今日は図形問題を見ていきましょう。
下の問題を考えてみましょう。
例題1)
下の図は正方形の中に円が描かれている図形です。正方形と円の隙間の部分の面積(色がぬられている部分)はいくつですか。円周率は3.14を使いなさい。
解答)
43㎝²
解き方①)
この問題は、解き方自体はわかる人は多いと思います。正方形の面積から円の面積を引けばいいのです。
正方形の面積は、ひし形の面積の公式を使って、
20×20÷2=200 になります。
円の面積は、半径×半径×3.14で求めますが、
半径を求めなければなりません。ここでは、半径を求めるのではなく、半径×半径 を求めます。下の図を見てください。
上の図から、円の半径×円の半径×4=200(正方形の面積) になります。
円の半径×円の半径=200÷4=50
円の面積は、円の半径×円の半径×3.14=50×3.14=157
求める部分の面積は、200-157=43 になります。
解き方②(三平方の定理))
上の図から、円の半径を直接求めることができます。直角二等辺三角形の2辺の比は1:√2になります。
1:√2=x:10
この比例式からxを求めると、x=5√2 になります。
円の面積は、(5√2)²×3.14=50×3.14=157 になります。
求める部分の面積は、200-157=43 になります。
例題2)
下の図は、弧の長さが20㎝、面積が50㎝²のおうぎ形です。おうぎ形の半径の長さを求めなさい。円周率は3.14とします。
解答)
5㎝
解き方①)
弧の長さを求める計算は、半径×2×3.14×(中心角/360)=20
この式から、半径×3.14×(中心角/360)=10 が得られます。
おうぎ形の面積は、半径×半径×3.14×(中心角/360)=50
面積の式に、半径×3.14×(中心角/360)=10をあてはめると、
半径×10=50 となります。
半径=5㎝
解き方②(公式を利用))
おうぎ形の面積=(1/2)×半径×弧の長さ
上の公式に、面積と弧の長さを当てはめます。
50=(1/2)×半径×20
50=半径×10
半径=5
この公式について、補足の説明をします。
高2の数学Ⅱで、角度の表し方を度で表すだけでなく、おうぎ形の中心角と弧の長さが比例関係にあるので、角度を度ではなく弧の長さで表すことを学びます。これが弧度法(ラジアン)です。半径1のおうぎ形の弧の長さを角度として表します。
弧の長さℓ=rθ(rは半径、θは半径1の弧長さ) π:円周率
おうぎ形の面積=πr²×(rθ/2πr)=πr²×(ℓ/2πr)=(1/2)rℓ この公式が導けます。
問題)下の図の三角形ABCは正三角形です。正三角形ABCの内部に図のように頂角を150度とする三角形PBCを描きます。PB=PC=2㎝となります。三角形PBCの面積はいくつになりますか。
中学受験理科の暗記カード ぷりんと屋にて新発売!!