり抜けが悪い帯域があったりで、これでEQかけるのはちょっとどうよと思います。ヤマハHS7と聴き比べるとその差は歴然としていてスピーカーの進化を感じます。ぶっちゃけ現代的な生っぽい音の再生は苦手なタイプのスピーカーと思います。が、良くできた音楽はスピーカーを選ばないね〜ってのも実感できます。液晶モニターが当たり前になった現代では重視されなくなりましたが、防磁型で10cmまでブラウン管テレビに寄せられるS-80には当時のステレオ小僧からするとプロが使うかっこいいAVスピーカーのイメージがありました。80's洋楽やシティ・ポップをこれで聴くと「あ〜当時街中や店内で聴こえていたのはまさにこんな音だったよな〜」と思えてその世代としては楽しいです。a-ha、pet shop boys、Murray Head、Michael Jackson、Starship、Art of noise、EPO、竹内まりや、大瀧詠一など聞いてみましたが良かったです。■スーパーS-80への道?ツイーターの交換を想定してみました。【ツイーター寸法】バッフル開口部径 約33mmフロントパネルへのユニット取り付け金属(アルミ鍛造)プレートのネジ穴対角距離 100mm(4穴)ダイアフラム取り付けネジ穴対角 距離 56mm(4穴)ダイアフラムドーム直径 約38mmダイアフラムコイル直径 約33mmギャップ径 約34mmメーカーでは1.25inchと公表していますが実質1.3inchツイーターです。S-80A自体の耐入力は100W(S-80は80W)ですがHPFでローカットされるためツイーター単体は45Wあたりからなんとか使えるのではないかと。良く似ている製品はAUDAX TW034X0(PDF)です。アルミプレート付きでボイスコイル径34mmです。耐入力も70Wと高く、アルミプレートのネジ穴を開け直せば付くと思います(もしかするとプレート上端は削らないと入らないかも?)。TW034X0には交換用のダイアフラムRW034X0がありますが、これも見た目は似ています。加工したら使えるかもしれません。ただし、TW034X0もRW034X0も後述の他の製品よりお値段は高めです(TW034X0は送料別で1個$130位)。純粋にダイアフラムだけが必要な場合、AlibabaやAliExpressでコイル幅33.5mmまたは33.7mmで生地幅53.6mmのVCLフェノール樹脂製のドーム型ダイアフラムを見かけます。33.5mmhttps://www.alibaba.com/product-detail/1-3-Inch-33-5mm-Inner_11000024727515.html33.7mmhttps://ja.aliexpress.com/item/1005010107193616.htmlhttps://ja.aliexpress.com/item/1005010102405054.htmlおそらくS-80/80AやTW034X0に適合するのではないかと思えます。しかし磁石側のギャップは1mm幅でシビアな部分なので現物を取り寄せて試してみないと本当に使えるかどうかわかりません。1.25inchではなく1inchのツイーターユニットであれば種類が多く、ネジ穴対角が55.8mmのTangband 25-1414SC/25-1744S/25-1719SあたりはS-80/80Aの金属プレートに付くかもしれません。が、プレートの内側の形状と干渉するような気がします。Tangband 25-1414SC実際に交換した方の記事もありました。はっきりとはわかりませんがVIFA(Peerless)のBC25SC06-04かDQ25SC16-04に見える。エレクトロボイスEVS-80(ニセコ旅物語☆ロッジ風ゲストハウス、口コミ宿!)https://nisekoinfo.blog.fc2.com/blog-entry-1469.html外形寸法4インチ(100〜110mm位)の4穴ツイーターユニットは取り付け穴を広げれば元の金属プレート自体を使わずに直接フロントパネルに固定できそうですが、内側からの取り付けになるのでバッフル穴周辺でビビリや隙間が発生しないようにクッション材を挟むなどの対策が必要かもしれません。しかし交換自体は可能と思われます。VIFA D25AG35-06https://ja.aliexpress.com/item/32828799314.htmlSOTAMIA DAS-300https://ja.aliexpress.com/item/1005009930874321.htmlyingDi YDQG5-36https://ja.aliexpress.com/item/1005008640025123.htmlチタンドームデュアルマグネット磁性流体の意欲作ですが定格30Wなので弱いか。中華メーカーのkasun(佳訊音響)には外形寸法104mmのツイーターが多数あってお値段も手頃です。自分がやるならAT-2900やQA-2101シリーズを取り寄せて試してみたい。kasun ツイーター製品一覧http://www.kasun.com.cn/product/c19/AT-2900https://ja.aliexpress.com/item/1005009428839387.htmlQA-2012Xhttps://ja.aliexpress.com/item/1005002846626171.htmlこれらのツイーターはオリジナルのツイーターより高域の特性に優れます。交換するとかまぼこ型の特性が改善され、ネットワークの調整次第で現代的なスーパーS-80になるのではないでしょうか。当ブログの記事を参考に修理をされる場合は自己責任でお願いします。(がんくま)【関連記事】Electro-Voice S-80Aレストア(1)Electro-Voice S-80Aレストア(2)Electro-Voice S-80Aレストア(3)Electro-Voice S-80Aレストア(4)
■エンクロージャーの外装フィルムを貼り替える前オーナーが外側に貼っていたゴムシート周辺を中心に外装のビニールフィルムが劣化しているので天板底板側面を剥ぎました。剥がれかけているので簡単に剥げるかと思いきや劣化していない真ん中部分はなかなか剥げません。金属スクレイパーを突っ込みながら格闘しましたが無理。ヒートガンでフィルムを温めながら少しずつ剥ぐ方向へ転換。7〜8cmの距離から8〜11秒ほど加熱します。この時フィルムを手で持っていると熱でちぎれるのと、加熱後もすぐ引っ張るとちぎれる(し火傷する)ので、2〜3秒待ってから引っ張る、を繰り返すと上手く剥げるように。ゴムシートが貼られていない方は剥がし方に慣れた事もあり40分ほどで綺麗に剥がせました。フィルムとの固着が強く下地ごと剥げてパーティクルボードの毛羽立った表面が露出した所とツルツルした下地が残っている所がまだら模様で両者の間に1mm以下ですが段差があります。そのままだとシートを貼った後に段差がはっきりと見えるので、段差がある所や凹みに木工パテを塗りつけてサンドペーパーで均して下地面を作成。木部が欠けている所も木工パテで埋めます。S-80A専用ブラケット用のネジ穴も今後使う見込みが無いのでパテで埋めました。ツルツルした下地の部分も含めサンドペーパーでざっと荒らしてから水を含ませた布で拭いて粉を取り一旦乾燥。これにマットブラックのダイノックシート(品番PS-110かPS-948)を貼るつもりでしたがダイノックシートの切売りサイズ(幅122cm)がこのスピーカーに必要なサイズ、長さ133cm奥行き18.5cmと折り合いが悪いです。余長を含めた2本分だと150x25cm 2枚(150x50cm 1枚)が必要で2m買う必要があり、すると結構なお値段(送料込みで8千円以上)な上に半分は余ってしまいます。たまたまサンゲツのリアテックシートの端切れ(200x48cm)が千円だったのでケチケチしてこれを使うことにしました。そんな理由で木目です。これを縦二つに切り分けます。端切れなので実測すると上端下段で幅に0.8cm程度差があり切断面が斜めです。貼り込み手順を考えると正確な直線で切り分ける必要があったのでどうにか工夫して真っ直ぐになるように切断。直線であると信用できる側の切断面に目印を入れておきます。ダイノックもリアテックも専用のプライマーがありますが高価で量が多過ぎなので代用品としてコニシ ボンド シールプライマー#7N 100g #60327を使いました。空気中の水分に反応して固化するので開栓したら当日内に使い切り、刷毛も使い捨てにしますので100均で購入。天気が良く風が弱い日を選び、塗布前にシリコンリムーバーを含ませた布で下地をぬぐって脱脂し、乾燥させてからプライマーを塗っていきます。適度な粘度(刷毛で広げやすく、垂れにくい)で塗りやすいですが臭いがキツいです。端側や曲線になっている角部分は塗り残しがないように念入りに塗り、ツルツル下地が剥げてパーティクルボードが毛羽立っている所はプライマーを吸うので重ね塗りしました。全体的な使用量は前面背面を除くスピーカー2本の側面全周で一缶100gの5分の4程使ったので、もし背面も施工していれば一缶でちょうど位です。ここからの待ち時間がよくわかりません。他の方の記事によると20〜30分ほどと書いてあるので30分ほど経過してからフィルムを貼り始め。背面板と側板の接合部に直線の切断面を沿わせて空気を抜きながら貼り込みます。前の写真にあった青いヘラは硬すぎてシートに傷がつくのでスキージーにはなりませんで手で押さえながら。角のR部分はたるみやすいので少し引っ張って貼り、一周して貼り始め位置まで来たら少し重ねて切ってフロントパネル側の余長をカッターナイフで切り落とし、最後に重なっていた所を切って重複分を剥がしました。冬で気温が低く接着が弱いのでヒートガンを弱にして少し離れた所からまず板面の真ん中部分を軽く温めて(20度くらい?)フィルムを密着させ空気を周辺部分へ抜く。それから同様に端部分を温めて内側から外側へ向けて撫でつけて角部分やフィルム端を密着させる(このために端部や曲線部にプライマーをしっかり塗っています)。温める時ヒートガンが近すぎたり温度が高かったりするとシートが伸びてシワになってしまいます。ここは残念ながら失敗した部分です。下地の凸凹はこんな感じで遠目に見るとわかりませんが近くでよく見るとわかる。下地処理をしておいて正解でした。完璧を目指すならパーティクルボードの毛羽立った部分を完全にパテで埋めてツルツル下地と同じ高さになるまで削って均すべきでしたが個人的にはこれでも満足。次やったらもっと上手くやれるだろうけれど。前のフィルムがきれいに剥がせた面は仕上がりも綺麗です。とはいえ素人の手による施工なので、後々浮きや剥がれが出る可能性があります。リアテックシート施工マニュアル(PDF)なお、プライマーの有機溶剤っぽい臭いが強烈で部屋に置いて我慢できる程度に抜けるまで数日かかりました。■その他背面板のバックプレート用のボルト穴も内部側が錆びており鉄粉の発生を止めるために錆止めを塗りました。この穴はM6用のホールキャップで塞ぐつもりでしたが合わず、(カメラ用として身近なわりには入手に難儀する)1/4-20 x 3/8"ネジで塞ぎました。内部のチリを掃除機で吸い出し、吸音材もホコリを払って再装着。背面板がふやけて剥離しかけだったり凹んでいたりした所を木工ボンド等で補修し、パテで埋めた所や角部分は脱脂して塗装。背面側の角部分は使っているうちにぶつけてまた凹むでしょうし、黒く塗って補修痕が目立たなくなっていれば良しとします。フロントメッシュグリルはサンドペーパーで表面と側面の錆を落としつつ塗装のため下地を荒らし、残った錆にはサビ変化剤を塗りました。例の錆と見分けがつきにくい赤い泥が付いていて、錆の方はサビ変化剤を塗ると黒くなるのですけど泥土はそのまま赤くて目立つので歯ブラシや爪楊枝で除去してから側面→表面の順につや消し黒で再塗装しました。裏側は錆止めのみです。EVのエンブレムはプラ軸を止め輪で止めてあったのですけどこれを外そうとすると両方とも折れ、やむなく両面テープ固定になりました。フロントグリルを止めるネジ穴が欠けていた所はネジに離型材としてワセリンを塗って仮締めし、外側からエポキシパテを盛って成形、塗装しました。しかしこういう壊れ方の場合はエポパテ盛ってもネジ周りに圧力がかけられず接着も悪くもげてしまいなかなかうまくいきません。元の柱を取り除いて新しく太い台座を作り、ドリルで穿って新規にネジ穴を作るほうがまだマシです。08LB050Uの配線も抜け止め対策をしてフロントパネルを装着。メッシュグリルを取り付けてレストア作業は完了しました。木目調になると家庭用スピーカーみたいな印象が強まりますね。つづく当ブログの記事を参考に修理をされる場合は自己責任でお願いします。(がんくま)【関連記事】Electro-Voice S-80Aレストア(1)Electro-Voice S-80Aレストア(2)Electro-Voice S-80Aレストア(3)Electro-Voice S-80Aレストア(5)
