ブルーム / 南野陽子
①リバイバル・シネマに気をつけて
②話しかけたかった
③日曜日のクラスメート
④兄貴が彼女を連れて来た
⑤シンデレラ城への長い道のり
⑥花束を壊して
⑦すみれになったメモリー
⑧私だけ見てて
⑨星降る夜のシンフォニー
⑩オルゴール・セレナーデ
本日紹介するのは、1987年の南野陽子のアルバム「ブルーム」です。
南野陽子にとって3枚目のアルバムとなるこの「ブルーム」は、前作「ヴァージナル」 と並ぶ80年代後期のアイドル歌謡の名盤です。
「ヴァージナル」が秋~冬にかけての季節に合わせた作品だったのに対し、この「ブルーム」は春~初夏にかけての季節感に焦点を合わせたものになっています。
内容も「ヴァージナル」の路線を推し進めたものになっており、そうした意味においては「ヴァージナル」と「ブルーム」は対のような作品と言えるかも知れません。
アイドルポップスのメインテーマである「切ない片思い」と「かつての青春を懐かしむノスタルジー」が同居しており、非常にタイトにまとまっています。
特にこのアルバムでは楽曲の映像的イメージが豊富で、かつての恋人と一緒に観た映画を一人で観に行きあの頃を思い出すという「リバイバル・シネマに気をつけて」に始まり、卒業後に仲のよい友達同士で集まって思い出話に花を咲かせる「日曜日のクラスメート」、浦安駅から歩いてディズニーランドに行こうとするコミカルな「シンデレラ城への長い道のり」など、短編映画を見ているようなストーリー性はまさに圧巻の一言に尽きます。
そしてシングルの「話しかけたかった」ですが、これはもう究極のアイドルポップスの名曲ですよ。
ナンノのような正統派かつ清純派の美少女アイドルが歌ってこそのナンバーで、健気な乙女心を描写した歌詞やキャッチーでちょっぴり切ないメロディーは最高に素晴らしい。
おそらくこの87年~88年の時期がナンノのアイドルとしての黄金期だったと思われますが、いろんな意味で彼女は時代に恵まれていたと思います。
同じCBSソニーの先輩アイドルだった松田聖子が結婚し活動休止していた頃にデビューしたからこそ、楽曲の制作に力を注がれた部分もあっただろうし、もう少し遅ければアイドル冬の時代にデビューしていたことになりますからね。
ここでは制作スタッフ側の「いいものを作ろう」という思いや熱意が伝わってきます。
ナンノのヴォーカルもそれに応えようと非常に丁寧に歌っているように感じられ、好感が持てます。
で、当時オレは南野陽子のコンサートに行ってきました(・∀・)
当時オレが行ってた大学の生協の25周年企画でしかもチケット代が2500円でしたから、これは見に行かなアカンやろ!と。
調べてみるとアルバム「ブルーム」がリリースされたのが87年5月2日で、シングル「話しかけたかった」のリリースが4月1日でしたから、本当に素晴らしいタイミングでのコンサートだったワケです。
アイドルのコンサートに行ったのは後にも先にもこのナンノだけです。
残念ながらコンサートの内容はほとんど記憶になくて、憶えているのは生ナンノがめちゃくちゃ可愛かったことと、一緒に行った友達が何度も「陽子ちゅわーん!」と声援をおくっていたことだけです(笑)
「話しかけたかった」 → http://www.youtube.com/watch?v=W6ZI9_dx2S0&feature=related
おまけ↓