中学受験に備えて勉強することは、
当然、それをしない人より勉強量が格段に違います。
意外と知られていないことが多いのですが、
国語という教科の差はかなりあります。
また、中学受験指導における国語科の先生は
様々いますが、力量のある先生はその塾の宝と言って
いいでしょう。
中学受験指導での国語の授業ほど、担当の先生によって
違うものありません。
私は算数、理科の理数系ですが、算数はどの先生が教えても
問題が解けるようになるように解説するという点では大差ありません。
カリスマなどと言われている先生は、表現が上手で、
子供たちが面白いと感じて、わかりやすいということになるのです。
それはいいことなのですが。
塾としても、営業的に算数特訓や理科実験といった理数系強化の傾向があり、また、保護者の方も理系重視の傾向があります。
中学受験の国語の授業は、子供たちに読ませ、解かせ、解説付きの
答え合わせをする。
そんな指導では語彙量が乏しい小学生に、心の機微が描かれている
小説から作られている問題を解けるようにすることはできません。
きちんと語彙量を増やさせ、漢字の意味を理解させ、表現方法も学ばせないといけません。国文法も教え、言葉を正しく使うことを学ばせないといけません。力量のある国語の先生は、漢字の説明だけでも授業が成り立ちます。
国語の先生いわく、漢字に興味を持たせるためにも時には、授業時間全部使って漢字の説明をすることも必要だそうです。
また、中学受験の国語では、問題文とはいえたくさんの文章を読みます。
日頃読書をしない子が多いと思いますが、問題文を読むだけでもたくさんの本を読んでいるようなものです。説明的文章であれば、社会科や理科の知識も国語の文章から身に付きます。
国語を制する者は中学受験を制する
といってもいいでしょう。
算数が苦手でも国語ができる子は、必ずと言っていいほど算数も
できるようになります。
逆に、算数が得意でも国語が苦手な子は、いずれ壁にぶつかるでしょう。
小学校の学習だけでは経験できないたくさんの問題を解くことによって、たくさんの文章に出会い、その文章の読み方を習い、様々な漢字や熟語、ことわざ慣用句、表現方法を学び、それを理解できる子になる。
そう考えると、中学受験の国語学習はかなり意味のあるものになります。