■ネットワークのコンデンサーを交換ネットワークは背面側のネジ6本を外せば簡単に取り出せます(木ネジなのでネジ穴は弱い)。回路図にしてみました。過入力プロテクターとしてポリスイッチ2個が入っている他はオーソドックスな12dB/octの2WAY用ネットワークです。※S-80AとS-80のネットワーク基板は異なります。AIに質問するとコイルのインダクタンス値の例を計算してくれますが実測していませんので記入していません。ウーハーのハイカット用には10J200V(10uF/200V)のフィルムコンデンサ、ツイーターのローカット用には3.3uF/100Vのチューブラ型電解コンデンサーが付いていました。スペースに余裕があるので高域側の30年前の電解コンデンサーを秋月電子で買ってきたSuntan製3.3uF/250Vのメタライズドポリエステルフィルムコンデンサに交換しました。TSフォーンジャックの半田付けを外さないと基板が分離しないので隙間から吸い取り線やハンダゴテを突っ込んでの作業。コンデンサーの固定には接着後も体積が残るバスボンドかセメダインスーパーXを使います。未交換側と鳴らし比べたところ高域の出音が劇的に改善しました。元々現代的な他のスピーカーと比べるとハイハットのような超高域の出方が弱いかまぼこ型の特性(カタログ特性値で80Hz〜15kHz)なのですが、それでも全然印象が違います。交換後に未交換の方を聞くともう使う気になれないです。両側とも交換です。ウーハーとツイーターの音量バランスを調整しようと思えばツイーター側の抵抗R3 2.7Ωを交換することになります。ウーハー交換直後の試聴では中音〜中低音がやや強すぎかなと思いましたが、コンデンサー交換で高域の出方が改善し、ウーハーの取り付け方法改良で余計な振動が無くなり低音がスッキリしたことから聴感バランスが改善したようでスイープ信号を聴いてもクロスフェードが気にならないことから回路定数はそのままです。ツイーター交換の可能性の話は続編(5)に書きます。■スタンドアダプターの取り付け穴を追加S-80には底面や側面にM8のボルト穴が2つありサウンドハウスのプラ製スタンドアダプターを付けてあります。S-80Aの底面にはオプションの壁付けブラケット用の穴はあるもののスタンドアダプターが取り付けられるボルト穴が無いので改造します。エンクロージャー天板と底面のパーティクルボード板厚は15mm位のようです。S-80現物の穴位置を測定するとフロントパネルとエンクロージャーの接合点(表面のビニールフィルムの前端)から72mm、側板外面から約75mmで2つの穴の距離は120mmでした。下穴径は11mmでボルト穴の深さは30mm。ツバ無しの鬼目ナットが深さ10mmの所にあります。S-80AではM8x13のツバ有りネジ込み式の鬼目ナット(ムラコシ製)を使います。ツバ部分の直径は15mm。厚さは0.8mmほどか。https://murakoshishop.com/smartphone/detail.html?id=000000000162S-80とS-80Aの横幅は数ミリ異なるようなので穴距離が120mmになるように位置を調整し11mmドリルで深さ13mmの下穴を開けることにしました。ウーハー交換でオリジナルより重心が少しだけ前に移動しているかもしれませんがフロントからの距離は変更せず。小刻みに深さを測りながら空けていたのですが、少し力を入れたらスコンと貫通。内部の接着剤に当たって貫通しなかった穴もあります(真ん中の小さい穴はS-80A専用ブラケットの取り付け穴です)。外装フィルムを貼り替え後に指で押して穴位置を確認し、デザインナイフで穴を開け、六角8mmをインパクトドライバーの先に付け手で少し回して真っ直ぐ入っていくのを確認したら締めつけ固定。アダプターで隠れる部分ではあるけれどフランジは少し浮きますね。机にそのまま置くと傷が付きますので、その使い方も想定されるなら埋め込み式の鬼目ナットのほうがモアベターです。M8x20mmのボルトとワッシャーでスタンドアダプターを仮止めして内側から貫通穴をパテで埋めました。底板の強度のみに頼る構造なので、ボルト穴の裏側に補強があると思われるS-80ほど頑丈ではないと思います。つづく当ブログの記事を参考に修理をされる場合は自己責任でお願いします。(がんくま)【関連記事】Electro-Voice S-80Aレストア(1)Electro-Voice S-80Aレストア(2)Electro-Voice S-80Aレストア(4)Electro-Voice S-80Aレストア(5)
■ウーハーの取り付け方法を検討するサイズを検証します。フロントパネルはウーハー取り付け部の周囲にある4本のボルトを抜き、下側を持ち上げつつ斜め手前方向へ引くと外れます(上側に爪がある)。パネルとエンクロージャーの接合面に幅10mm厚さ1mm程度だったと思われるスポンジシールがぐるりと貼ってあり劣化して粉になっているので剥ぎました。【S-80Aフロントパネル】バッフル開口部の直径181mm樹脂製エッジカバーリングの内周直径185mm樹脂製エッジカバーリングの外周直径222mm樹脂製エッジカバーリングの厚み5mmウーハー取り付けネジ穴対角距離(Mounting hole PCD) 195mm【元ユニット(84497)】外周直径(Overall Diameter) 209mmフランジ面の幅15mmバッフル開口部に必要な直径(Baffle Cut-Out Diameter)209mm-15mmx2=179mm取り付けネジ穴対角距離(Mounting hole PCD)196mm奥行き(Overall Depth)94mm【08LB050U】外周直径(Overall Diameter) 210mmフランジ面の幅12mmバッフル開口部に必要な直径(Baffle Cut-Out Diameter)210mm-12mmx2=186mm取り付けネジ穴対角距離(Mounting hole PCD)196mmフランジ面の幅とネジ穴の比較【BOSEユニット(289918002)】外周直径(Overall Diameter) 209mmフランジ面の幅14mmバッフル開口部に必要な直径(Baffle Cut-Out Diameter)209mm-14mmx2=181mm取り付け穴対角距離(Mounting hole PCD)193mmBOSEのウーハー自体はそのまま付くがネジ穴が微妙に合わなかったのがわかります。サウンドハウスのレビューによるとCELESTION TF-0818はS-80にそのまま付くらしいです。【TF-0818】(メーカー仕様ページ)外周直径(Overall Diameter)208mmバッフル開口部に必要な直径(Baffle Cut-Out Diameter)183mm取り付け穴対角距離(Mounting hole PCD)195〜199mm(ねじ穴が縦に長い)183mmだと本当にぴったり入るのか?まあネジは締められるんでしょうね。しかしお値段が08LB050Uの3倍近くします。性能は上でしょうが2本買ったら正常動作する中古品より高くなる。08LB050Uに合わせてバッフル開口部を5mm広げるのは大変(ABSの円形枠の肉厚が減って強度的にも不安)なので、対策として厚さ3mmのゴムシートでスペーサーを作ってフランジ面を嵩上げしてみることにしました。OLFAの円切りカッターを使って300mm角のゴムシートから外周224mm、内周186mmのリングを切り出し。樹脂製エッジカバーリングと同じ位置に4.5mmのねじ穴を4箇所開けます。ゴムなので加工精度が低くても1mm程度のサイズ違いは吸収できるだろうという読み。バッフル穴の周りには他のスピーカーと同様にスポンジシートが巻いてあった形跡がありますが今回はゴムスペーサーがその役割を兼ねるので省略。しかしまだバッフル穴が小さくスペーサーからフランジ面が浮きますので、やむなく穴を広げます。といってもスペーサーがあるので円形枠の全周を垂直に広げる必要はなく、前面側の角だけ1.5〜2mm程度カッターナイフで削ってサンドペーパーでならすだけ。要は浮きを3mm以内にできれば良い。作ったゴムスペーサーを間に挟んで、これでウーハーの前面がフロントグリルに当たらない高さできっちりネジを締めて固定できるようになりました。円形枠の内側は元の181mmのままです。元のユニットより08LB050Uのほうが重いのでスピーカー自体の重さが若干増しました。■ツイーターのメンテナンス片方のツイータードームカバーが茶色く錆びており、そのままだと腐食崩壊するので対策が必要です。ツイーターは四角いアルミ製の金属プレートで内側からフロントパネルにネジ止めする構造です。金属メッシュのドームカバーは1mm厚位のクッション素材(ゴムシート?)でプレートに固着しています。最初は強力両面テープ固定かと思いましたが錆びていないほうは分離できたので本来は挟んであるだけのようです。全体が錆びていますが幸い押すと崩れるような段階までは腐食していません。金属プレートからツイーター本体とダイアフラムを取り外します。ツイーターの磁石は強力なのでドライバーやネジ等周囲の金属物が吸着してダイアフラムやコイルを破壊しないようによく注意します。錆びているドーム部分の裏表を金属ブラシで磨いてから錆で塞がっている穴を伸ばしたクリップの先で開け、錆粉を飛ばしてから錆止めとしてサビ変化剤を筆で錆の上から塗ります。乾燥後、外から見える前面側はその上からつや消し黒のスプレーで塗装。ダイアフラムにも鉄粉が付着しています。幸いネトネトにはなっておらず乾燥しています。ここを乱暴に扱うとダイアフラムの皮膜が剥げてしまうので刷毛や養生テープの粘着面を使って汚れを取り去ろうとしてみましたがあまり綺麗にならず、水で濡らしたキッチンペーパーで慎重に汚れを溶かして取りました。もっと綺麗にしようと溶剤を使うとコーティングが剥がれる可能性があり、剥がれたら剥がれたで再コーティングする手もありますけど特性も変わるしできればやりたくない。この程度でやめておきます。マグネット側のコイルが入る溝(ギャップ)を自動車用のブレークリーンと折りたたんだ紙で掃除します。幸いこの溝の中は綺麗で鉄粉や液体等の侵入はなく、最後にブロアーでチリを飛ばしてコイルを曲げないように注意しながら元通りに組み立てました。茶色くなっていない方のツイーターも分解してチェック。綺麗ですがカバーの裏に少し錆が出ていて同様に錆止めと塗装、ギャップのクリーニングを行いました。左右共に「金の波千の波ピアノソロ(窪田ミナ)」と「ばらの茂み(新居昭乃)」による歪みチェックをクリア。錆びている側のフロントパネルの裏側を見るとツイーター穴の下に液垂れの跡があります。このスピーカーのあちこちに付着している茶色い汚れは錆ではなく赤土を含んだ泥のようです。おそらく雨天の屋外でスピーカーの前面から泥水を被ったものと思われ、その後メンテせずに放置されたためにドームカバーや内部のボルト穴が錆び鉄粉が発生してしまったらしい。フロントパネルとエンクロージャーの接合面には幅10mm厚さ1mmのEVA素材のスポンジシールを貼りました。このシールが無いと低音が出た時エンクロージャーとフロントパネルの接合部分がバリバリと鳴ってしまいます。つづく当ブログの記事を参考に修理をされる場合は自己責任でお願いします。(がんくま)【関連記事】Electro-Voice S-80Aレストア(1)Electro-Voice S-80Aレストア(3)Electro-Voice S-80Aレストア(4)Electro-Voice S-80Aレストア(5)
Electro-Voice(EV)のS-80A 1997年製を修理します。状態は悪くジャンク品です。売り主によると片側のウーハーが鳴らない、鳴る方のウーハーはエッジ破れ、ツイーターは両方鳴るとのこと。動作品のS-80を別に一組持っているので小規模PAで4本鳴らしたい。とは言えS-80は1980年代の製品でこれを現代のPA現場で見かけることはまずありえません。S-80AはS-80のマイナーチェンジ版らしいのですが実用上の違いは設置金具の装着方法程度?どちらも8インチ(20cm)ウーハーと1.25インチ(3.2cm)のツイーターによる2WAY PAスピーカーなのでウーハーもツイーターもオリジナルに拘らなければ流用可能品がありますし張り替え用のエッジの入手も張り替え作業もさほど大変ではないでしょう。古いけれど外観部品が壊れていなければ必ず修理できるはず。■故障原因を探るウーハーが鳴らないほうのフロントメッシュグリルを外しました。グリルを止めるネジ穴が割れています。グリル自体はネジが効いていなくても勝手に外れる事はまず無いので実用上は振動防止のスペーサーを挟んで固定なりでどうとでもなるでしょう。ウーハーを止める4つ穴の樹脂製ホルダーリングを外します。ネジの色が違うのは何故なんだい?おや?BOSE 289918002なるウーハーが付いている。防磁品でBOSEの8インチというと301あたりのウーハーでしょうかね?取り付けネジ4本のうち3本がタッピング。本来のネジ穴位置と微妙に合わないのを強引にタッピングで付けたっぽい。端子部分を見ても元から付いていたのがこのウーハーだったとは思えません。配線ミスか?とも思いましたが調べてみるとボイスコイルが断線しています。続いて鳴るけどエッジが破れている方を分解すると違うウーハーが入っていました(こちらのネジは4つとも同じ)。84497 97.3 TMと印字があります。端子板周辺の特徴を見るにこちらはオリジナルのEVのウーハーユニットかもしれません。左右で違うユニットのまま修理するわけにいかないのでエッジの貼り直しは諦めウーハーはどちらも新品に交換です。修理後の用途もイベント用のサブスピーカーなので、そこそこ鳴れば良いということで安価で入手性に優れたサウンドハウスのCSP8用のウーハーを買います。CLASSIC PRO 08LB050U ウーハーユニット (08LB050U) ウーハーユニット、CSP8/CSP8P用、WOOFER 数量: 2税込単価: ¥3,780 / 税込金額: ¥7,560https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/24860/パラメーター表(PDF)元のウーハーとの比較(元ウーハーのウレタンエッジが死んでいるので躊躇なく伏せて置いていますがエッジが生きている場合は負担がかからぬよう配慮が必要です)。08LB050Uのほうが奥行きがあるように見えますが、フランジ面からだとそんなに変わりません。08LB050Uのほうが重くて金属部分の剛性感が高いです。値段のわりに品質が良くオリジナルユニットよりコスパは高いと思います。レビューによるとSX-80にはそのまま使えるそうですが、さて。このユニットはファストン端子の極性表示が見当たりませんがサウンドハウスのウーハー交換動画を見る限りではマイナス側が.110でS-80オリジナルの.187より細いです。そのまま挿せますが振動で抜けるので本組みする時は自己融着テープで巻いて固定しよう。プラス側はオリジナルと同じ.187です。むう、残念ながらバッフル穴の口径が小さく入りませんでフランジ面がバッフル板から浮いてしまいます。 加えて前のBOSEのウーハーを取り付ける際にネジを無理やり斜めにねじ込んだせいかネジ溝が破壊されていてM4x15mmのネジが入っていきません。試しに本来はカバーである樹脂製ホルダーリングをスペーサーとしてバッフル板との間に敷くとネジが締められる程度には付きますがやはり微妙に浮いてフロントグリルに08LB050Uの円周前面が接触します。とりあえず動作確認。左右共にちゃんと音が出ました。一聴して分かるほど左右の音質が違うこともなくツイーターとネットワークは両方生きているようです。S-80Aのクロスオーバー周波数は2.0kHzでCSP8の2.5kHzより下なので、ツイーター無交換なら周波数の変更は不要に思えますがミッド出過ぎか?ツイーターの音は出てるけどなんだか弱々しい。つづく当ブログの記事を参考に修理をされる場合は自己責任でお願いします。(がんくま)【関連記事】Electro-Voice S-80Aレストア(2)Electro-Voice S-80Aレストア(3)Electro-Voice S-80Aレストア(4)Electro-Voice S-80Aレストア(5)
