中学受験はしたほうがいいのか(偏差値編) | purintoyatoのブログ

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今日は偏差値について書きます。私の持論になりますので、同意されない方もいるとは思います。

中学受験に向けての勉強をする上で、テストは必ず受けます。

テストを受ければ結果が出て、その結果を表す数字の1つが偏差値です。偏差値は中学受験をする上で必要不可欠なものなのでしょうか?

私の考えは、必要でもあり不必要でもあるということです。逆に言えば、絶対に必要とも思ってません。

大事なのは偏差値の使い方です。

偏差値を学力の高い低いの基準に使うのは間違いだと思います。

元々偏差値が学力(正しくは成績)と近しい関係にあったのは、中学の成績が相対評価であったときの高校受験のときです。相対評価では、5→全体の7%、4→全体の24%、3→全体の38%、2→全体の24%、1→全体の7%、と人数割合が決まっていました。つまり、必ず誰かは5は付くし、誰かが1が付きました。その相対評価で作られた学校の内申と当日試験の結果での合否判定をしていたのが、かつての公立高校入試でした。偏差値60以上は全体の15%、偏差値40以下も全体の15%となるので、相対評価と偏差値は近しい関係がありました。偏差値が絶対的な神のような数字として見られ、偏差値の弊害などと言われていました。

しかし、今は中学の成績は絶対評価で、5は付きますが、1はほとんど付きません。偏差値が有効と思われる公立高校の受験でも偏差値とのズレが生じています。

中学受験に話を戻しますと、ウイークリーテストや月例のマンスリーテストにおいては、その対象の単元の理解度を把握するための、その子にとっての理解度確認テストであるため、テスト受験者のどこに自分が位置してるのかは必要ありません。

1つ1つの問題と向き合って、解ける解けない。現段階ではこの問題までは解けるようにしよう。この問題は解けなくても構わない。といった学力を確認するテストになります。

ウイークリーテストやマンスリーテストでは順位や偏差値は必要ありません。

ただ、春夏冬の講習のあとのまとめテストや、小6の入試判定模擬試験においては、中学受験生全体の中での自分の位置を確認することは必要になります。

その位置を確認する数字が偏差値です。他の受験生も入試判定模試の結果で受験校の検討に入ります。もちろん、入試判定模試の結果を無視しても構いません。模試の結果は当たらないことも多いですから、実際。

ただ、現実は模試の結果を使って受験校を考えていく人は多くいますから、自分の受験する学校には同レベルの子どもたちが集まることになりやすいのです。

私が言いたいのは、偏差値を上げるために勉強するべきではないということです。学力はその人本人の努力によって作られるもので、他人との比較ではありません。得意不得意も千差万別。偏差値という数字に振り回されてはならないのです。偏差値は、必要なときにだけ使えばいい。

小学生が行う中学受験勉強は、その子自身の成長が伴って進んで行きます。大人の2〜3年と子供の2〜3年とでは全く成長が違います。

子どもたち一人ひとりにある知的欲求を満たしてあげる、それが中学受験勉強です。偏差値の上がり下がりに振り回されず、きちんと自分がするべきことを試行錯誤しながら工夫して学んでいくのです。

効率が悪い勉強も、大人からすれば歯がゆいのですが、そのやり方を子ども自身で考えたのであれば見守りましょう。

今度は違う勉強法を見つけるかもしれません。保護者の方に相談に来るかもしれません。

直接点につながらなくても、勉強法を見つけ出すのも、立派な学力アップです。

偏差値は、そんな子どもたちの何かを見つけ出すときの道具としてや、刺激として利用するのであれば、結構使える道具です。

主役は受験生本人です。

そのことを忘れなければ、偏差値も悪くないかもしれません。