割合のパーセントや歩合を使った問題として
よくあるのは、売買損益の問題です。
子供たちはこの問題で、仕入れ値(原価)、定価、値引き
売値、利益、損、などの言葉を理解していきます。
算数なのですが、国語や社会科の言葉も覚えていくのです。
例題1)
仕入れ値が400円の品物に□割の利益を見込んで定価をつけると
520円になりました。
□はいくつですか?
解説)
これは前回にも書きましたが、□割を□倍と読みかえて考えましょう
400×□=520
□=520÷400=1.3
1.3=1+0.3
0.3=3割
つまり、3割増し
答えは3です。
例題2)
原価7500円の商品に□割の利益をつけて定価にし、
さらに、定価の2割引きの9600円で売りました。
□はいくつですか?
解説)
原価=7500円
定価=7500×△
売値=7500×△×(1−0.2)=9600
2割引きを意味します
売値から△の数値を出してみましょう
△=9600÷(7500×0.8)=1.6
つまり、定価は原価の1.6倍ということになり、
6割増しということになります。
答えは、6です。
例題3)仕入れ値(原価)がわからない問題です
原価が□円の品物に2割5分の利益を見込んで定価を付け、
定価の1割引きで売ると利益は50円になりました。
□はいくつですか?
解説)
原価を1にして式を作ります。前回にも書いたように、
1当たり量が出せれば答えです。
割合に相当する量が出れば、割り算で1当たり量が出せます。
下の図を見てください。
上の図で、原価1に2割五分増し→×1.25をします。それが定価です。
その定価を1割引き→×0.9します。1割引きとは10%引くという意味です。
10%引くとは、10%になるのではなく、100%から10%を引く、つまり90%になるという意味です。だから、×0.9をするのです。
またもう一つ重要なのは、×0.9を上の図でいうと、矢印の出発点の数字に書けるということです。定価の10%引きですから、
定価(1.25)に×0.9
するということです。
その計算結果は、1.125
1.125−1=0.125←この数字は利益です。
0.125←50円
割合に相当する実際の量がわかりました。
50÷0.125=400
1当たり量(原価)は400円です。答え、400
例題4)もう一つ引き過ぎて損をしてしまう問題です
□円で仕入れた品物に4割の利益を見込んで定価を付けましたが、
売れないので、3割2分引きにして売ると、120円損をしました。
□はいくつですか?
解説)
この問題でも下の図を見てください。
仕入れ値を1にします。
定価は4割増しですから、1×(1+0.4)=1.4になります
その定価から3割2分引きます。
定価から引くので、1.4×(1−0.32)
という計算になります。
1.4×(1−0.32)=1.4×0.68=0.952
0.952は仕入れ値の1よりも小さい数です。だから損なのです。
上の図でも仕入れ値の線よりも下に来てしまってます。
1−0.952=0.048←損
0.048←120円
割合に相当する実際の数量がわかりました。
割り算をすれば、1当たり量が出せます。
120÷0.048=2500
仕入れ値は2500円です
答えは、2500です
基準の量を1として、そこから派生する数量を1を使って表すのです。
そこから、割合に相当する問題に出ている実際の数量とが一致するものができますから、
割り算をして、1当たり量を出していきます。
この解き方は、様々な問題でも使えますから、できるようになるといいと思います。
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