FX-D03Jはパソコンやゲーム機のUSB端子に接続してSPDIFデジタル音声信号を出力する変換アダプターで、アナログ音声信号を出力するUSB D/Aコンバーターに対してD/Dコンバーターと呼ばれています。ややニッチな製品と思います。私は同じ用途で長年TiのPCM2704を搭載したUSB-DACを使用してきました。安定度も高く安価でMac/Linux/Windowsのどれでもドライバ無しで使えるので重宝したものの48kHz以上のfs(サンプリング周波数)には対応せず、さすがに時代遅れになってきました。一方、DAWの出力をSPDIFに出したい場合はPCM2704をASIO4ALLで鳴らすか、より安定的にはM-AUDIOのFast Track Proに付いている同軸SPDIF In/Outを使っていました。ところがNuendo12からNuendo14へのアップデートでWindowsのシステムログに”Detected Unrecognized USB Driver”エラーが出てFast Track Proが使えなくなってしまいました。そこで今回新たにFX-D03J+を購入し半年ほど使いました。用途が一般的な音楽再生ではなくCubase/NuendoというDAWでのモニター用途なので、その方向でレビューします。■実は4種類あるD03、購入時に見極めが必要FX-D03Jと名がつく製品には4種類ありますので用途により購入時に買い分けが必要です(重要)。◆FX-D03J(旧型 〜2022/2)VIA VT1728 16/24bit fs96kHzまで ※中古を買わない限り選択不可◆FX-D03J(新型 2022/2〜)SAVITECH SA9023 16/24bit fs96kHzまで◆FX-D03J+(本製品)SAVITECH SA9123 16/24bit fs192kHzまで◆FX-D03J+ game editionC-MEDIA CM6642 16/24bit fs192kHzまでと、外観はほぼ同じなのに内部に使用されているUSB-I2C chipが違います。WindowsやMacで単純に音楽再生に使う場合は安価なD03Jを含めどれを買っても使えますが、192kHzのハイレゾ再生に対応するのは型番に"+"が付いている2機種だけです。そしてPS4/5や初代switchなどゲーム機でも使いたい場合は相性問題が少ないFX-D03J+ game editionを買うべきです。なお4種類すべてDSDには非対応なのでDSDも再生したい場合は本製品以外のDACを検討しましょう。ではgame editionではない無印のFX-D03J+には何のメリットがあるのか?C-Media CM6642にはASIOドライバがありません。このため本記事と同じ用途、すなわちCubase/NuendoやStudio One、DaVinci ResolveなどASIOに対応したWindows版のDAWで安定利用するためにはSAVITECHのICを使ったFX-D03J(新)またはFX-D03J+(game editionでは無いもの)が必要です。この用途で使う場合は間違ってgame editionを買わないように注意して下さい。購入先はAmazonや楽天のNFJ公式ストアか、秋葉原ならコイズミ無線で店頭購入できますが、私が購入した2025年6〜7月の段階だとAmazonではgame editionではないFX-D03J+を売っていませんでしたし、コイズミ無線でも店頭在庫は無く取り寄せになっていました(それだと店頭購入の意味が無いんですよコイズミ無線さん……)。よって楽天で購入しました。■使ってみて感じたメリットとデメリット【メリット】・音は悪くない。厳密に言えばD03J+の音を聞いているわけではなく接続したDACの音を聞いているのでD03J+の音が良いと言っているわけではないが、D03J+が原因で音が悪くなる要素は無く規格通りに変換している感じ。・ASIO対応なのでSPDIFまたはAES/EBUでデジタル入力できるDACやD/A機能を搭載している機材ならなんでも再生用のUSBオーディオインターフェース化できる。たとえばHDCAMビデオデッキやYAMAHA 01V初代なんかでもUSBから音が出せる。・近年の安価なUSB接続のオーディオインターフェースではフルスケールデジタル0dBを電圧値+20〜24dBuで出力できない場合があるが、D03J+を業務機に繋いだ場合は規定通りに出力できる。・外部電源不要でコンパクト省スペース。操作スイッチも無いのでラックの中など手が届かない場所に置いても利用できる。【デメリット】・USBケーブルの品質が安定度に出る印象がある。・DAWで再生開始点の音の頭が欠ける事がある(レイテンシー多めにすると改善するかも?)。出力を録音ソースに使う時は再生開始点を手前にするなど注意が必要。ポン出し用途には不安。・オーディオインターフェースとしての安定度はRMEやMOTU等その分野の一流メーカー品と比べるとあまり高くない。・短く再生してすぐ停止、すぐ再生というDAWで良くやる操作を繰り返すと認識しなくなることがある(FX-D03J+の問題というよりOSやPCスペックの問題かも)。以下の3点は本製品の仕様上当然の事なので欠点ではありませんが、・ヘッドホン端子が無い。外出用にノートPCと共に常に持ち歩くUSB-DDC用途としては本機ではなくFIIO E10K type-Cを使っている。これだとOpticalが無いが同軸SPDIFとアンバラアナログで出せてASIO対応。・WordSync信号を出力できないので本機のSPDIFデジタル出力にスレーブで同期させる他にシンクロのしようが無い。・録音機能が無い(Fast Track Proと比べた場合)。多機能品ではないので割り切りが必要です。■FX-D03J+の利用方法当方の使用環境はHP製ノートPCのProBook450G3で、OSはWindows11、利用アプリはSteinberg Nuendo14とfoobar2000、VLC、WindowsMediaPlayer等です。本製品はUSBクラスコンプライアント(USB Audio Class v1.0とv2.0)に対応していますのでWindows10/11であればドライバインストール無しでOS標準ドライバが認識しますが、DAWで使う場合はSAVITECHのASIOドライバ(BRAVO-HD)をNFJ公式ストアのリンクからダウンロードしてインストールしておきます。本製品に外部電源端子はなくUSBのプラグインパワーで動作します。当然の事ながらUSB経由の電源供給容量が少ないと動作が不安定化しますし、USBケーブルの良し悪しで安定感に差が出る印象が強いです。トラブルに遭わないためには、見た目が高級なケーブルである必要は無いですがSA9123の対応伝送規格USB2.0以上に対応した新しくてしっかりしたケーブルを用いて、PC本体の接点を清掃したUSB端子に挿しましょう。Nuendo側からはBRAVO-HDとしてASIOオーディオデバイスが見えこれで問題なく使えます。コントロールパネルを開くと下部に再生しているフォーマットが表示されます。このパネル(BRAVO-HD Audio CPL)の上段の左右のfs列はSA9123のPlayback/Recordの設定と思われますが実際には再生アプリのデータに依存しますし録音機能は無いので設定しても実質的な意味はないようです。切り替えができるのは下段の16bit/24bitとBuffer Sizeです。ASIO再生中は最下段に赤字で再生フォーマットとバッファーサイズ(ms)が表示されますが再生中に切り替えても表示には反映されませんで次回再生開始時に更新されます。24bitDSDの文字が見えるもののDSD出力はできないようです。Steinbergの汎用ASIOドライバからWASAPIデバイスとしても見え出力ポートを指定すればこちらで音を出すことも可能です。入力ポート側にもFX-D03J+が見えますが、これはSA9123の機能として見えているだけで実際には入力端子が無いので使えません。foobar2000でもfoo_out_asioをインストールしてあればNuendoと同様にASIOとWASAPIの複数のポート名がFX-D03J+として見えます。WASAPI側の設定はWindowsのサウンド設定からできます。基本的にASIOでしか使わないのでここは初期設定のままかも?ASIOとWASAPIは並列で動いていますので例えばNuendoでASIOをfoobar2000でWASAPIを指定しているとNuendoとfoobar2000の再生音を重ねてFX-D03J+から出せますが、サンプルレートが違うと正常再生にならない場合があるはずなので事故になりかねません(Windows側をサンプルレート自動変換でDAW側のfsに合わせてあるとやれなくはない)。作業中にASIOがハングアップしちゃったので生きてるWASAPIで音出しして事なきを得た、なんてことはありました。出力端子は光TOSLINK(Optical)と同軸(Coaxial)があります。私はCoaxial接続で利用していますがOptical接続のほうがまともとレビューに書いている方もいます。このケーブルも動作の安定度に関係しますのでアナログ音声用のチープなRCAケーブルを流用したりしないで75Ω同軸ケーブルを使います。SA9123はfs32/ 44.1/48/88.2/96/176.4/192KHzに対応しますが単品のオーディオインターフェースと違って受信側のDACが対応しない場合は動作がおかしくなりますし機種によってはfs切替でノイズが出ることもあり得ます。私が通常本機経由で再生に使うDACはdbxのQuantum2(AKM AK4393VF)です。MOTU 2408mk2やLucid 88192、RAMSA WZ-D35、Behringer DCX2496にも繋いでみましたがいずれも問題なく音が出ました。同軸SPDIF入力が無くXLRのAES/EBU入力にしか対応しない機種相手にはカナレのインピーダンス変換トランスBCJ-XP-TRAまたはBCJ-XP-TRCを使ってRCA-BNC75ΩからXLR110Ωに変換します。 SPDIFとAES/EBUデジタルは本来別の規格です。しかしPCMの音声データのビット位置が同じなので、よく知られている通りこのように接続するととりあえず音は出ます。ただし音以外の制作情報は欠落したままなので単純に音を再生する以上の事はできません。私の場合は大半が24bit/48kHzのお仕事音源再生で、たまに趣味の音楽再生で16bit/44.1kHzを使用、96kHzや192KHzでは滅多に使いません。DAW利用では2chステレオ出力のみしかできずDAC側が多チャンネルでも使えるのは2chだけです。WASAPIの設定にあるようにホームシアター用のアンプに繋ぐとパソコンからのDTSやDolby AC-3サラウンド再生には対応するようです。SPDIF出力は一対一の機器接続しか考慮されていない規格なのでデジタル同期クロックは再生側のPCをマスターとして受信側のDACはFX-D03J+からの入力デジタル信号にスレーブでしか使えません。ネット配信用途などで複数のデジタル入力やサンプルレートが混在するような用途に本機は向かないと思われます。■基板だけなら……FX-D03J+の中身だけとほぼ同じものを大陸通販で購入できます。同じASIOドライバで動くと思われます。FX-D03J+自体が安価なので価格的にはさほどメリットを感じませんがD/A機器側に内蔵してUSB機器にしちゃう用途に使えそうです。SA9123のI2S入力の接続まで頑張ればFireWire式の古い2in/2outのオーディオインターフェースをUSB仕様に改造できるかも?デコーディングボードPC+メタルデコーディングボード高品質 LJM SA9123 USB to SPDIF 光学I2S出力 24BIT 192K HiFi SA9123L DAC-A用https://ja.aliexpress.com/item/1005009382550811.html参考までに公式掲載によるFX-D03J+の中身はこんな感じ。(がんくま)
現行製品ではありませんが、メーカー様より整備済みの店頭展示引き上げ品を格安で譲っていただきデスクトップスピーカーとして数ヶ月利用しました。忌憚無きレビューをします。■初代、後継品との違い後継の現行製品はCR-3.5、先代はCR-3で、CR-3Xはシリーズ2代目です。初代CR-3との大きな違いは内蔵アンプがアナログAB級からデジタル(いわゆるD級)になっていて消費電力が少なく発熱が抑えられる反面、他の方のレビューでは雑音(ホワイトノイズ)が気になると書かれています。後継品のCR3.5はトーンコントロールや設置環境に合わせた音響補正切替が付いたようです。当方が入手したものはアナログ入力のみでBluetooth受信機能はありません。■サイズ感は?写真だけ見ていた時の私の脳内予想よりも少し大きいです。fostex PM0.4とほぼ同じサイズで、fostex 6301Bや以前修理したTASCAMのVL-S3BTよりは大きいです。片方のスピーカーに電源とパワーアンプ、入力端子、ボリューム、ヘッドホン出力が搭載されていて反対側のスピーカーにはパワーアンプの出力だけを先バラ線で配線します。パワーアンプ搭載側を左にするか右にするかのスイッチが搭載されていて配置状況や右利き、左利きに合わせて柔軟に対応できる工夫があります。入力はTRS/RCA/3.5mmステレオミニの3系統。TRS入力に+4dBu入力を接続しました。説明書のブロック図によるとTRS入力は電子バランスになっていてよくあるコールド側がGNDに落ちる簡易バランスにはなっていないようです(RCA入力はTRS入力がアンバランス化された後に合流)。3つの入力に切り替えやMUTEは無く一緒に鳴ります。■音質は?全体的な音質は下馬評通り良好です。アンプ付でステレオセット1万円台の3インチスピーカーとしては、の話ですが。ヘッドホンオンリーや音がペラペラのPC周辺機器のスピーカーを脱してこの手の製品を初めて買うよという方には価格以上のパフォーマンスが保証されていると感じます。しかしお値段が倍以上するような製品を凌駕するほどとは思いません。VL-S3と比べるとアンプのパワーがあって音量をやや大きく取れます。VL-S3は展示会会場の近接デモ用には向いてないと思いますがCR-3Xなら使える気がします。VL-S3と同様に高音域の解像度はいま一歩で50Hz以下の低音も出ないので中音域が張り出して聞こえます。特に80〜120Hzあたりの中低音がやや突出していて音量をかなり絞っても存在が感じられます。リスニング用途ではベースやEDMのビート感に厚みが出て気持ち良く聴けますが、モニタースピーカーとして使うとこの点が微妙でEQしたくなる感じ。内蔵のヘッドホンアンプで聴いても同じ印象なので、このスピーカーはそういう聞こえ方がするものだ、という意識が必要です。本機の出音を信じて100Hz前後をブーミーだなとEQで低減すると他のスピーカーやヘッドホンで聞いた時に「あれ?思ったよりカリカリ?」になってしまいます。VL-S3のほうが指向性が鋭いのでCR-3Xのほうがリスニング位置の縛りが緩いです。ただし高さで印象が変わるスピーカーでツイーター位置が耳より高くなると低音強調でモコモコします。耳と同じ高さにするか耳より少し下の高さで設置する方が良いです。PM0.4と比較すると、PM0.4のほうが音が鮮やかで前に出る感じがします。ロックな感じというか。CR-3Xのほうが若干籠もり感があって音が鈍いです。PM0.4はCR-3XやVL-S3BTよりもウーハーの直径が一回り大きく値段も実質倍なのでそりゃそうかなとは思います。PM0.4はスピーカー側では左右のバランス調整以上の音量調整をしない前提のスピーカーでヘッドホン出力も無いので、単に家電製品として比べると使い勝手はCR-3Xのほうが上です。■ホワイトノイズの件静かな部屋だと無入力でも通電してミュートがかかっていない状態だとサーと聞こえます。オーケストラ演奏やASMRのようなダイナミックレンジが大きく微小音中心のコンテンツを再生していると確かに気になる時があると思います。もっともホワイトノイズがあるのはオーディオアンプとしては当たり前なので、再生機器とのレベル設計も考慮する必要があるでしょう。本来なら歪まない程度まで再生機器の出力音量レベルを上げて入力し、CR-3X側のボリュームで好みの音量に下げて使えばS/N比的に有利なはずですが、本機を使う方々の多くはスマホやPC等のヘッドホン出力をアナログ配線で入力し、再生機器側で音量調整をしたいためにCR-3X側の増幅度は高めで使う、になっている可能性が高く、であればS/N比的には更に不利です。オーディオインターフェースのアナログ出力をつないで使う場合もオーディオインターフェース側のボリュームを最大音量にせず絞って使えば同じ事です。とは言え人間気になりだすとその音ばかり聞いてしまう性質があるので、これが気になる人がいるのは仕方がないな、と思いました。■その他本体ボリュームのギャングエラーは、当方の個体では左側に絞り切りから右回転で上げ始めると非アンプ側が先に聞こえ始めます(ヘッドホンだとR側)が、ほんの僅かな上げ始めの数度だけで実用域ではまったく問題ありませんでした。個人的にはホワイトノイズよりギャングエラーのほうがストレスになるのでホッとしました。最近の傾向として前面にカバーを付けず振動板が剥き出しなスピーカーが主流になっていますが、机の上が散らかっていて音響機器の修理等でハンダ付け等の電子工作をする立場の人間からするとオプションでも良いから昔のようにカバーを付けられるようにして欲しいと思います。■総評PM0.4とVL-S3とCR-3Xあったらどれを仕事で使う?と問われればやっぱりPM0.4かなと思います。小型スピーカーなのでどれもローエンドが見えないなど共通の弱点があって物足りなさはあるのですが、それでも一般的なトークやセリフ中心のコンテンツの整音やミックスに限ってで言えば、やはりPM0.4が最も良いと思います。でも初心者でパソコンとヘッドホンだけで音響編集作業をしているならば、早々にスピーカーを買って慣れたほうが良いですね。バイノーラルのような特殊な作品を除きヘッドホンよりもスピーカー前提のバランスのほうが基本です。CR-3Xはリスニング用の入門機としても手頃な値段で買えて良いなと思いました。(がんくま)
※M3-2025秋への参加が無事終了しましたので事後談を追記しました(本記事下段)。ムラサキノオトは10月26日(日)開催のM3-2025秋へ参加します。サークルスペースは第一展示場のG-05aです。M3準備会による公式カタログはこちらです。現在予定している出展内容は以下の通りです。【新作】●オーディオドラマCD「いつもと少し違うカレー」300円※CDプレーヤーで再生が不安定な場合はパソコンのCD−ROMドライブで読んでみてください。CD-ROMとして読んだ場合は24bit/48kHzのWAV、MP3、シナリオPDFなどが入っています。【過去作】●オーディオドラマCD「タイトル:新作はまだか」500円●オリジナル効果音集DVDバイノーラル録音を含む、テレビMA、音声編集の経験者向け効果音集です。会場頒布限定品。各1000円Vol.1 フェリー船内音など (PDF)Vol.2 畳の足音など (PDF)Vol.3 入浴音など (PDF)※Vol.2と3は数がありますがVol.1は在庫僅少です。【その他】●簡易バイノーラルマイク500円100均のイヤホンを改造して作ったバイノーラルマイクです。使用に際してはステレオのプラグインパワー入力に対応したICレコーダーが必要です。提供数は1〜2個の見込み。●変なガンマイク展示・試聴audio-technica AT895/RKSANKEN CS-30primo EMU-4740primo EMU-4545+EM70(展示内容は変更する可能性があります)■事後談(2025.10.28追記)秋のM3にしては珍しく天候不順で雨模様の中、サークル参加してきました。無事新作ドラマCDも頒布できました。ご参加の皆様お疲れさまでした。また、当サークルを訪ねていただいた皆様ありがとうございました。M3の参加申し込みは開催の4〜5ヶ月前なので、ドラマCD出せない可能性が高いなとサークルカットを用意していたため、全て準備していくことになりました。ムラサキノオトは2展2階に配置されることが多いのですが、久しぶりに1展でした。結構混んでいましたね。マイク展示もマイナーながら興味を持って聞いていただいた方がいらっしゃいました。帰りの荷物になるのでやや負担が大きいのですけど、変なマイクコレクターなので次回もやるかもしれません。簡易バイノーラルマイクは毎回持ち込んだだけ売れるのですけど、原価は安くても作るのに手間と時間がかかるので次回もやれるかどうかはわかりません。私自身が消耗品として利用するため年に1〜2個は作りますから部品はストックしていますが余裕があれば1〜2個頒布に回せる程度です。「セリア イヤホン 改造 バイノーラル」等で検索すれば同じものを作っている話がヒットすると思います。次回のM3-2026春にも参加予定です!(がんくま)
既に告知記事を出しているM3-2025秋新作のオーディオドラマ「いつもと少し違うカレー」ではドラマ本編の台詞をダイナミックマイクSennheiser MD441Uで収録しています(杉宮加奈さんによるタイトルとクレジットのナレーションはコンデンサーマイクaudio-technica AT4050/CM5で収録)。前作「タイトル:新作はまだか」は全編をダイナミックマイクSennheiser MD422Uで収録しています。現在、商業用の音声作品はほぼ100%コンデンサーマイクで録音されています。私も他人の依頼を受けて仕事で商業作品の声を録音する時は Neumann U87aiやAT4050といったコンデンサーマイクで録音しています。ムラサキノオトの過去ドラマ作品もMXL V-67GやCAD M179といったコンデンサーマイクで録音してきました。アフレコスタジオのマイク SANKEN CU-41同人サークル作品は自分が監修して趣味で作るものですから自身が試してみたいことを好きにやれるのもメリットです。つまり仕事の録音と違って自分が好きなマイクを使えるということです。以前からダイナミックマイクでオーディオドラマを録るとどうなのか、は個人的な興味の対象でした。というのも放送局ではスタジオ録音用にコンデンサーマイクが普及する以前にダイナミックマイクを台詞やナレーションの収録に使っていた時代があるからです。しかもその時代はラジオドラマの全盛期と重なっています(実際にはベロシティマイクの利用が先行)。国産ダイナミックマイク AIWA DM-68A(1970年)国産ベロシティマイク AIWA VM-15(1957年)出展:Wikipedia(URL)ダイナミックマイクで声を録ってもオーディオドラマができるのは歴史的にも技術的にもわかりますが、現在の主流がサイドアドレス型のラージダイアフラムコンデンサー(LDC)マイクになっているのはその方がスタジオでの声収録に都合が良かったからでしょう。当サークルでやるとしてもLDCマイクで録ってきた過去作品に比肩できる結果にならねば意味が無いと思っていました。そしてマイクやスタジオというものは単体お試しではなく実戦で使ってみないと見えてこない部分が多いものです。■MD422U・単一指向性・周波数特性:30Hz-17kHz・感度:2.3mV/Pa±3dB(-53dBV)・インピーダンス:200Ω・サイズ・重量:長さ200mm、46mm、43mm/380g・ハムキャンセルコイル、ポップフィルター内蔵・5段ローカットダイナミックマイクの名品として著名なMD421の後継品として誕生したMD422ですが不人気で早々に廃盤になってしまった過去のマイクです。MD421のほうは今なおドラムマイクの定番として改良版が売れています。以前、音屋仲間でたまたま持ち寄ったMD421-ⅡとMD422Uの音を聞き比べた事がありまして、MD421のほうがやや爽やかで明るい感じを受けました。ギターを録るとMD422には変な癖があって使いにくいと言う方もいます。しかしその時同席した方の中に「声を録るのに使ってみたい気になるのはMD422のほう」と言った方がいたのを覚えています。MD422の周波数特性MD421の周波数特性録音は都内の公共施設の防音室で行いました。MA室のアナブースやアフレコスタジオと比べると床が板張りで完全なデッドではなく軽い反響がありますが、オーディオドラマ的には嫌な感じにはならず当サークルでは最初の作品から何度も使っています。録音機材はZoom F8のみで内蔵リミッターだけ活かして掛け録りコンプは無く、編集時にWavesのMaxx VolumeかMV2を使ってレベルを揃えたと思います。マイク本体のローカットは使わずF8側で65〜70Hzあたりに設定したような?この時はやや下から口元を狙いました。MD422にはポップガードが内蔵されていますが吹かれ防止で外付けのポップガードを併用しました。役者にはマイクにあまり近付かないでね、と伝えたものの習性でポップガードに寄ってしまうため、結果的にはマイク先端から18cm位で演技していたように思います。これは事前の想像よりも好きな音で録れました。LDCマイクと比べるとビビッド感(生々しさ、解像度)では劣りますが低音も案外良く、指向性がやや鋭く反響音は過去の収録より拾いませんで芯のある音になりました。収録中にすぐ近くを救急車が通ったらしくブース内にいた人々には微かにサイレンが聞こえたそうですが、ヘッドホンでモニターしていた私には役者の声しか聞こえませんでした。このマイクにはコイルが2つ使われていて中低音の落ち込みが無く、そのせいか他のダイナミックマイクと比べると近接効果の影響変化が緩やかで、そういう部分はステージパフォーマンス用のダイナミックマイクよりもコンデンサーマイクの使い勝手に似ています。SHURE SM58のような所々詰まった感じの音になることもなく、ナチュラルにお芝居が録れるマイクだなという印象を持ちました。MD422Uは廃盤なので入手自体が難しく、中古で入手しても音質差が出る可能性があります。この時も同じ役者が反対側のマイクへ行った時に微妙な音質差があるのに気付き編集時にEQで補正を行いました。MD421-Ⅱなら新品が買えるのでその辺の問題は無いでしょうが、音質的にはオーディオドラマ収録に使えそうだなと思うものの、お値段的には新品で買うとAT4040やAustrian Audio OC16、LEWITT LCT440等の個人ユースグレードのコンデンサーマイクよりも高価で2本買ってドラマ収録に使うとなるとコスパが良いとは言えません。■MD441U ・超単一指向性・周波数特性:30Hz-20kHz・感度:1.8mV/Pa±2dB(-54dBV)・インピーダンス:200Ω・サイズ・重量:長さ270mm、30mm、36mm/460g・二重構造のハウジングとスプリングカプセルマウント方式でハンドリングノイズを低減・ハムキャンセルコイル、ポップフィルター内蔵・5段ローカットとブリリアンススイッチにより10通りのレスポンス昔からあるスピーチ用の定番マイクで歌手の美空ひばりさんが愛用していたことでも知られます(結構重いので手で持って長時間歌うにはかなり腕力が要るのでは?)。国会演壇の集音マイク。SANKEN MS-5C(民放)、MUW-105(NHK)とMD441U※現在は全て別のマイクに変わっています。出典:首相官邸公式サイト(URL)録音環境はアフレコブースで床は絨毯張りで変な床鳴りはないもののこちらも軽い反響があります。よくある中低音よりも800Hzや1.8kHzの硬い反響が気になり、編集で調整しました。壁面の大型液晶やブース中に置かれていた折りたたみ式のテーブル等が影響していたようです。やや上から口元狙いでセッティングしてマイク内蔵のポップガードのみに頼りました。マイク内部に振動を吸収する仕組みがあるのでショックマウントも不要です。マイク本体の設定はローカット1段のブリリアンス(トレブルブースト)スイッチON。マイクプリは初めての利用となるSSL Pure Drive Quadを使用しました。この製品には受けのインピーダンスを切り替える機能がありますがデフォルトの1.2kΩ受け、LPFは60Hz設定にしました。ProTools内のプラグインコンプ(Focusrite d3 Comp/Limiter)による掛け録り音と、コンプを通さない音の両方を録音しました。MD422と比較するとカタログスペック通りにMD441のほうが出力レベルが低いです。このためプラグインコンプで更に持ち上げているにも関わらずHAゲインは+53〜59dBと高めの設定になりました。本編以外のナレーション部分の録音に使ったAT4050は+35〜41dBあたりでしたからS/N的には明らかに不利で、だいぶシャーシャーとノイズが乗ってしまいました。AT4050の定格感度は15.8mV/Pa(-36dBV)です。AT4050で録音したダイアローグのスペクトラムです。800Hzに前述の不要な反響音の伸びが、9〜10kHz付近に空調起因のノイズスタジオ内に設置されたLCDモニター起因のノイズ(このスタジオはまだ新しく、この時初めて問題点として把握されその後原因追求を進めて判明)が見えますがS/N的にはまあ妥当です。MD441Uで録音した音声。アンビ部分を見るとAT4050よりS/Nが悪いのと、ブリリアンススイッチONで高域に向かってオレンジ色が濃くなっているのがわかります。コンデンサーマイクやMD422、SM58等とマイク単品の出音を比べるとMD441Uは高域が足りないように感じられるので、ついブリリアンススイッチを入れてしまうのですが、このスイッチはおそらくスーパーカーディオイドのスピーチ用マイクとして口元から60〜70cmなどと離れた場所から声を拾う際の補正用で、録音ブースで普通に使う場合はOFFにして高域は必要な箇所をEQで上げるのが良いと思います。MD422の時に使ったZoom F8のマイクプリはやや丸い音になるのですけれど、SSL Pure Driveはノーマル状態だとクッキリ感のある音で、それもあってかブリリアンスONだと声の存在感(プレゼンス)が強すぎてビリビリ来ました。結局編集でブリリアンスONで持ち上がった分をEQで下げる羽目になりました。マイクの出力音を単品で聴き比べた印象と、音楽や効果音など他の音と混ざったコンテンツの中で聞く際の印象は違います。編集ではややハイ落ちする事も狙ってUADのLA-2Aプラグインをレベル調整に使いました(増幅度は低め)。このように整音していくとMD441Uで録音した声はソフトでジェントルな独特の高級感があります。派手ではないだけで低音も高音もしっかり拾っており、特に低音の男性ボイスは魅力的で値段相応というか安っぽくない音がします。安価なLDCマイクには無い音質が得られて私はこのマイクを見直しました(元々の声質が良くない人でもこのマイクで録れば良く聞こえるといった性質のものではありません)。実は以前このマイクを一度だけ声録音で試してみたのですが、その時はあまり良いとは思わなかったのです。1.5畳の狭いブースで胴体が長いMD441だと設置位置が限られ口元に近い配置でした。口元に近いと音がぼやける印象があります。吹かれも発生しますし、MD422よりも更に近接効果が薄くて正面なら離れても低音を拾うのでオーディオドラマの通常セリフであれば口から25cmは離れた位置で良いようです。ある程度ブースが広くないと正しく力量が発揮できないマイクのように思います。課題は前述のようにゲインアップによるS/Nの悪化です。ノイズの多いマイクプリならデジタル側で上げる方が有利かもしれません。Pure Drive Quadだとこのマイクには若干音がクッキリすぎるな、と思いましたが、このマイクが作られた頃の用法を考えるとインピーダンスを600Ωにしたほうが良い結果が得られたかもしれません。MD422Uと違って現行品なので現在も入手可能ですしメーカーに修理も依頼できます。しかしコスパは更に悪いです。このマイクを買う値段でNeumann TLM103やJZ Microphone BH-1Sが買えますし、AT4050なら2〜3本買えてしまいます。新品で2本買って掛け合いでオーディオドラマを録ろうなんてのは酔狂の世界です。単体での音質調整機能を除けばRODE NT3を買えば似たような使い方が出来そうでそのほうがコスパ良いでしょう。現代主流のマイクでは無く持て余す人がいるためか中古品がそこそこ出回っていますので運良く状態が良いものが安く買えればアリか?と思います。■感想MD422U/MD441U共にドンシャリ傾向が強いSM58やAUDIX OM-3よりもナチュラルで近接効果が比較的薄く(変化が穏やかなだけで無いわけではない)、コンデンサーマイクによる声収録に感覚が近いです。感覚の近さと使い勝手で言えばMD422U。音の個性ならMD441U。感度は劣るが指向性は強めなので完全防音ではない部屋で台詞を録音するならLDCマイクより有利な面もあります。マイクプリのS/N比の良さが重要ですが、もしかするとアナログ卓の内蔵HAみたいなさほど高級でないHAのほうが色々とアラが目立たないのかも?と思ったりもしました。一方で声自体の生々しさはLDCに劣ります。耳に間近な声優の声の生々しさを楽しむ人々にはLDCに分があります。感度が低く高い音のリップノイズが目立ちにくい点が多少有利でしょうが、録り音をそのまま使うのではなく編集でマメにノイズを取る人ならあまり変わらないかな。ムラサキノオト作品ではマイクの個性重視でまた使ってみたいと思いましたが、実は他にもまだ使ってみたいマイクが控えています。次回は何で録音してみようか?(がんくま)【関連記事】ムラサキノオトで所有するマイクのレビュー
オーディオドラマ 「いつもと少し違うカレー」Release:2025.10.26 M3-2025秋(予定) (第1展示場 G-05a) 13分 ステレオ CD-R イベント価格300円2年半ぶりのオーディオドラマ新作です。[ジャケット][試聴ファイル]冒頭部分の一部(mp3)[あらすじ]秋の夜、銭湯上がりの「わたし」は食事を兼ねて飲み屋を探すうちに見知らぬ料理 店を発見。店には寡黙な料理人と若い男女の客二人と自分の四人だけ。料理を待つ間、なんとなく他人の会話に耳を傾ける。異世界に転生することもなく、宇宙人と戦うこともなく、穏やかに年齢を重ねる私たちの日常を切り取ってシンプルなショートドラマにしてみました。[キャスト]わたし:井折たくみ女の客:未帆男の客:塚多知樹料理店の店員と若者:田口右京居酒屋の店員とナレーション:杉宮加奈[スタッフ]脚本・演出・技術:がんくま[お買い上げいただいた皆様へ]CDプレーヤーで再生が不安定な場合はパソコンのCD−ROMドライブで読んでみてください。CD-ROMとして読んだ場合は24bit/48kHzのWAV、MP3、シナリオPDFなどが入っています。(がんくま)【関連記事】ダイナミックマイクでオーディオドラマの台詞収録をしてみた
M3-2025秋に向けた2年半ぶりのオーディオドラマ新作の台詞録音を行いました。タイトル「いつもと少し違うカレー」【出演】井折たくみ、未帆、塚多和樹、田口右京、杉宮加奈【スタッフ】がんくま(脚本、演出、技術)短尺作品です。完成の目処が立ちましたら本作品の「作品」タグに詳細情報を載せます。M3-2025秋のスペースは第一展示場のG-05aです。(がんくま)
久々に音響機器ではない修理話です。電動消しゴム(電ケシ)の修理を依頼されました。本体記載の型番RADIC RE-14800で検索するとサクラクレパスの製品で、かの宮崎駿監督が愛用していて壊れた時に同社の社員が在庫を探して提供したというエピソードがヒット。廃盤品種なのですね。電動消しゴム自体は後継機種が出ているものの、この製品が使いやすい理由があるのかな?預かった時点で分解されていたため依頼症状が不明です。おそらく充電池の劣化で充電ができないかモーターが回らないかのどっちかじゃないかと思います。付属品は充電スタンドを兼ねた台座と9V DC出力のACアダプター。後述のように内部の充電池が2.4Vなので急速充電だとしても電圧が高すぎます。充電の仕組みを確認するため台座を分解。9Vを5Vまで下げたあと、更に充電の制御を行う回路が入っていました。バッテリー充電線の他にはLEDの駆動出力。台座の出力端子にテスターを当てても電圧不検出で、負荷がかからないと通電しない安全設計のようです。本体外装や各部品はネジや接着剤では固定されておらずハメコミ固定式です。モーターはGEE GSF-137WMと型式らしき印字があり検索しても情報無し。見た目や寸法がDC 2.4V用のマブチFE-180モーターと似ているので互換品ではないかと思いましたが、トルクや回転数が最適化された特注品の可能性もあります。モーター軸には消しゴムを挟んで固定する円筒形のクリップを取り付ける金属パイプが付いていて、このパイプとプラスチック製の外形ケースの間にはボールベアリングが付いています(写真は仮組み時のもので黒い自己融着テープの下にベアリングがあります)。シュリンクされている充電池は単4サイズx2本で、SANYO Twicell Model:2HR-4UC 2.4V Ni-MHと表示があり中身はエネループ相当ではないかと思います。残電圧は0.85Vでした。型番で検索してみると容量は600mAhでまだ入手可能なようです。しかしSANYOが消滅してもう14年になるので長期在庫品かもしれませんし、どのみち交換にはハンダ付けが必要です。シュリンクを外すと温度ヒューズ(BBS75A1Y-01)が付いていました。ヒューズは2つの電池の間に直列で入っています。内部の配線に使ってある黄色いリード線は芯線が脆く、モーターとの接続がもげてしまっています。充電端子と電池の+側が台座側ソケットの芯線側と繋がっています。秋葉原の稲電機で買ってきたGP製の単4型Ni-MH充電池 ReCyko+(GP85AAAHCP/800mAh)を使って修理を試みます。GPの充電池は自己放電や耐久性ではエネループに劣ると思いますが、この製品は一応低自己放電型です。リチウムボタン電池の溶接に使っている小型のスポット溶接機ではタブが付かず、やむを得ずハンダ付けしました。ハンダ付け面をヤスリで荒らしたあと、8〜10秒ほどハンダこてで加熱してヨビ半田を流します。いったん冷ましたあと、同じくヨビ半田を流していたタブと手早くはんだ付け。温度ヒューズは再利用しました。リチウムではなくNi-MHなので爆発の危険性は低いと思いますが、加熱すると性能が劣化するので極力熱を加える時間が短くなるよう気を付けました。電池の端子周辺は自己融着テープで絶縁保護します(ガス抜き穴付近は密閉しないように配慮)。モーター側は、順当に考えれば赤くマークされている側がプラスかなと思います。するとマイナス側にマイクロプッシュスイッチが入ります。どっち向きに回転しても字は消えると思いますが使い勝手的に差が出るのか不明。配線を復元した時点でモーターが回転しました。交換した電池は未充電でも1.8Vの残電圧がありました。モーターが生きているとわかったので養生テープで仮組みして充電してみます。ケースを組んでしまうと電圧や発熱の具合が調べられなくなるので。5時間後、LEDが緑色になって充電完了。完了電圧は2.82V。商品説明にも充電時間は5時間とあり、元電圧1.8Vであったが容量が600mAhから800mAhに増えていることを考えると妥当な時間でしょうか。発熱は無く電池に優しい充電のようです。しかし仮組みの本体を台座から引き抜こうとすると抜けません。揺すりながら抜いてみたが接続が思ったより固くてソケット部分が台座側に残ってしまい断線してしまいました。養生テープの粘着力では強度が足りなかった。1.8Vの時は回るけど本当にこれで消えるのかな?と思っていましたが、バッテリーがフルチャージされるとビンビンに回ってちゃんと字が消えます。修理は可能と判断できました。充電ソケット付近の配線をやり直します。製造時は配線ハンダ付け済みのソケットを接着剤で固定したと思われ、実装後だと周囲の樹脂を焼かないようにハンダ付けするのが難しいので、ここはなるだけ断線させたくない部分です。使った赤黒線は元の黄色線よりごく僅かに太いですが、黄色線は脆くて引っ張るともげるし色分けしてるほうが見やすい。余った黄色線でパツパツだった配線も延長しました。しかし案の定、組み立てする段階では微妙な配線余りをどうケース内に押し込むかで難儀。その後も何度か使用と充電を繰り返し動作チェックを行いました。製品説明では連続稼働時間は30分(600mAh時)となっていますが、電ケシって実際にはせいぜい数十秒程度しか回さないと思います。数分使ったら台座に戻して次に使うまで放置って製品なので急速充電よりも継ぎ足し充電が前提(充電電圧が低い)なのでしょう。数日充電せずに放置してみましたが、その程度では自己放電も気にならず、再充電も問題なくできるので修理完了としました。2〜3年後にまた電池が劣化してくる可能性がありますが、電池の交換だけならまだ延命できるでしょう。本記事を参考にした修理は自己責任で行って下さい。(がんくま)
■指摘症状LINE2のボリュームを上げるとモソモソパチパチと何かが燃えているかのようなノイズが出る。ボリュームを下げるとノイズも消える。LINE1のボリュームだけを上げている時は出ない。LOW/HIGHのトーンコントロールのボリュームを回すとノイズのトーンも変化する。■修理前診断故障箇所はLINE2のボリューム以前でパワーアンプ部は無関係か?持ち帰ってさらに詳しく確認したところ、通電直後に数回パサッ、ポソッと小さなノイズが出て、数分後に小さなモソモソが出始める。15分後、結構大きなノイズが突然出る。持続期間は3〜5秒でレコードのスクラッチノイズのようにガサガサした音の中に花火のようなパチパチ音が混じる。この段階で電源を切って入れるとノイズはすぐ出る。LINE2には何も繋いでいなくともノイズが出るが、繋いでいる場合はノイズと共にその音も出る。本機はLINE1がRCAピンジャックのみのアンバランス入力で、LINE2はXLR/TRSフォンジャックによるバランス入力なので、LINE2の初段に入っているオペアンプ周辺か電源が怪しいと推測。■原因を絞り込みます背面の大きな7つのネジを外すとエンクロージャーから背面が外れ、内部にスピーカーユニットやフロントボリュームとのハーネスがあるので基板から抜きます。アース線がトランスの固定ネジに止めてあるので外します。すると背面側基板が分離できました。トランスを外し、ヒートシンクを裏蓋から外すと基板が見えるようになりました。電源部、パワーアンプ、オペアンプ等があります。それでもコネクタ部のパターン面はヒートシンクに隠れて見えません。コネクタがウレタンフォームで覆われているのはエンクロージャー裏面の気密維持か防水、防塵のためかと思われます。入力部のオペアンプ(IC1)はかろうじてパターン面が見えますがIC名が見えません。NJM4580LのようなSIPのオペアンプと同じ配線のようです。電源のレギュレータICは78L15/79L15です。想像より小さいなと思いましたがパワーアンプICであるLM1875TにはレギュレータICを通る前のブリッジDi端の±22Vが給電されています。スピーカーへの出力にはDEC DQ1SUという24Vのリレーが入っています。よく見たらエンクロージャー下部のボリューム側にも基板がありました。フロント側のボリューム4個のナットで固定されているので取り外しには11mmのソケットレンチとエクステンダーが必要でした。底部のボルトと干渉しますが基板をたわませればボルトを外す必要無く取り外し取り付けできます。結果としてはこの基板に問題はありませんでしたが、この基板を結線して通電すると仮組みで音が聞けます。LINE2のボリュームより前の回路に故障箇所があると推測していたので信号経路を切り離しながら調べたところノイズ源はやはりヒートシンク側基板のSIPのオペアンプIC1です。端子のDC電圧を測ったところ、pin4(+Vcc) +14.8vpin5(正信号入力) -6vpin6(負信号入力) -6vpin7(信号出力) -14.6vpin8(-Vcc) -14.8vと明らかにおかしい。ピンを浮かせて空きパターンの電圧を計っても5番pinの-6vが消えません。IC1を取り外し。他の基板で使われているのと同じ三菱のM5218ALでした。パターン面が見えない部分を見ると小信号ダイオードが見えます。差動入力の保護で入っているESDダイオードだと思われますが、オペアンプを外してもマイナス電圧が来るのはこのダイオードの中のどれかが原因な気がします。ヒートシンクを取り外しダイオードを確認しました。D1/D3がLINE2の正信号入力側、D2/D4が負信号入力側のESDで、D6/D7はLINE1のESD。D5はどこにあるのかと思いましたらフロント面の緑色LEDです。■修理作業もっとも怪しいのは負電源とIC1のpin5の間に入っているD3なので、まずはD1/D3を切り離します。すると-6Vが来なくなりました。D3をテスターで測ってみましたが導通状態ではありません。しかしD1〜D4を新品の1SS178に交換しました(交換前のD1〜D4とD6〜D7は1SS133らしいです)。この処置でオペアンプの端子電圧が正常化したのでM5218ALの代わりに新品のNJM4580Lを取り付けました。LINE2のコネクタ側には有極の電解コンデンサC1/C3が入っています。LINE2のボリュームの前には同じくC6があります。一応調べましたが特に問題は無く交換はせず。仮組みで音が出ること、動作中の端子電圧が正常なことが確認できたので、時間をかけて様子見をするために元通りに組み立てようとしましたが……あれ?いつの間にか電源スイッチ基板が割れています。面倒くさがってハーネスを抜かずに触っていたせいでトランスの自重に引かれて折れてしまったようです。幸いパターン面への電気的な影響は小さかったので接着剤で補修しました。その後半日間通電しながら様子見し、LINE2のノイズが再現しないことを確認。オペアンプを変更したので故障していない同型機と聴感で鳴らし比べをしてみました。オリジナルのM5218ALと比べるとNJM4580Lのほうがドンシャリのシャリの部分が僅かに上がります。出力レベルはほとんど変わらない感触です。M5218ALの音のほうがやや地味な感じで、部品のスペック上は歪み率が改善したはずですが意識して鳴らし比べないと分からない程度の違いです。ステレオモニターとして使うならオペアンプを揃えたほうが良いでしょうが単品利用している現場なのでこの程度の音質差は問題ありません。故障原因はダイオードでしたが、外したM5218ALに電圧をかけた限りでは内部で電圧が漏れている気配はなく、壊れていないようにも思われます。しかし出音は聞いていないので本当に生きているかどうかは不明です。本記事を参考にした修理は自己責任でお願いします。(がんくま)
ムラサキノオトはM3-2025春に参加します。スペースは「サ-22a」(第二展示場2F)です。近年ドラマ作品のCDを出せておらず、新作を検討しましたが本業多忙のため今回もドラマ作品はありません。ドラマCDの新作はありませんが、音の整理が間に合えば前回、前々回に引き続き3枚目の「自分が欲しい効果音集」DVDが出ます。前々回は「フェリー船内音や静かな街ベースノイズ」、前回は「畳の足音」がテーマでしたが、今回のテーマは「入浴音」です。バイノーラルマイクとX-Yステレオマイクで集音した、シャワーで身体を洗う、洗髪する、浴槽に浸かる、濡れた御影石の足音などの音を集音していますので、それらの音を収録したいと考えています。バイノーラル作品での使用を想定し、背景のホワイトノイズを減らした仕様です。シチュエーションドラマ等では需要が多い音ですが、汎用効果音集にはなかなかありません。録音しようとすると意外と大変。出るか出ないかはM3前日に判明します。→まだ作業中ですが、出るには出ると思います。予価は1000円です。勝手ながら釣り銭の無いようにご用意を願います。5〜6枚は用意したいと思います。当サークルの効果音集は会場頒布限定で通販予定はありません。【収録内容】※同一ファイル名、同一サイズ(同一尺)で本人装着バイノーラル、バイノーラル、XYステレオに分かれているものは同時録音です。クリップの先頭を合わせれば混ぜて使う事も可能です。髪や身体を洗っている音と、湯に入る、出る、浸かっている音は本人装着マイクと他のマイクでL/Rが逆になることに注意してください。シャワーで身体を洗う_Long_version_XY ステレオ.wavシャワーで身体を洗う_Long_version_バイノーラル.wavシャワーで身体を洗っている(オフから・ガラス扉オープン)_バイノーラル.wavシャワーで身体を洗っている(オフから・ガラス扉クローズ)_バイノーラル.wavシャワーで頭を洗い、洗面器でタオルを洗う_XY ステレオ.wavシャワーで頭を洗い、洗面器でタオルを洗う_バイノーラル.wavシャワー音(汎用 3 回)_XY ステレオ.wavシャワー音(汎用 3 回)_バイノーラル.wavシャワー音(汎用 3 回)_本人装着バイノーラル.wav入浴音_コンディショナーを髪に塗り、シャワーで流し、タオルで髪を拭く__XY ステレオ.wav入浴音_コンディショナーを髪に塗り、シャワーで流し、タオルで髪を拭く__バイノーラル.wav入浴音_コンディショナーを髪に塗り、シャワーで流し、タオルで髪を拭く__本人装着バイノーラル.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 01(静か目)_XY ステレオ.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 01(静か目)_バイノーラル.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 01(静か目)_本人装着バイノーラル.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 02(泡多め)_XY ステレオ.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 02(泡多め)_バイノーラル.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 02(泡多め)_本人装着バイノーラル.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 03(しっかりめ)~すすぎ_XY ステレオ.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 03(しっかりめ)~すすぎ_バイノーラル.wav入浴音_シャンプーで髪を洗う 03(しっかりめ)~すすぎ_本人装着バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 01_XY ステレオ.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 01_バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 01_本人装着バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 02(ごしごし洗う)_XY ステレオ.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 02(ごしごし洗う)_バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 02(ごしごし洗う)_本人装着バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 03(泡多め)_XY ステレオ.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 03(泡多め)_バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗う 03(泡多め)_本人装着バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗った後、タオルを洗面器で洗ってシャワーで流す_XY ステレオ.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗った後、タオルを洗面器で洗ってシャワーで流す_バイノーラル.wav入浴音_ボディーソープで身体を洗った後、タオルを洗面器で洗ってシャワーで流す_本人装着バイノーラル.wav入浴音_洗面器でタオルをすすぎ、ボディーソープを付ける_XY ステレオ.wav入浴音_洗面器でタオルをすすぎ、ボディーソープを付ける_バイノーラル.wav入浴音_洗面器でタオルをすすぎ、ボディーソープを付ける_本人装着バイノーラル.wav入浴音_洗面器で湯をかける、シャワーを身体と頭にかける_XY ステレオ.wav入浴音_洗面器で湯をかける、シャワーを身体と頭にかける_バイノーラル.wav入浴音_洗面器で湯をかける、シャワーを身体と頭にかける_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯から出る 01_バイノーラル.wav入浴音_湯から出る 01_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯から出る 02_バイノーラル.wav入浴音_湯から出る 02_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯から出る 03_バイノーラル.wav入浴音_湯から出る 03_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯に入る 01_バイノーラル.wav入浴音_湯に入る 01_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯に入る 02_バイノーラル.wav入浴音_湯に入る 02_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯に入る 03_バイノーラル.wav入浴音_湯に入る 03_本人装着バイノーラル.wav入浴音_湯舟に浸かっている水音素材_バイノーラル.wav入浴音_湯舟に浸かっている水音素材_本人装着バイノーラル.wav入浴音_髪を洗う前に頭を濡らすシャワー_XY ステレオ.wav入浴音_髪を洗う前に頭を濡らすシャワー_バイノーラル.wav入浴音_髪を洗う前のシャワー_本人装着バイノーラル.wav入浴音_髪を洗った後シャワーで流しタオルで髪を拭く 01_XY ステレオ.wav入浴音_髪を洗った後シャワーで流しタオルで髪を拭く 01_バイノーラル.wav入浴音_髪を洗った後シャワーで流しタオルで髪を拭く 01_本人装着バイノーラル.wav入浴音録音場所のベースノイズ(参考)_XY ステレオ.wav入浴音録音場所のベースノイズ(参考)_バイノーラル.wav入浴音録音場所のベースノイズ(間開け編集用)_XY ステレオ.wav入浴音録音場所のベースノイズ(間開け編集用)_バイノーラル.wav洗面器に水をそそぐ音.wav洗面器の水をかき混ぜる(小さなチャプチャプ波音素材).wav洗面器を指で触ってキュッキュッと鳴らす(ユニットバスを手で触った音素材).wav洗面器音素材各種_バイノーラル.wav浴槽から湯を汲み、タオルを洗って絞る。タオルを置き、湯を流して浴室から出る(ガラス扉オープン)_バイノーラル.wav湯舟から湯を汲みタオルを洗い軽く拭く_XY ステレオ.wav湯舟から湯を汲みタオルを洗い軽く拭く_バイノーラル.wav濡れた御影石に着地、両手をつく_XY ステレオ.wav濡れた御影石に着地、両手をつく_バイノーラル.wav濡れた御影石に裸で腹ばいになる、起きる~膝をつく_XY ステレオ.wav濡れた御影石足音 01_XY ステレオ.wav濡れた御影石足音 01_バイノーラル.wav濡れた御影石足音 02_XY ステレオ.wav濡れた御影石足音 02_バイノーラル.wav濡れた御影石足音 03_XY ステレオ.wav濡れた御影石足音 03_バイノーラル.wav (収録容量1.6GB)(がんくま)
古いマイクスタンドをメンテナンスしました。10年くらい前にリサイクルショップで買った気がします。先端にステレオアームが付いていますが一応ブームスタンドになっていてマイクを2本空中に飛ばしてステレオ録音できるものです。ブーム支持部の下にAurex(東芝のオーディオブランド)のロゴと型式名MB-1000のシールが残っています。ネットで検索してみましたがこのスタンドに関する情報は何も見当たりません。昭和の生録ブームの頃は東芝もAurexブランドでEM-120/220といったコンデンサーマイクを売っていたので、そのオプション品ではないかと思われます。国産品を示すJAPANの刻印があり、TOAやTAMAのスタンドに似ていて作りはしっかりしています。グリップや調節スリーブなど黒い色の部分も大半がプラスチック製ではなく金属製です。足は折りたたみ式ではなく差し込み固定式で長さ33cm。スタンド基部側のパイプ内にスプリングが入っていて延長部が落ちても衝撃を緩和する配慮がされています。スタンド自体の高さは縮めた状態で100cm、伸ばした状態で160cm、ブームの長さは88cmです。ステレオアームの取り付け部とマイクホルダーの取り付けネジはAKGネジ(3/8インチ)ではなく、昭和の国産製品でよく見るJISネジ(5/16インチ)です。このため現在主流のマイクホルダーを使うにはJISネジからSHUREネジ(5/8インチ)への変換ネジが必要で、この点はPrimoのステレオアームAP246と同じです。ステレオアーム自体は接続部も金属製でしっかりした作り。ゴム部品の表面の光沢が無くなっているのでシリコン艶出し剤を塗りました。全体に煤けていましたので金属部分を磨いてスライド部分にグリスを塗り、ネジ山やスプリングには油を塗布。クロームメッキ部分にワックス塗布。少しは綺麗になりました。ブームを締め付けて固定するゴムパッド2枚は金属部分と固着しています。まだ機能するので今回はそのまま。摩耗や硬化がもっと進めば要交換です。パイプ内部のスプリングも錆はなく、小さなプラ部品も割れたり可塑性がなくなったりはしていません。1970〜80年代の製品と思いますが、その割には状態良好でした。最大高は2m30cm位。2〜3千円で買える安価なブームスタンドよりも自重があるので、ペンシルマイクで無風の屋内録音程度なら倒れる気配はしませんが、屋外や人通りのある場所でここまで伸ばして使うならバラストが必要と思います。(がんくま)
【開催日時】2024年12月15日(日)15:00〜20:00本イベントは開催終了しました。【対象】音声作品のシナリオ執筆、演技、演出、編集に従事されておられる方々。またはこれらの作品の制作に興味をお持ちの方々。【開催場所】KNOW HOW北千住https://g.co/kgs/nHr3aAp〒120-0033 東京都足立区千住寿町8-18 柏崎ビル201号室JR/東武/メトロ/つくばエクスプレス北千住駅より徒歩9分アクセス情報はこのページ最下段にあります。【内容】オーディオドラマ、ボイスドラマ、シチュエーションドラマ、ASMR等の音声作品のレベルアップを果たすためのノウハウについて、豊富な実例と共に問題点や解決法を説明します。本ページは同人サークルのブログという形態ではありますが、今回の講師は長年放送局でAM/FMのオーディオドラマ、テレビドラマの音響効果・選曲・演出を担当する傍ら、人気ソーシャルゲームや男性向け・女性向けゲームの音声ドラマといった商業作品の編集を多数担当(告知の都合上、実名表記ができません)。音声作品のシナリオ執筆や専門学校での効果音制作の講師もしています。文章資料や編集実例を用いての本格的な内容です。一度でもこれらの作品に関わったことがある方であれば必ず得られるものがあるでしょう。特に、近年人気のバイノーラル・ASMR作品については、本来の作品特性と現実の制作実態との乖離から、どのような制作手法が好まれるか、どのように録音や効果音制作を行えばよいか、シナリオの書き方や演じ方の留意点にさかのぼって重点的に説明します。このため、音響編集者よりもシナリオライターやディレクター、役者のほうが参考になる部分が多いと思います(とは言え実務的な説明は編集部分が中心になりますので編集担当者の方も大歓迎です)。また、これらの方々が直接、音声編集者と接点を持つ機会はなかなかありません。音声作品では音声編集者の能力が大きく作品の完成度に影響します。今回の講習会が双方について貴重な出会いの場ともなることを期待しています。・音声作品の現状とバイノーラル作品の台頭・効果音で表現できることとできないこと・音声作品におけるイマジナリーライン意識の重要性・人間の聴覚特性の特徴とバイノーラルマイクの活用法・ト書きに無い効果音をどう付けていくか、役者と編集者の考え方・マイクとプラグインの操作体験(Nuendo/ProToolsで3Dパンナー系、部屋鳴り除去、効果音作成用など)【募集人員】最大12名程度※定員に達しました。多数の申し込みありがとうございます。【参加費用】お一人様 2,500円(当日徴収・現金のみ)※お手持ちのヘッドホン(Φ6.3mm標準フォーンプラグ)をご持参ください。A4紙資料を配布しますので持ち帰りできる袋の持参も推奨します。※領収書の発行は可能ですが、インボイス対応ではありません。【注意事項】会場内で飲食は可能です(ポットとティーパックによるセルフ喫茶は無料でご利用いただけます)が瓶缶等の燃えないゴミはお持ち帰りいただきます。コンビニ(セブンイレブン)は徒歩3〜4分先です。長時間の内容のため、感染症予防の観点からマスク持参を推奨いたします。【参加申込】下記の申込フォームからお申し込み下さい。ご入力いただいた個人情報は本イベント以外で利用することはありません。参加費は当日会場で徴収いたしますので釣り銭無きようご準備いただけますと幸いです。参加申込フォーム(定員に達しましたので参加受付は終了しました) 【会場アクセス】北千住駅西口からの地図北千住駅西口正面のロータリー(両側にアーケード)を正面に進みます。向かって右側の歩道のほうが近いです。会場至近にはコンビニやATMがありませんので食事や買い物は北千住駅付近でお済ませされることをおすすめします。4〜5分歩くとアーケードが途切れ、国道4号線の「北千住駅入口」交差点に出ます。横断歩道を渡り、右側(北側)へお進み下さい。そのまま道路の左側を4分ほど歩くと「千住寿町」の交差点が見えてきます。交差点手前左側の古着屋の看板が出ているビルが目的地です。建物の廊下を進み、突き当たりの階段を上がって2階左側の部屋が会場です。
AT8441はAT4040/4050/4060用の純正ショックマウントです。ただし初期型で、使う側からするとこのマウントの評判はあまり良くなく、逆さまにすると落ちるなどホールド性に問題があるとの意見がありました。その後純正品はAT8449を経て現在はAT8449aになっており、ホールド性の不安は聞かれなくなりましたので、おそらく現行のAT8449aでは問題が解決しているのではないかと思います。AT8441ではマイクの保持を平ゴムベルトで行います。AT8449もAT8441と同じくマイクの保持を平ゴムベルトで行います。AT8449aは現物を見たことがありません。写真で見た限りではホルダー部分が明確にテールパイプを保持する構造になったようです。なお、メーカーには純正ショックマウントのサスペンションゴム交換を行うサービスがあります。しかしAT8441も対象なのか、AT8449/8449aだけなのかはわかりません。本記事を参考に自分で作業をされる場合は自己責任でお願いします。■ゴム紐のみを交換する場合交換に使ったのは百均ショップのセリアで購入した「HAIR RUBBER BANDロングゴム中タイプ全長約100mm SRLG-043-1(株式会社ブレイズ)」です。一般的注意としてヘアゴム用のゴム紐は元々付いていたゴム紐よりソフトで伸びやすく耐久性が低い場合が多いです。元のゴム紐は5年使えたけどヘアゴムで張り替えたら1年で伸びた、になる可能性があります。困った時にすぐ張り替えられるのが利点なので耐久性を気にする方は高耐久な素材を探してください。実際に今回使ったゴム紐もすぐ伸びますのであまりお薦めはできません。太すぎるとホルダーの穴に入らないのですが同じ百均のゴム紐でももっと良いのがあるはず。他に必要なのはゴム紐の両端をカシメてリングにするためのゴム留め金具です。元々付いているものを丁寧に外せば再利用もできますが、今回は手芸用品店やメーカーサイトを含む各種通販で入手できる日本紐釦貿易(Nippon Chuko)の「ゴム留め金具ブラックニッケル 3×10mm A16-3 BN」を使用しました。作業前はゴム紐が緩みきっていて枠から外れてしまいます。ゴム紐を外す前にゴムがどの順番に穴を通っているかを確認したら、元のゴムをカシメの所で切って抜き取ります。抜いた交換前のゴム紐の全長は87cmでしたが、これは伸びて緩んでからの長さなので新品はもっと短いはずです。新しいゴム紐を元通りの順番で穴に通してテンションを確かめます。最初ゴム紐の長さを69cmにしてみましたが、AT4050は重いので1〜2回吊るとすぐ伸びて後から6〜7cm位切りました。ゴムの質で調整が必要ですが60〜64cm位ではないかと思います。ゴム紐だけを交換する場合、長さが決まったらゴム紐の両端を留金具でカシメます。ラジオペンチでそのままカシメると傷だらけになりました。見た目が気になるなら布かテープを巻いて締めるか、または熱収縮チューブを被せると良いでしょう。■平ゴムベルトを交換するマイク本体をホールドする平ベルトのゴムバンドリング(直径5cm、幅7〜8mm、厚さ0.8〜1mm)は2本あり、このうち下側の1本はゴム紐を外した時でないと交換できません。下の写真は交換前、天地を逆にした写真です。海外ではAT8441/8447/8449のメーカー純正補修キットとしてゴム紐とゴム留め金具と平ベルトリング2個のセットが"P11669"と称して売ってあります。Audio-Technica P11669 Rebanding Kit for AT8441 AT8447 AT8449 Shockmount Bandshttps://www.pixelproaudio.com/products/audio-technica-p11669-shockmount-rebanding-kit/また、平ゴムベルトリングのみを"AT8415RB"として売っています。Audio-Technica AT8415RB Shockmount Bands for AT8449A, AT8415, and AT8441 (4 Pack)https://www.bhphotovideo.com/c/product/283357-REG/Audio_Technica_AT8415RB_AT8415RB_Replacement_Bands.html型番から想像するに、これはスモールダイアフラムマイク用のショックマウントAT8415の十字になっているベルトと共通です。手元にAT8415があったので確認してみると確かに同じものです。販売が4個単位なのはそのせいでしょう。同じものを市販品で入手するのは難しそうです。千石電商に直径5cm、幅5mm、厚さ0.5mmの平ベルトリングが売られていますので店頭で現物を見てみましたが、カセットデッキの回転メカ用で純正品に比べると薄くて細くて柔らかく、マイク固定用に使うとすぐ伸びそうでした。オーディオテクニカに問い合わせたところ、海外では補修用製品として販売しているが、国内では「AT8415用 ラバーバンド」の名称で部品として代理店経由またはサービスセンターから代引き直販で入手が可能(お値段は1本220円)とのことです。送料と代引き手数料を負担して取り寄せてみました(具体的な直販方法は同社にお問い合わせ下さい)。下側の平ゴムベルトを交換するためにはゴム紐を半分外す必要があります。ゴム紐の交換と同時にやるほうが良いです。交換後。だいぶ伸びてゆるゆるだったのがわかります。上側のベルトは切り込みに挿してあるだけなのでゴム紐をカシメた後でも交換できます。交換後、ベルトが対角線に張り出した部分がAT4050胴体の溝を支える効果が増したように感じます。下側もベルトが張り付くのでマイクの出し入れがしにくい。逆さまにしてみました。ゴムベルトがしっかりマイクの胴体を締め付けているので、マイクが落ちる気配は感じられません。結局、マイクのホールドがこのベルト頼りになっている構造なので、ベルトが劣化してゆるゆるになると「逆さまにすると抜け落ちる」状態になってしまうのですね。クッション性能は素晴らしいのですが、マイクの取り付け取り外しもやりにくいので、やっぱりAT4050にはAKG H85のほうが使いやすいなと思います。長年AT8441や8449を使っている方は平ゴムベルトの交換をお薦めします。(がんくま)【関連記事】中華マイクショックマウントあれこれ(1)
AT8458aはAT2020/2035/2050用の純正ショックマウントです。AT4040/4050/4060用のAT8449/8449aはメーカー修理でサスペンションゴムを張り替えてくれますが、AT8458aには修理の案内がありません。おそらく修理金額と新品価格がほとんど変わらないためではないかと思います。交換前の様子。ゴム紐が伸びて緩くなっておりすぐ爪から外れてしまいます。元のゴム紐の掛け方を確認したらフックから外していきます。すると1本のゴム紐の輪を中央でカシメて上下二つの輪になっている構造だとわかります。片側のリングの直径は約12cmで、ゴム紐の全長は87cmでした。これは緩んで伸びている状態の長さですから新品はもっと短いはず。直径9cm程度のゴム紐リング(汎用ショックマウントの交換用ゴムリングと大体同じ)が2本あればカシメ加工は不要でそのまま交換できるはずです。試しによく伸びるダイソーの「髪の毛をしっかり止めるシリコーンリングゴム(細)(太さ2mm 直径約5.8cm)」2本を使って掛け替えてみるとパツパツでクッション性能はイマイチながらも一応使える状態にはなります。そのまま使い続けるとプラスチックパーツに負担が行く可能性がありますが、急場しのぎならアリか?実際に交換に使ったのはゴム紐はCanDoで購入した「伸びよくソフトなヘアゴム(太)ウーリーゴム黒 長さ約1m 2本入り」(株式会社セイワ・プロ)です。(※後述の赤字部分参照)このゴム紐自体の太さは交換前よりごくわずかに太いです。一般的注意としてヘアゴム用のゴム紐は柔らかくて伸びやすく、交換しても1年程度で伸びてしまう可能性があります。手軽さがメリットなので交換の頻度が気になる方は高耐久なゴム紐を当たってください。→この「伸びよくソフトなヘアゴム(太)ウーリーゴム黒 長さ約1m 2本入り」は非常に劣化が早く、3か月程度でボロボロになってしまいました。残念ながら本用途にはまったく向いていません。カシメに使うゴム留め金具は丁寧に外せば元のものを再利用可能ですが、手芸用品店やメーカーサイトを含む各種通販で入手できる日本紐釦貿易(Nippon Chuko) ゴム留め金具を使う手もあります。交換するゴム紐の長さは実体合わせで62cmのようです。59cmだとパツパツで64cmだとぴったりですが伸びると思いますので。使うゴム紐素材によりけりで調整が必要です。元の留め金具を再利用する場合は上の写真のようにリングの中央を束ねて二つのリングに分けますが、一般的なゴム留め金具を使う場合はゴム紐の両端を留めるだけで一つの大きなリングのままでも装着できます。留金具を再利用した例。ラジオペンチを使ったので金具に傷が多い。こちらは日本紐釦の「ゴム留め金具ブラックニッケル 3×10mm A16-3 BN」を傷がつかないようにタオルで包んでからラジオペンチで締めてみた例です。■100均のヘアゴム2本を使った簡易修理方法コメントでゴム紐を紛失して元の状態がわからないというご意見をいただきましたので、留金具を使わずヘアゴム2本で掛け直す様子を写真多めで追記します。こちらは元ゴムが残っていた場合の写真です。2つの矢印の先の、中央の円筒型のパーツからゴム紐が出てくる所と、外側のリング状のパーツにゴム紐が引っ掛けられている具合を覚えておいてください。円筒型のパーツからは上部4ヶ所、下部4ヶ所、ベロのようにゴム紐が外側に引き出されます。ゴム紐が無い状態だとこうなっているはずです。ゴム紐が引き出される所の切り欠き8ヶ所(上下16ヶ所)にはゴム紐がハマるフック状の爪があります。また、矢印の先の別の小さなゴム紐4本ですが、マイク本体のホールド性を高めるために直径1〜1.5mmリング径3cm程度のゴムリングが引っ掛けてあるだけです。もしこれも紛失している場合は千石電商等で同等品が買えると思います。100均ヘアゴムのリング径6cm〜7cmのものを2本用意し、手で引っ張って少し伸ばしたあと、円筒型パーツの内側から外側へ向かってベロを出していきます。これを上下各4ヶ所の合計8ヶ所行いますが、リング径6.5cm程度だとパツパツでベロのように大きくは出っ張りません。リング状パーツの真ん中に置いて、ベロ部分を引っ張ってリング状パーツに4つある爪に引っ掛けます。ゴム紐が短いので引っ掛けている最中に円筒形パーツのフックから外れると思いますが、ベロが出てくる切り欠きの位置さえ間違えなければ4つの爪に全て引っ掛けられればOKです。裏返して、残りの4つのベロもリング状パーツの爪に引っ掛けて完成です。これでも問題なくショックマウントとして使えると思います。構造が理解できたらもっと良いゴム紐を探すなどしてみてください。本記事を参考にした修理は自己責任でお願いします。(がんくま)
MilabのコンデンサーマイクVIP-50の純正ショックマウントはかなり変わった形をしています。ヘアゴム4本で簡単に交換できました。利用したのはダイソーのヘアゴム「リングゴム(中)ゴム径3mm、リング直径5cm」です。一般的注意としてヘアゴム用のゴム紐は柔らかくて伸びやすく、交換しても1年程度でまた伸びてしまう可能性が高いです。気になったらすぐ交換できる手軽さがメリットなので、交換の頻度が気になる方は高耐久なゴム紐を当たってください。正面から見て上側左右のフック4箇所と、ホルダー側の4箇所に、左右1本ずつゴムリングを掛けて吊ります。下側を上側と同じ向きに掛けるとホルダー側のフックに浅くしか掛かりませんので、下側はゴムを掛ける方向が90度違って前後に分けて掛けるのじゃないかと思います。この向きのほうがゴム紐がフックにしっかりかかります。交換後に各方向から。上の写真のマイクを固定するネジを緩めようとするとマイク本体の底板が浮いてネジが回らなくなり、マイクがホルダーから外せなくなることがあります。その際はホルダーとマイク底板の間の隙間に硬貨や大きめのマイナスドライバーを差し込んで底板が浮かないようにするとネジが回せます。正しいゴム紐の掛け方がわからないのでネットで検索した写真を見ると唯一発見した写真は全然違う掛け方になっている。https://sonidoluilamas.blogspot.com/2016/12/milab-vip-50.html?m=1現行品のショックマウントはRycoteのマウントのように見えます。https://www.milabmic.com/vip-50/今回ゴムを張り替えたのはおそらく初期形でこのショックマウント自体がもはやレア品なのか検索しても情報がありませんでしたので書き残します。(がんくま)
■使用環境過去記事でDVキャプチャー用に整備したPCです。・Fujitsu Esprimo D582/G・Windows 7 Professional 32bit/64bit SP1(※)・IEEE1394カード Koutech 582V2(TSB41AB3+TSB12LV26)※本記事に登場するハードウェア及びソフトウェアは32bit/64bitどちらのWindowsでも動作しました。・iLink(IEEE1394mini)とFireWire400の変換ケーブル(両端がFireWire400端子の一般的な6pin FireWireケーブルでも問題なく使えます)・Canopus ADVC-100・RCAアナログビデオケーブル(赤黒黄コード)・S端子ケーブル(無くても良いがあると多少高画質)・アナログビデオ機器(VHS/βビデオデッキ、LDプレーヤー、ビデオカメラなど)■ADVC-100とSONY PSXカノープスADVC-100やADVC-110はNTSC/PALアナログビデオ信号とデジタルビデオのDV信号を双方向に変換するコンバーターです。とは言え地デジHDTV放送が始まる前の規格なのでSD画質。今ならアナログビデオを直接mp4に変換するUSBやHDMIのキャプチャー機器を使うほうが一般的と思います。元のSD解像度のままで良いなら画質は良いので古いハードですが使ってみました。キャプチャーしたいのはSONY PSXの内蔵HDDに残っているSDビデオ映像です。PSXには内蔵DVDドライブを使ってDVD-Rに書き出す機能がありますが、手間がかかるし録画時間によってはエンコードで画質が悪化します。HDDが大容量化した現代ならアナログビデオ出力をそのままキャプチャーしたほうが高画質で手間も少ないのでは?と考えました。■インストールしたもの・Visual Studio 2013 の Visual C++ 再頒布可能パッケージhttps://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=40784・K-Lite Codec Pack Basichttps://www.codecguide.com/download_kl.htm動画プレーヤーMediaPlayer-Classicと動画コーデックの詳細情報を表示するMedia Infoをインストールするために利用。・Windows Movie Maker 6Windows7当時にOSの標準アプリだったビデオ編集アプリです。Microsoftの公式サイトでの配布は終了しています。下記のサイトから32bit版または64bit版を使用OSに合わせてダウンロードしました。https://archive.org/details/wmm6_win7_64bitさらに新しいバージョンもダウンロードできるようです。https://dvdcreator.wondershare.jp/windows-movie-maker/how-to-download.html当方は映像編集を別PCで行うためMovieMakerはキャプチャーにしか使いません。バージョン6でも英語版のままでも特に支障はありませんでした。■ADVC-100でDVをキャプチャーする手順1.ADVC-100にACアダプターとFireWireケーブルを取り付けます。FireWireケーブルの端子はフロント側にiLink(IEEE1394mini)、リア側にFireWire400の2つの端子がありますがどちらに接続しても挙動は同じです。反対側をPCのFireWireポートに挿します。ADVC-100の裏面にあるDIP SWはすべてOFF位置。2.PSXのVIDEO/AUDIO OUT端子とADVC-100のVIDEO/AUDIO IN端子をRCAアナログケーブルで接続します。PSXには輝度信号と色信号を分離して伝送できるS端子があるので、ビデオ配線は黄色のRCAピンプラグを使わずS端子ケーブルで配線しました。オーディオは白赤を色同士で繋ぎます。白がLch、赤がRch。※PSXの出力の黄色RCAのビデオ配線は後述のRCA-HDMIコンバーターを経由してPCモニターのHDMI端子に繋げてあります。WMMのプレビュー画面が小さすぎてPSXの画面操作がやり辛いためです。3.ADVC-100の電源をONにしてSOUCEボタンを推しANALOG INのLEDを点灯させます。4.ADVC-100がWindowsに認識されるとデバイスマネージャーの「イメージングデバイス」の中に、AV/C Tape Recorder/Playerが表示される(AVC Compliant DV Tape Recorder/Player)。「デバイスとプリンター」画面にもアイコンが出現。5.Windows Movie Maker(WMM)を起動してキャプチャーを行います。WMMを使ったDVキャプチャーの操作方法は別記事で詳しく説明しているので本記事では割愛します。ADVC-100を使う場合のポイントは、ビデオテープの全体をキャプチャーするか部分的にキャプチャーするかの選択画面で下側の"Only import parts of the videotape to my computer"にチェックを入れることと、DVビデオデッキと違ってキャプチャー画面のトランスポートボタンでデッキを遠隔操作できないので現物のビデオ機器(PSX)の操作ボタンで頭出しを行ってから"Start Video Import"ボタンを押すことです。自動ではキャプチャーが止まってくれないため、キャプチャー対象の長さがわかっていれば"Stop importing after(min):"で分数指定しておくと良いです。6.ビデオ機器のオンスクリーン表示もそのままキャプチャーされるので、ビデオ機器側でオンスクリーン表示を消すか、利用するビデオ機材にオンスクリーン表示が出ない録画用のビデオ出力端子があればそちらをADVC-100に接続します。7.キャプチャー中は音声のモニターができません。必要な場合はPSXの音声出力をあらかじめ分配して聴けるようにするしかありません。8.現代のFullHD動画と比較すると解像度が低いので画質が悪く感じられるかもしれませんが、SDテレビ映像を見て育った立場としては違和感無い画質です。■録画頭と終わりの不要部分をカットするキャプチャー直後に頭と終わりだけ不要な箇所をカットして無劣化で書き出したい場合があります。無料で利用できるArea61DVビデオブラウザとArea61DVビデオコンバーターをインストールして使ってみました。・Area61DVビデオブラウザ(Vector)https://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se255514.html・Area61DVビデオコンバーター(Vector)https://www.vector.co.jp/soft/win95/art/se313643.html1.DVビデオコンバーターを起動し、"参照"をクリックしてファイルメニューから編集対象のキャプチャー済DV-AVI動画ファイルを読み込む。2."ビデオブラウザ(範囲指定)"をクリックするとArea61DVビデオブラウザが起動する。※何故かWindowsのプロパティでも音声がfs32kHzで表示されますがMediaInfo で確認する限り元動画も変換動画も48kHzでした。3.ファイル連携はないので、DVビデオブラウザ側のファイルメニューからDVビデオコンバーターで開いているのと同じ動画ファイルを開く。4.トランスポートボタンを使って動画の開始点(in点)を探す。そのコマが表示されたら"範囲始点を設定"ボタンを押す。5.同様に動画の終了点(out点)を探して"範囲終点を設定"ボタンを押す。動画のシークバーに設定範囲が青いバーで表示される。6.この状態でDVビデオコンバーターの"ビデオブラウザ(範囲指定)"をクリックすると、DVビデオブラウザの範囲指定がDVコンバーターに反映されるので、DVビデオコンバーターの録画ボタン(赤丸)を押す。7.保存先の設定画面で元のファイルと違う名前を付ける。"保存"をクリックすると出力開始。9.出力が完了したら両ソフトを終了します。DVビデオコンバーターは再エンコードを行わないので画質を劣化させずに不要部分をカットしてファイル容量を削減できる。■補足説明定番ソフトであるArea61 DVビデオキャプチャーをADVC-100で使おうとすると、何故かDVカム連動のチェックを外しても「DVデッキを再生モードにするか、ビデオモードにして下さい。」メッセージが出てしまいキャプチャーできませんでした。20年くらい前はこのソフトを使っていたような気もしますので、単に私の使い方が悪いだけかもしれません。WMMでは問題なくキャプチャーできました。■RCA-HDMIコンバーター通常のSD映像を720P/1080PのHDMIに変換できるコンバーターです。古い機材であるADVC-100を使うより、これとHDMI-USB変換やHDMIレコーダーを使って直接高解像度のmp4にするほうが現代的に思いますがキャプチャー用としては使っていません。WMMのプレビュー画面が小さくてビデオ機器の画面表示が見にくいためこれでHDMIディスプレイに出力しています。NTSCのアナログビデオ信号が入る古いテレビやディスプレイを持っていればそれに映せば良いのですが、もはや持ってない方も多いはず。買っても1000円しないので古いアナログビデオ機器を所有している方なら持っておいて損はないと思います。(がんくま)【関連記事】DATとDV/HDVのキャプチャー専用機を作る(1)Canon HV20でHDVをキャプチャーCanon HV20でDVをキャプチャーWindows10でIEEE1394ドライバー(Legacy)を使う